公認会計士等の異動2024年11月は19社!交代理由は監査報酬値上げと辞退が18社!

はじめに(当事務所のご紹介と今回のブログの概要)

はじめに(当事務所のご紹介と今回のブログ)

当事務所は、非上場の法定監査・任意監査を専門に行う公認会計士事務所であり、上場会社の監査のご依頼は受けておりません。

当事務所の会計監査対応地域は東京を含む原則全国対応ですが、効率性の観点から、大阪府(主として大阪市を含む北部大阪)、神戸市を含む主として兵庫県南部、京都市を含む京都市周辺地域のご依頼を優先しています。

他方で、当事務所のブログは上場会社の最新の公認会計士等の異動など、監査・税務に関する環境変化については積極的に情報を発信する方針であり、今回は、2024年11月単月の上場会社等の公認会計士等の異動についてご紹介します。

公認会計士業界の人員不足(人的リソース不足(特に中小監査法人))による監査報酬の値上げを理由に異動を決める会社は14社、監査法人の人的リソース不足を理由に辞退(退任)するケースも目立ち始め11月は4社となりました。

会社法監査やその他法定監査・任意監査のご依頼はまだ受け付けておりますので、問い合わせフォームよりお申し込みください。

決算期(特に3月決算)によってはここ数年の公認会計士不足の影響を当事務所も受けており、人的資源に限りがあるためお断りする場合があることをご了承ください。

横田公認会計士事務所

監査法人の規模別異動状況・異動理由

上記のとおり、前向きな異動理由として規模拡大により大手監査法人へ異動した会社が1社ありますが、その他は報酬の値上げ傾向を理由に異動するか、前任の監査人が主に人的リソース不足で辞退したため中小から中小へ異動したケースがすべてを占めています。

監査報酬が増加していることを明確に異動理由に挙げた事例

『事例①』

日本エコシステム株式会社/東証スタンダード・名証メイン(9249)

IR公表日 :2024/11/26

異動年月日:2024/12/25

退任監査人: EY新日本有限責任監査法人

就任監査人: 有限責任中部総合監査法人

異動理由:[任期満了]

当社の会計監査人である EY 新日本有限責任監査法人は、2024年12月25日開催予定の第27期定時株主総会の終結の時をもって任期満了となります。同会計監査人につきましては、会計監査が適切かつ妥当に行われる体制を十分に備えておりますが、当社の事業拡大に伴い監査時間が増加傾向にあり、監査費用の更なる上昇が見込まれること等を勘案し、当社の事業規模に見合った監査対応と監査費用の相当性を総合的に勘案した結果、新たに有限責任中部総合監査法人の選任をするものであります。

『事例②』

株式会社デジタリフト/東証グロース(9244)

IR公表日 :2024/11/21

異動年月日:2024/12/20

退任監査人: 有限責任あずさ監査法人

就任監査人: 和泉監査法人

異動理由:[任期満了]

当社の会計監査人である有限責任あずさ監査法人は、2024年12月20日開催予定の第12期定時株主総会の終結の時をもって任期満了となります。同法人については、会計監査が適切かつ妥当に行われていると考えておりますが、経済状況を背景とした会計監査人の監査報酬の高騰の状況のなかで、これまでの当社の監査報酬も年々増加し今後も増加の見通しとなることから、当社の今後の事業展開や事業規模に見合った監査対応及び監査報酬について総合的に検討した結果、会計監査人を見直すべきであると判断いたしました。

横田公認会計士事務所

人的リソース不足により会社が辞退の申し出を受けた事例

『事例③』

株式会社フォーシーズHD/東証スタンダード(3726)

IR公表日 :2024/11/18

異動年月日:2024/12/20

退任監査人: 海南監査法人

就任監査人: 監査法人ウィズ

異動理由:[任期満了]

当社の会計監査人である海南監査法人は、2024年12月20日開催予定の第22期定時株主総会の終結の時をもって任期満了となります。同監査法人より、監査上必要なリスク評価及びリスク対応を適切に実施するための監査工数及び監査コストが増大している状況を踏まえ、2025年9月期に適切な監査チームの編成が困難となっているとの理由から、任期満了をもって監査契約の継続を辞退したい旨の申し出がありました

『事例④』

株式会社アドバンスクリエイト/東証プライム(8798)

IR公表日 :2024/11/13

異動年月日:2024/12/18

退任監査人: 桜橋監査法人

就任監査人: あおい監査法人

異動理由:[任期満了]

当社の会計監査人である桜橋監査法人は、2024年12月18日開催予定の第29回定時株主総会(継続会を含みます)終結の時をもって任期満了となります。同監査法人につきましては、当社は、会計監査が適切かつ妥当に行われる体制を十分に備えているものと考えておりました。しかし、同監査法人より、監査品質を確保するための人員確保が困難であるとして、任期満了をもって監査契約の継続を辞退したい旨の申し出があったことに伴い、複数の監査法人と面談を行い、当社の事業内容に精通し会計監査を適切かつ妥当に遂行可能な会計監査人を総合的に検討してまいりました。

おわりに:大手から準大手・中小へのトレンドから中小から中小へのトレンドへ

前年同月の公認会計士等の異動は13社であり、今年の11月の異動は6社増加し、19社となりましたが、前年には人員不足を理由に辞退するケースはありません。

監査報酬の増加傾向は続いていますが、長く続いた結果、監査の継続が困難なほど人員不足の状況が著しくなっているようです。

大手監査法人や準大手監査法人は、無資格者の割合を増やし、人員不足に何とか対応しているようですが、監査をシステム化できず、非常勤の監査経験のあるアルバイト会計士に頼っている中小監査事務所では、無資格者を現場に投入することにハードルがあるようです。

全体としての異動件数は、大手から準大手または中小への流れは、大手の無資格者の監査現場への登用によりその異動社数は減少傾向ではありますが、中小で人手不足による監査の継続辞退の割合が増加するトレンドにあると言えるでしょう。

CPA背景

横田公認会計士事務所は、非上場の会社法監査、医療法人の会計監査、学校法人の会計監査、労働組合の会計監査など上場会社を除く法定監査・任意監査に特化した監査事務所です。

上場会社を監査している監査法人等と比較し、費用面を抑えて実質的な監査を行うことを基本方針にしています。効率性の高い柔軟な会計監査を行うことが可能です。

監査等のご依頼・ご相談は、問い合わせフォーム(24時間年中無休)にてご連絡ください。

以下のアドレスに直接メールされる方は、①お名前・②所属組織・③連絡先・④問い合わせ内容を記載して送信ください。所属組織や連絡先の記載がない問合せはお断りします。

各種法定監査や合意された手続業務・税務顧問のご依頼・ご相談は気軽に問い合わせください。

依頼を伴わないご相談のみの場合は、30分5,000円(税抜)の相談料が発生します。