「free」(フリー)「マネーフォワード」クラウド会計ソフトの特徴

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はじめに

会計ソフトは早くから存在していますが、クラウド化で確定申告までをサポートするなど、効率化が進んでいます。さらに経営分析や先々の資金繰りを予測し、資金調達の具体的提案を行う機能も登場しているのです。

クラウド会計ソフト「free」(フリー)

クラウド会計ソフト「free」では、法人向け、個人向けのサービスがあり、法人向けでは帳簿や決算書作成、請求業務に対応しています。個人向けでは、日々の経理から確定申告までを効率的に行えます。

注目したいのは「資金繰り改善ナビ」で、現金および預金の過去9か月分の残高推移と、翌3か月の残高予測がグラフで表示され、資金繰りの傾向を把握できることです。

残高予測のグラフは、同社が「会計freee」で蓄積したビッグデータとAIを活用し独自に開発したロジック(特許出願中)と、「会計freee」に取り込まれているユーザーの過去の資金推移を基に算出され、80%以内の確率で下限ラインと上限ラインの間に収まる予測が表示されるということです。

その結果をもとに資金繰りを改善するための手段も提示されます。提携金融機関に融資を申し込む「オファー型融資」、freeeに登録された売掛債権をオンラインで現金化する「請求書ファイナンス」、スモールビジネス向けのクレジットカードから借り入れを行う「freeeカード」、の3種類です。

データを開示することで、自社の財務状況に応じた資金調達可能額が試算され、借入手続が簡便なほか、借入審査に落ちるなどの事態を減らすことができます。

「スモールビジネスを世界の主役に。をミッションにビジネスを強くスマートに育てるためのサービスの開発、提供を目指しています」(運営会社:freee)

マネーフォワード

「マネーフォワードME」を提供するマネーフォワードはその法人向けクラウドシステムとして「マネーフォワードクラウド」も展開、個人事業や法人の会計においても「お金の見える化」を進めています。

「マネーフォワードクラウド」は会計、確定申告、請求書、経費、給与、勤怠、マイナンバーといったサービスを組み合わせることができ、「マネーフォワードクラウド確定申告」では、銀行やクレジットカードの明細データを自動取得して仕訳を提案、確定申告が手軽になります。

スマホからでも申告が完結できるよう、機能開発がすすめられています。「サービス、小売、情報通信など、様々な業種の個人事業主に利用されている」(運営会社:マネーフォワード)。

またクラウド型経営管理システム「Manageboard」を連携させることで、売り上げ目標やコストから、将来の業績やキャッシュフロー予測もできます。

経営資源が限られている個人事業主やフリーランスにとって、帳簿作成や税務の効率化に加え、経営面でのヒントが得られる利点があるといえます。

おわりに

会計、申告の実務が簡略化されるメリットは大きいですが、会計、税務について一定の知識を持ち、正しく記帳されるための設定を行うことが大切です。そうした点を支援するのもいいと思います。