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ブログ - 大阪で会計士の監査は横田公認会計士事務所

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会計監査:限定付き適正意見は理由を分かりやすく記載

カテゴリ: 監査 最終更新日:2021年04月13日(火) 公開日:2021年04月13日(火)

はじめに

今週より東京都、京都府、沖縄県にまん延防止等重点措置が適用されました。そして大阪の新型コロナウイルス感染症の感染状況はかなりきわどいところまできているようです。本日(13日)の大阪の新型コロナウイルス感染症の新規感染者は1,000人を超えるそうです。今後3度目の緊急事態宣言も視野に入ってきました。一方で、高齢者へのワクチン接種が開始されトンネルの出口も微かに見えてきました。みなさん、可能な方は、もう少しできるだけステイホームやテレワークを心掛け、感染対策に万全な体制で挑みましょう。

監査報告書も財務諸表利用者にとって分かりやすく記載

監査基準の改定により、限定付適正意見を表明した場合は、不適正意見ではなく限定付適正意見と判断した理由を分かりやすく記載することが求められています。

監査基準の2019年9月の改定によるものです。意見に関する除外や監査範囲の制約により限定付適正意見を表明する場合はそれぞれ、「除外した不適切な事項および財務諸表に与えている影響」、「実施できなかった監査手続及び当該事実が影響する事項」とともに、「除外事項に関し重要性はあるが広範囲性はないと判断し限定付適正意見とした理由」を記載することになります。適用は、2020年3月期決算に係る財務諸表監査からとなっています。

すでに公表された限定付適正意見

2020年公表の監査報告書において、上場5社に「限定付適正意見」が表明されました。このうち3社は個別財務諸表に係る監査で無限定適正意見となっています。

監査人は、財務諸表の表示方法等に不適切なものがあり、その影響が夢幻的適正意見を表明することができない程度に重要であるものの、財務諸表全体として虚偽の表示に当たるとするほどではないと判断した場合等は、除外事項を付した「限定付適正意見」を表明することになります。

2020年公表の監査報告書において、監査人が「限定付適正意見」を表明した上場会社は、以下の5社となっています。なお3社は、連結財務諸表に係る監査では「限定付適正意見」だったが、個別財務諸表に係る監査では『無限定適正意見』でした。

①インパクトホールディングス(東マ、2019年12月期、監査法人アリア)

②昭和ホールディングス(東二、2020年3月期、監査法人アリア)

③サクサホールディングス(東一、2020年3月期、EY新日本有限責任監査法人)

④ユニデンホールディングス(東一、2020年3月期、監査法人アリア)

⑤日本フォームサービス(JQ、2020年9月期、史彩監査法人)

おわりに

限定付適正意見の詳細に興味のある方は、各社の有価証券報告書にてご確認ください。簡単に具体例を挙げると、上記のサクサホールディングスでは、監査人が重要な拠点の連結子会社について、年度末の実地棚卸の立会が実施できず、また代替手続によっても棚卸資産の数量の検証を行えなかったことが記載されています。結果、「連結財務諸表全体に及ぼす影響は限定的であり、連結財務諸表に及ぼす可能性のある影響は重要であるが広範ではない。」と記載されています。

コロナ禍においての監査では、連結子会社等の重要な拠点に対して現場に出向くことが困難となり、上記のような「限定付適正意見」は2021年3月期も増加するのではないでしょうか。

横田公認会計士事務所は、非上場の会社法監査、医療法人の会計監査、学校法人の会計監査、労働組合の会計監査など上場会社を除く会計監査に特化した監査事務所です。

上場会社を監査している監査法人と比較し、費用面を抑えて実質的な監査を行うことを基本方針にしています。効率性の高い会計監査を目指しています。

監査等のご依頼・ご相談は、問い合わせフォーム(24時間年中無休)又は電話にてのご連絡は平日10時~17時、にてご連絡ください。

来期の3月決算の会社等の監査は日程等についてご相談ください。3月決算を除く企業等の監査はまだ日程的にお受けできますのでお気軽にご相談ください。監査や税務顧問契約を前提としてご相談・お見積りは無料にて対応していますが、その他個人の方等によるブログを見ての匿名での無料相談はお断りしています。

電子申告義務化での初の確定申告で注意すべきこと

カテゴリ: 税務 最終更新日:2021年04月08日(木) 公開日:2021年04月08日(木)

はじめに

東京都の小池都知事が「まん延防止」適用の要請を決定しました。大阪府や兵庫県、奈良県、和歌山県など関西の府県は連日新型コロナウイルス感染症の陽性者数が過去最高を更新しています。コロナ慣れしてしまったのでしょうか。このままでは第4派は第3派の感染者を超える勢いです。ワクチン接種の普及に期待するしかないようです。

3月決算法人のうち、資本金1億円超の大法人は、電子申告が義務化されてから初の確定申告を迎えます。租税特別措置法上のインセンティブ措置(研究開発税制、所得か躯体促進税制等)に設けられている当初申告要件を充足するための明細書は、申告書別表1と同時にe-Taxで提出しなければなりません。

e-Taxの再送信

同時に提出しなかった場合は、申告書に添付し忘れたときと同様となり、「再送信」による訂正申告で申告期限内に明細書を申告書等すべての書類と併せて再提出する手続きを踏む必要があります。

「再送信」は、e-Taxで一度送信した申告書等に誤りがあった場合など訂正申告する際に利用する機能となります。訂正申告をすれば、前に提出した申告書はなかったものおとして扱われます。

具体的には、申告期限を令和3年6月末までに延長している3月決算法人が、6月22日に申告書等を送信して、当初申告要件に係る明細書の添付もれに気付いた場合、6月30日までに明細書を添付してすべての申告書等を再送信により訂正申告することで、同要件を充足することになります。

一方で、e-Taxには申告期限後でも一定の書類を送信できる『追加送信』という機能もあり、当初申告要件に係る明細書は申告書との同時提出が求められるため、『追加送信』での提出は同要件を充足しないこととなります。単なる明細書の添付もれとみなされれば、追加送信でも例外的に認められるケースもあるようですが、個別判断となるため、期限内の「再送信」で確実な対応をすべきこととなります。

おわりに

e-Taxのテータ容量制限により明細書と同時に送信できない場合は、光ディスク等によって提出することができます。

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新型コロナウイルス感染症対応の監査状況調査が公表(JICPA)

カテゴリ: 監査 最終更新日:2021年04月06日(火) 公開日:2021年04月06日(火)

はじめに

新型コロナウイルス感染症の陽性者が再び増加し、第4派が来ている状況下、今週より大阪・兵庫・宮城県にまん延防止等重点措置が適用されました。

3月決算の監査作業は、棚卸立会や実査等がすでに始まっており、今月半ばには本格的に期末監査が始まろうとしています。このようの状況で、日本公認会計士協会(JICPA)は、3月26日「新型コロナウイルス感染症に関連した監査上の対応状況についての調査報告書」を公表しました。 昨年3月以降、新型コロナの感染が拡大する中、JICPAは「十分かつ適切な監査証拠の入手」に向けて新型コロナに関する監査上の留意事項を順次公表するなどの対応を図りました。

今回の調査で2020年3月期の監査上の対応状況を確認した結果となっています。監査人は、リモートワークの増加等に伴う監査証拠の入手方法の変更や監査手続の一部制約等の影響を受けつつも、「代替的な監査手続の実施などを通じて必要な監査証拠の入手に努めていた」と結論しています。

監査事務所としての対応

JICPAは新型コロナ対応に関する「監査事務所としての対応」と「個別業務における監査チームの対応」を調査しました。

「監査事務所としての対応」については上場会社監査事務所名簿に登録の118事務所が対象で、うち110事務所から調査票を回収しました。結果、2020年3月期の監査について以下のように総括しています。

「公表した一連の【留意事項】等を参考にしつつ、職業的専門家としての判断を適宜行使し、監査スケジュールの見直し、代替的な監査手続の実施、監査証拠としての信頼性の評価等を通じて、財務諸表には全体として重要な虚偽表示がないことの合理的な保証を得るために必要な監査証拠の入手に努めていた」。

一方「監査事務所として、コロナ対応を書く監査チームに任せているケース」を懸念すべき事例として挙げ、留意を促しています。

「個別業務における監査チームの対応について」は、調査対象を絞り込んだ55業務(29事務所)から調査票を回収しています。「実地棚卸の立会」や「残高確認」、「会計上の見積り」「経営者確認書」などの項目をあげ、参考となる取り組み事例を紹介しています。

「コロナ対応下の監査業務(2020年3月期)に対する自主規制対応 新型コロナウイルス感染症に関連した監査上の対応状況についての調査報告書」の公表について | 日本公認会計士協会 (jicpa.or.jp)

おわりに

現状監査事務所によって監査業務へのコロナ禍の取り組みが異なっているのが実情です。4大監査法人の中には、完全リモートにて監査業務に取り組んでいる事務所もありますが、中小監査事務所においては蜜を避けつつ監査現場へ往査に出向く、従来通りの監査を実施している事務所が多数を占めているようです。

当事務所においても、コロナ禍の監査業務は今回で最後になることを祈りつつ、調査報告書を参考に今後も役立つ個別業務におけるリモート監査も取り入れながら効率的な監査を実施していくよう努めてまいります。

横田公認会計士事務所は、非上場の会社法監査、医療法人の会計監査、学校法人の会計監査、労働組合の会計監査など上場会社を除く会計監査に特化した監査事務所です。

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4月1日より消費税の総額表示再開

カテゴリ: 税務 最終更新日:2021年04月01日(木) 公開日:2021年04月01日(木)

はじめに

新型コロナウイルス感染症の第4派が4月に訪れることになりそうです。大阪では昨日の感染者数は599人となり1月以来の1日の感染者数の多さとなっています。

みなさん、特に飲食を伴うお酒を飲むことは控えるか、どうしてもという場合は、面倒ですがマスクを付けながら会話するようにしないといけないようですね。

では、消費税の総額表示ですが、4月1日から7年半ぶりに消費税の「総額表示」が再開します。店頭の値札だけでなく、商品を紹介するカタログ等も総額表示の対象ですが、値段の表記を変えるためだけに店頭に並んでいるカタログを必ずしも刷り直す必要はなく様々な形での対応が認められています。

総額表示とは

総額表示は、消費者に商品の販売やサービスの提供を行う場合に、値札やチラシ等であらかじめ消費税を含めた税込価格を表示することです。いち早く、ユニクロが3月から1,990円(税抜)等の価格表示を実質値下げして1,990円(税込)に変更し実質9%の値下げを全製品で実施しています。

税抜価格での表示は、平成25年10月1日から令和3年3月31日までの間は、表示する価格が税込み価格と誤認されないための措置を講じていれば総額表示を要しない(消費税転嫁対策特別措置法10)が、同日3月31日にて同法が失効するため、4月1日から再び総額表示が必要になりました。

総額表示のポイント

消費者が商品の税込価格を一目でわかるようにすることが最大のポイントです。税抜き価格の表示は確かに商品を購入する場合、いくら支払うのかわかりづらかったですよね。最近は、私もコロナ対策もあり現金をあまり触りたくないのでQR決済をなるべく使っていますが、決済されて初めていくら支払ったのかわかるということが多かったのが実感です。今後は、店頭に並ぶカタログ等の印刷物に商品の税抜き価格のみが表示されている場合、例えば、カタログに「税込価格を表示したカード等を挟み込む」などの方法で、税込価格が一目でわかるようにされていれば、カタログそのものを再度印刷する必要はありません。

ただし、消費者の利便性を考えて、一時的にはカード等で対応するにしても、なるべく早めにカタログを税込価格の表示に変更することが望ましいと言えるでしょう。

おわりに

上記のように、カタログ等はすぐに刷り直さず、消費者に一目で税込価格がわかるような対応により当面は対応可能ですが、ウェブサイトに電子カタログを掲載している場合、4月1日以降はその電子カタログの商品の価格を税込価格に表示に買える対応が必要となります。昨日の3月31日には3月決算の棚卸しも多かったと思われますが、更にウェブサイトの更新に忙しかった方も多いのではないでしょうか。

お疲れさまでした。しかし、総額表示で消費者は一目でいくら支払うかわかり物を購入する時の利便性が増したのは消費者目線に立った良い流れだと感じています。

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クラウド会計のメリット・デメリット

カテゴリ: 税務 最終更新日:2021年03月25日(木) 公開日:2021年03月25日(木)

はじめに

新型コロナウイルス感染症の陽性者は、昨日東京では420人、大阪では262人と増加傾向にあります。桜が満開を迎えようとしているこの時期、第4派が起きて再び医療現場がひっ迫しないか瀬戸際を迎えているようです。

では、本日のブログはクラウド会計について、

どんな企業や個人事業主にも確定申告は必須業務であり、会計事務は年間を通してこれを正確に処理しなくてはいけません。そんな会計事務を効率化するシステムが会計ソフトです。昨今はクラウド型の会計ソフトが主流になってきていますが、クラウド会計ソフトにはどのようなメリット・デメリットがあるのでしょうか。

クラウド会計ソフトの特徴

専門のサービス提供会社と契約して月額使用料を支払うことにより、インターネット経由で会計ソフトを利用し、日々経理業務を行うのがクラウド会計システムです。

パソコンを使用した会計システムとしては、以前はインストール型が主流でした。インストール型とは、会計ソフトを購入した上で経理部門所有のパソコンにインストールし、そこに各種会計情報を打ち込んでデータの保管・処理を行うという会計システムです。この場合、経理業務を行う場所は会社内に限られ、かつ経理職員がキーボードで逐一会計データを入力する必要がありました。

一方、クラウド会計システムは、ネットに接続したパソコンやスマホなどの端末があれば、どこからでもデータの保存、管理、処理ができます。そのため出張先や自宅でも、即座に経理業務を行えるわけです。また、すべての会計データはクラウド上で一元的に保管され、登録した情報はクラウドにアクセスできる人は誰でも閲覧できます。経理データの共有という点でも便利です。さらに、クラウド上の情報は自動でバックアップが行われるので、災害などで自社PCが破損しても、バックアップデータを使っての情報の復元も可能です。インストール型の場合、自社パソコンに保管したデータのバックアップを取るには、USBメモリなど別の媒体に情報を保管する作業が別途必要でした。クラウド会計システムであれば、自社でそのような作業を行う必要がありません。

クラウド会計を導入するメリット

インストール型の会計ソフトにはないメリットがクラウド会計ソフトにはいくつかあります。以下メリットを挙げてみます。

①銀行口座およびクレジットカードのweb明細の自動入力に対応

銀行口座の入出金情報やクレジットカードの利用データを自動取得し、明細書の作成も瞬時に行ってくれます。インストール型の会計システムだと、これらの情報は経理職員が打ち込む必要がありましたが、その必要がなくなります。

②システムが自動更新されるので、自社でアップデートを行う必要がない

インストール型の会計システムの場合、導入した会計ソフトのアップデートが行われるたび、データをインストールする作業が必要でした。データが大きいと更新に時間もかかります。一方、クラウド会計システムの場合、サービス提供会社が常時アップデートを行ってくれるので、自社で更新する必要がありません。新たなセキュリティソフトの導入や税法の改正に伴うシステム更新なども提供会社側が行ってくれます。

③書類作成も容易に行える

クラウド型会計システムには請求書を作成する機能があり、クラウド上で売上の計上および入金処理を自動で仕分けした上で、フォーマットの請求書に必要な数値・情報も自動で記入します。請求書作成は経理職員にとって大きな負担となる事務作業の一つですが、その業務負担が大幅に軽減されます。また、自動で試算表、総勘定元帳を作成する機能もあるので、毎月の売上や経費を瞬時に確認できます。

クラウド会計を導入するデメリット

ランニングコストの発生

クラウド会計システムを利用するには、サービス提供会社に月単位または年単位で利用料金を支払う必要があります。自社で会計ソフト等を購入する必要がないので初期費用を抑えることはできますが、長期的なスパンでみると、インストール型の会計システムよりも全体としてのコストは高めです。

ネット環境がないと使えない

出張先などでクラウド会計システムを利用しようとした場合、ネット環境が整っていない場所だとシステム利用ができません。また、有事を含め、通信事業者で大規模な通信障害事故などが起これば、その間の経理業務が止まってしまいます。

システムの操作に慣れが必要

クラウド会計システムは多種多様な機能が備わっており、使いこなせば大変便利ではありますが、慣れるまで時間がかかる場合もあります。特に、それまで長年にわたって使ってきた会計ソフトがある場合は、そこからの転換に手間が生じます。

おわりに

メリットだけではなくデメリットもあるため、クラウド会計システムを導入する際は、導入によって得られる利便性を合理的に評価することが大切です。例えば、導入によってどのくらい作業負担が軽減されるのか、自社のニーズに合った機能を持っているのか、ランニングコストが過度な負担にならないのかを、前もってチェックしておく必要があります。また、顧問税理士がいる場合は、導入に関する相談を事前に行いましょう。

インターネット上のクラウドを利用して会計データの管理、処理を行うクラウド会計士システムは、会計ソフトをインストールして構築する会計システムよりも業務効率化を実現できます。経理業務の負担を大幅に減らせるので、特に人的資源の乏しい中小企業やベンチャー企業にとっては重宝できるサービスとなるでしょう。

一方で、ランニングコストの発生やシステムの操作に慣れが必要といったデメリットもあるため、実際に導入する際は、導入によってどのくらい作業負担が実現できるのか、自社に合うスペックで、求める機能を持っているのかなどを事前にチェックしておきましょう。

横田公認会計士事務所は、非上場の会社法監査、医療法人の会計監査、学校法人の会計監査、労働組合の会計監査など上場会社を除く会計監査に特化した監査事務所です。

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企業版ふるさと納税(令和2年度改正・見直し)

カテゴリ: 税務 最終更新日:2021年03月24日(水) 公開日:2021年03月24日(水)

はじめに

今週は新型コロナウイルス感染症の陽性者が各地で下げ止まる中、首都圏の緊急事態宣言が解除されました。東京都の陽性者は前週の同じ曜日の陽性者数を上回る水準が毎日続いています。このような状況では、陽性者急増の第4派がいつ来てもおかしくない状況です。4月以降訪れる企業等の3月決算の決算作業や公認会計士監査が無事に行われることを祈るばかりですが、まずは各自がこの一年で学んだ感染対策をきっちりと行うしかないと感じています。

さて、令和2年度改正で見直しが行われた地方創生応援税制(企業版ふるさと納税)について、寄附を募る自治体が大幅に増えているようです。寄附の受け皿となる事業はさまざまで、新型コロナウイルス感染症に対応した事例も見受けられます。

企業側のタイミングで寄附が可能であり、税額控除が受けられるのは寄附の支出時の属する事業年度、と活用しやすい状況が整っています。決算が近い年度末は寄附が集中しやすく、税の軽減効果も高いだけに利用促進に期待が集まっているようです。

企業版ふるさと納税の内容

企業版ふるさと納税の創設前から、企業による自治体への寄附は損金算入という形で約3割に相当する減税がされていましたが、企業版ふるさと納税の創設により、さらなる減税を受けることができるようになりました。

企業版ふるさと納税では、企業が国の認定した地方公共団体の地方創生プロジェクトに対して寄附を行った場合に、「損金算入による軽減効果(寄附金額の約3割)」と合わせて、寄附金額の6割がさらに法人関係税から税額控除され、企業は最大で寄附額の約9割が軽減されます。

さらに、認定手続きの簡素化等が行われたことで、自治体が認定を受けやすくなり、改正後には945団体(改正前428団体)と大幅に増加しました。改正後の事業認定件数も1,011件(改正前668件)と増加し、寄附の受け皿となる事業も多様で、新型コロナウイルス感染症の影響を踏まえ、コロナ対応の寄附を受け付けているところもあります。

寄附のタイミングや手続き

改正後の企業版ふるさと納税制度は、企業側のタイミングで寄附することが可能となっています。通常の手続きの流れは、「企業版ふるさと納税ポータルサイト」から対象事業を探し、各自治体の窓口に連絡を取って、必要書類の提出等を行います。その後、寄付金を支払い、自治体から受領書が送付され、寄附金控除の申告手続きを行います。

おわりに(企業版ふるさと納税の留意事項)

注意したい点は、以下の事項です。

・「まち・ひと・しごと創生寄附活用事業」へ寄附を行うことの代償として経済的な利益を受け取ることは禁止されています(返戻品を受けることはできません)。

・企業の本社が所在する地方公共団体への寄附については対象となりません。

・地方交付税の不交付団体への寄附は対象となりません。

・1回当たり10万円以上の寄附が対象となります。

企業版ふるさと納税ポータルサイト - 地方創生推進事務局 (kantei.go.jp)

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監査上の留意事項(その7)日本公認会計士協会(JICPA)3月2日公表

カテゴリ: 監査 最終更新日:2021年03月16日(火) 公開日:2021年03月16日(火)

はじめに

緊急事態宣言が続く首都圏では、コロナ感染者が下げ止まり、逆に前週比増加に転じてきています。今日の東京の新規感染者も300人と発表されました。今週末には期限を迎える緊急事態宣言、さてどうなることでしょうか。個人的には、首都圏では緊急事態宣言慣れが生じているため、解除して新たな対策を個別に実施すべきだと思っています。

では、本題ですが、日本公認会計士協会(JICPA)は3月2日、「新型コロナウイルス感染症に関連する監査上の留意事項(その7)」を公表しました。

これは、企業会計基準委員会(ASBJ)が2月10日に更新した議事概要(会計上の見積りを行う上での新型コロナウイルス感染症の影響の考え方)を受けたもので、JICPAが昨年4月10日に発出した同留意事項(その2)を「改めて周知する」としています。

JICPAの会員からは、会計上の見積りを行う上での新型コロナウイルスの影響に関して「仮定が明らかに不合理でなければ結果的に乖離が生じても誤謬には当たらない状況が継続するのか」や見積開示基準との関係を問う声が上がったため、これらの点を取り上げて注意を促しています。

監査上の留意事項(その7)の留意点

・経営者も監査人も共に、見積りに関する会計処理や監査において極めて難しい判断を迫られる場合も想定される。

・監査人には、職業的専門家としての公正な判断と誠実な行動が一層求められる。

・見積りに関する会計処理について、被監査企業の経営者及び監査役等と通例よりも注意を払って適時かつ適切にコミュニケーションを実施する。

・経営者による顔に楽観的な会計上の見積りの許容は適切ではないが、企業の収益力やキャッシュ・フローの獲得能力について、実態とかい離した過度に悲観的な予測を行い、経営者の行った会計上の見積りを重要な虚偽表示と判断することも適切ではない。

新型コロナウイルスの今後の広がり方や収束時期等の予測が困難な状況が続いています。3月決算に向けて「特にキャッシュ・フローの予測が極めて困難な状況」との認識が多く聞かれます。

首都圏は現在も緊急事態宣言下に置かれ、昨年4月の緊急事態宣言の期間と合わせると企業の事業年度のおよそ3分の1の期間において事業活動に制限を課されたことになります。

飲食業や旅行業など一部の業種では業績や財政状態への深刻な影響が明らかになっていることから、留意事項(その7)ではこれらの企業の監査人に向けて「経営者及び監査役等との適時かつ適切なコミュニケーションの実施」を強調しています。

留意事項(その2)があげていた会計上の見積りの監査に当たっての留意点

・企業が置いた一定の家庭が明らかに不合理でなければ事後的な結果との乖離が生じたとしても「誤謬」には当たらない。

・経営者の角に楽観的な会計上の見積りを許容することや、過度に悲観的な予測を行い、経営者の行った会計銖の見積りを重要な虚偽表示と判断することは適切ではない。

・会計上の見積りの不確実性が財務諸表の利用者等の判断に重要な影響を及ぼす場合には、企業による見積りに関連する情報の開示を通じて、有用な情報を提供することを検討する。

おわりに

留意事項(その7)では、上記の留意点を再確認しつつ、特にこの3月決算から適用となる見積り開示基準(企業会計基準第31号)との関係についてASBJ議事概要(2月10日更新)の確認を呼びかけたものとなります。同議事概要は、見積り開示基準適用後の取り扱いなどを示しています。ご興味のある方はご確認ください。

【企業会計基準審議会】 「会計上の見積りを行う上での新型コロナウイルス感染症の影響の考え方(2021年2月10日更新)」

https://www.keidanren.or.jp/announce/2021/0210.html

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株式投資:東証の投資単位の引下げの水準

カテゴリ: 暮しのお役立ち 最終更新日:2021年03月02日(火) 公開日:2021年03月02日(火)

はじめに

先月、2月には日経平均株価は30,000円を超えました。コロナ禍の中、株価はバブル時代以来の水準となっています。コロナ禍で在宅勤務が増えたこともあり、若者の証券口座開設ペースもかなりの水準で増加しているようです。楽天証券では2020年3月から2020年9月の9か月間で口座数が400万口座から500万口座へ12.5%も増加しています。新規口座開設者の属性は、女性の比率が40%弱、30代以下の若者の比率が6割を超えているようです。

株式投資では、投資単位が高いと投資するハードルが上がります。例えば、人気のソニーの株価は1万円を超えていますが、最低売買単位は100株ですからソニーの株を買うためには100万円以上の資金が必要となります。東証一部を含めてそのような株価の銘柄ばかりなら初心者や若者は中々株式投資ができなくなります。

そこで東証では、望ましい投資単位の水準を定めています。

投資単位の水準

東証では、個人投資家が投資しやすい環境を整備するために、望ましい投資単位として「5万円以上50万円未満」という水準を明示しています(上場規程第445条)。

投資単位が50万円未満の会社は2020年9月末時点では、3,678社中3,433社(93.3%)となっており、50万円以上の会社も近年は10%未満で推移しています。投資単位が50万円以上の会社の内訳は東証一部が172社と最も多く、次にマザーズ37社となっています。

投資単位の引下げ

投資単位が50万円以上である場合、事業年度経過後3か月以内に、望ましい投資単位へ移行するための投資単位の引下げに関する考え方および方針等を開示することが義務付けられています(上場規程第409条)。

ただし、当該開示を行う日までの間に、上場会社が投資単位の引下げを目的として「株式分割」を行うことを具体的に決定している場合には、考え方および方針等に関する開示は不要となります。

株式会社ミルボンは2月12日“投資単位の引下げに関する考え方および方針等について”として考え方について「当社は、投資単位の引下げが、投資家層の拡大や株式の流動性の向上等、株式市場の活性化を図るための有効な施策であり、株式市場における適正な株価形成の観点からも重要であると認識しております。」今後の方針については「上記の認識のもと、今後株式市場の動向を注視しつつ、当社株式の株価水準や流動性、株主構成の推移等を総合的に勘案し、実施の要否および実施する場合はその時期について、慎重に検討してまいります。」と開示しています。3月1日付の同社の株価は5,990円であり最低売買価格は59万9千円となっています。

おわりに

東証が投資単位として望ましいとする5万円以上50万円未満とする水準は、確かに若者の株式投資初心者にも投資しやすい水準だと考えられます。2月15日に30年半ぶりに3万円を超えた日経平均株価ですが、今後の値動きは別として、コロナ禍でもある現状、在宅勤務など働き方も変化してきており、個人投資家の株式投資は今後も増えていくことでしょう。株式投資は自己責任ですので、くれぐれも投資の判断については安易に考えず、慎重に見極めて投資を行ってください。

横田公認会計士事務所は、非上場の会社法監査、医療法人の会計監査、学校法人の会計監査、労働組合の会計監査など上場会社を除く会計監査に特化した監査事務所です。

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会計監査:リモートワーク環境下の決算・監査上の対応

カテゴリ: 監査 最終更新日:2021年02月26日(金) 公開日:2021年02月26日(金)

はじめに

昨日は東京で新たに新規感染者が340人となりました。首都圏の新規感染者は下げ止まりの状況です。3月7日の緊急事態宣言の解除後、新たに新規感染者が増加しないか、そもそも期限通りに解除できるのか疑問となってきます。

4月以降高齢者のワクチン接種が始まりますが、3月決算・監査を迎える4月、5月には落ち着いていることを願うばかりです。

このような状況下、リモートワークによる決算・監査が多くの会社等で行われる可能性が高くなっています。

日本公認会計士協会(JICPA)は、昨年10月から新施策「リモートワークの環境下における企業の業務及び決算・監査上の対応の検討」を進めています。企業側と監査人側の論点など計8つの項目を掲げ、昨年12月にはリモートワーク(RW)対応の留意事項を以下2本公表済みです。

第1号「電子的媒体または経路による確認に関する監査上の留意事項」

第2号「リモート棚卸立会の留意事項」

そして、今月2月12日に新たに留意事項等(3~5号)の文書3本を公表しました。

リモートワークに対応した提言・留意事項 | 日本公認会計士協会 (jicpa.or.jp)

新たなリモートワーク対応留意事項

2月12日に公表されたものは以下の3本です。

第3号「PDFに返還された証憑の真正性に関する留意事項」

第4号「構成単位等への往査が制限される場合の留意事項」

第5号「リモート会議及びリモート会議ツールの活用について」

新型コロナウイルス感染症の拡大防止のため、企業活動と共に監査業務においてもリモートワークの導入が進んできています。こうした状況は一過性のものではなく今後の継続が見込まれることから、JICPAはリモートワーク対応プロジェクトにおいて企業側と監査人側の論点などについて検討しています。

上記3号・4号はリモートワーク環境下における実務上の留意事項をまとめたもので「新たな要求事項儲けるものではない」としております。

リモートワーク対応第3号

第3号では、PDF化された監査証拠の評価における留意点をまとめたものとなっています。

PDF化された監査証拠とは「紙の文書等の原始文書を、電子情報等して表示、転送、保存のためにPDF変換した監査証拠」のことです。

まず監査人の要請によりPDF変換が行われる場合、返還作業が業務プロセスとしてルール化されていないとの想定のもと、入手したPDFと源泉となる情報との一致の確認やPDF変換に伴う改ざん、修正・落丁の有無を確認することになります。

一方、監査人の要請ではなく、被監査会社(企業)や被監査会社の取引先等外部が起点としてPDF変換を行う場合は、変換プロセス・手続の確認など運用面の評価手続き等を確認・検討することとなります。

リモートワーク対応第4号

第4号では、「我が国を含む世界各国の構成単位への往査が困難な場合が生じている」状況を踏まえ、「リモートワーク方式」による場合の留意事項を示しています。

ここに言う「構成単位」とは、監基報600第8項(9)において、 「グループ財務諸表に含まれる財務情報の作成単位となる、企業又はその他の事業単位をいう。」と定義しています。連結財務諸表を前提に、各子会社や重要な支店等のことです。

以下の項目について要点をまとめています。

①構成単位の財務情報に対する監査手続の実施~監査証拠に関する基本的な考え方

②構成単位の財務情報に対する監査手続及び構成単位の関人が実施する作業への関与

③構成単位の監査人とのコミュニケーションの内容や方法の見直し

②や③では、リモートワーク対応第3号・5号に触れながら留意点を上げているのであわせて確認してください。

リモートワーク対応第5号

第5号では、リモートワーク会議のリスクと対応策を例示しています。

公認会計士事務所がリモートワークを実施する際の情報漏洩リスクに着目して取りまとめたもので「Ⅰ.基本的な考えか」として3点示されています。

「主なリスク」として挙げているのは、以下の4分野です。

・利用方針

・リモート会議関連のリスクの洗い出し

・リモート会議ツール関連リスク

・リモート会議実施に係るリスク

おわりに

この3月決算は、特に上場会社では、リモートワークによる決算・監査が少なからず必要となるでしょう。JICPAが検討し公表している又は今後公表する留意事項を参考にしながら無事に効率的かつ十分な決算・監査が行われることを願っています。

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大法人の電子申告義務化 書面提出では無申告加算税?

カテゴリ: 税務 最終更新日:2021年02月24日(水) 公開日:2021年02月24日(水)

はじめに

現在10都府県で緊急事態宣言下ですが、関西3府県、愛知県と岐阜県では緊急事態宣言の解除を政府に要請しました。2月末まで。3月1日から緊急事態宣言の解除が行われるか政府が今週中に判断するとのこと。緊急事態宣言の解除がなされても飲食店への時短要請は午後8時から午後9時になるようでどれだけ違いがあるのかよくわからないのが私の個人的な考え方です。とにかく、ワクチン接種が広がって新型コロナウイルス感染症への対策がある程度できてからでないとコロナ前の状況に戻ることはないのではと思っています。

それでは、本題です。

大法人の電子申告義務化が開始されて以後、3月決算法人は初の確定申告を迎えます。大法人は、申告書等のすべてをe-Taxで提出しなければならないため、誤って書面で提出してしまった場合は無申告となってしまいます。ただ、申告書等の一部を書面で提出したとしても、申告書の主要な部分が申告期限内にe-Taxで提出されていれば、無申告にはなりません。

原則すべての申告書等がe-Taxで提出

大法人とは資本金の額等が1億円超の法人がこれに当たります。大法人の電子申告義務化は、令和2年4月1日以後開始事業年度より適用され、法人に係る法人税及び消費税、地方税の法人住民税等の申告を電子で行わなければなりません。

大法人は、申告書だけではなく、申告書に添付すべき書類も含め、すべてをe-Taxで提出する必要があります。例えば、法人税の場合、財務諸表や勘定科目内訳書などの添付書類も含まれます。

申告書の主要な部分とは

義務化対象の大法人が、申告期限までに書面で提出したとしても、e-Taxで提出されていない場合、無効な申告となり、無申告加算税が課されます。

e-Taxで送信後、一部書類の提出漏れに気付いた場合も、e-Taxで提出しなければなりませんが、誤って書面で提出してしまったとしても、すでにe-Taxで申告書の主要な部分が提出されていれば、有効な申告として扱われ、無申告加算税は課されません。

電子申告義務化の導入が決定した当初から注目されていた申告書の主要な部分の具体的な範囲について確認しましょう。

一部申告書等のみのe-Taxでの提出を助長する恐れがあるため、現時点では詳細は不明となっています。

申告書等のすべてをe-Taxで提出することが義務である以上、一部書類の提出漏れなどがあっても、意図的な書面での提出は避けるべきでしょう。一部書類の提出漏れの場合、e-Taxの追加送信機能を使うなどして対応することが賢明になると考えます。

おわりに

電子申告義務化の対象が、申告書及び申告書に添付すべきとされる書類の全て、とされている以上、書面での提出は避けましょう。とにかく確定申告書、勘定科目内訳書をe-Taxで提出し、その他必要な書類があれば税務署等に確認の上、追加送信機能を使ってその都度e-Taxにて提出するようにしましょう。

横田公認会計士事務所は、非上場の会社法監査、医療法人の会計監査、学校法人の会計監査、労働組合の会計監査など上場会社を除く会計監査に特化した監査事務所です。

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3月決算の会社等の監査は日程等についてご相談ください。3月決算を除く会社等の監査はまだ日程的にお受けできますので大歓迎です。お気軽にご相談ください。

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