高等教育の修学支援新制度:授業料減免額と交付金の会計処理

学校①

はじめに

新制度の授業料等減免の会計処理や、授業料減免に関する交付金の交付を受けた際の会計処理はどのように行うこととなるか検討する。

「高等教育の 修学支援新制度説明会におけるお問合せと回答について(追加連絡)」

2019年11月25日付けの文部科学省高等教育局事務連絡では、次のように示されています。

・国から私立大学等を設置する学校法人に対する「授業料等減免に要する費用に充てるための資金の交付」は、「(大科目)補助金(収入)」、「(小科目)国庫補助金(収入)」に計上し、減免額を 「(大科目)教育研究経費(支出)」、「(小科目)奨学費(支出)」 に計上していただくものと考えます。

国においては、「授業料等減免費交付金」(仮称)を予定

・なお、都道府県から私立専門学校を設置する学校法人に対する「授業料等減免に要する費用に充てるための資金の交付」は、 「(大科目)補助金(収入)」、「(小科目)地方公共団体補助金(収入)」に計上し、減免額を「(大科目)教育研究経費(支出)」、 「(小科目)奨学費(支出)」に計上していただくものと考えます が、都道府県において、別途指導・助言がある場合には、それに 従い計上してください。

会計処理イメージ

前提:

・本来の授業料(前期)450千円

・高等教育の修学支援新制度に基づく授業料減免額 350千円

<前期授業料の納付時>

(借)現金預金      100千円

(借)(大科目)

教研費(支出)   350千円

   (小科目)

奨学費(支出)(※)

(貸)(大科目)     450千円

学生生徒等納付金(収入)

(小科目)

授業料(収入)

※本来の授業料との差額を奨学費で処理する。他の奨学費と区分し高等教育の修学支援新制度の基づく減免額であることがわかるような小科目名とする。

<授業料減免額交付金の入金時>

(借)現金預金     350千円 (貸)(大科目)     350千円

補助金(収入)

(小科目)

国庫補助金(収入)

おわりに

新制度に基づく交付金は、高等学校等就学支援金制度と違い、支援金の入金時に預り金(収入)とし、預り金(支出)から授業料(収入)へ振替える処理とは異なり、上記のように結果として、奨学費(支出)と補助金(収入)が両建てで計上されるような処理になると考えられます。

以上

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