厳しくなった上場会社等監査人登録制度の登録申請期限直後の登録状況

はじめに(当事務所のご紹介と今回のブログの概要)

はじめに(当事務所のご紹介と今回のブログ)

当事務所は、非上場の法定監査・任意監査を専門に行う公認会計士事務所であり、上場会社の監査のご依頼は受けておりません。

当事務所の会計監査対応地域は東京を含む原則全国対応ですが、効率性の観点から、大阪府(主として大阪市を含む北部大阪)、神戸市を含む主として兵庫県南部、京都市を含む京都市周辺地域のご依頼を優先しています。

他方で、当事務所のブログは上場会社の最新の公認会計士等の異動など、監査・税務に関する環境変化については積極的に情報を発信する方針であり、今回は、制度改正後の上場会社等監査人登録制度の申請期限が9月30日であり、直後の登録事務所の状況等についてご紹介します。

日本公認会計士協会(JICPA)は10月1日、会長声明「上場会社等監査人登録制度に係る対応について」を公表しました。

会長声明:0-99-0-0-20241001.pdf (jicpa.or.jp)

2023年4月1日の改正公認会計士法の施行後、監査法人等が上場会社の監査を行うためには、原則、上場会社等監査人名簿への登録が必要となりました。

10月1日時点で登録を受けた監査事務所は112事務所となっており、この中には、みなし登録以外から新たに申請した4事務所も含まれています。

一方、登録申請は行ったものの、今後、登録の可否が審議される事務所が19事務所残っているため、今後の審査の状況に留意している上場会社もいることでしょう。

会社法監査やその他法定監査・任意監査のご依頼はまだ受け付けておりますので、問い合わせフォームよりお申し込みください。

決算期(特に3月決算)によってはここ数年の公認会計士不足の影響を当事務所も受けており、人的資源に限りがあるためお断りする場合があることをご了承ください。

横田公認会計士事務所

改正法施行日時点のみなし登録上場会社等監査人の数

2023年4月1日施行の改正公認会計士法により、「上場会社等監査人登録制度」が導入され、登録上場会社等監査人は、上場会社等の監査証明業務を行うための業務管理体制(公認会計士法第34条の34の14)を整備している必要があるとされました。

この業務管理体制の整備が改正前と比較し、監査法人等にとってはかなり厳しい内容であり、登録を拒否された監査法人等も一定数存在しています。

ただし、経過措置により、改正法施行日時点で上場会社等の監査を行っている監査事務所が133事務所あり、本年9月30日まで監査証明業務をそのまま行うことができる「みなし登録上場会社等監査人」とされました。

2024年9月30日にてみなし登録上場会社等監査人の登録申請は終了

10月1日時点で、JICPAの“厳しい”登録の審査が完了し、上場会社等監査人名簿への登録を受けた監査事務所は112事務所となりました。

この112事務所は「上場会社の監査を公正かつ的確に遂行するための品質管理体制を整備した監査事務所」とされました。

『みなし登録から本登録までの状況表』

上記のみなし登録数19事務所は、9月30日までに登録申請を行った事務所であり、直ちに上場会社の監査が出来なくなるわけではありません。

また、仮に登録が拒否された場合でも、拒否された日の前日までに締結した監査契約が終了するまでは、その上場会社の監査を続けることができます。

みなし登録されている事務所は、今後、登録の可否が審議されるため、JICPAは「登録審査の状況にご留意いただけますようお願いいたします」としています。

【みなし登録上場会社等監査人】2024年10月11日現在

横田公認会計士事務所

おわりに(今後の上場会社等監査人に対するモニタリング)

今後、JICPAでは、登録を受けた上場会社等監査人に対しても登録申請に当たって整備した体制の運用状況の確認を行うようです。

また、改訂品質管理基準などの対応状況の確認、監査業務における品質管理状況の確認など、制度の変更や新たな基準に応じた対応を順次、行っていくようであり、本登録の監査事務所は常に最新の品質管理基準などに対応していく必要があります。

監査事務所の品質管理は大切ですが、品質管理ばかりに業務を費やして、実のある監査がどれだけできるのでしょうか!

上場会社以外の法定監査の法人は、上場会社等監査人名簿に登録されていない事務所の監査を受けることも選択肢として重要になるでしょう。

CPA背景

横田公認会計士事務所は、非上場の会社法監査、医療法人の会計監査、学校法人の会計監査、労働組合の会計監査など上場会社を除く法定監査・任意監査に特化した監査事務所です。

上場会社を監査している監査法人等と比較し、費用面を抑えて実質的な監査を行うことを基本方針にしています。効率性の高い柔軟な会計監査を行うことが可能です。

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