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役員給与の減額後の増額は可能?(コロナ禍における定期同額給与)

カテゴリ: 税務 最終更新日:2020年07月18日(土) 公開日:2020年07月17日(金)

~単に売上等が戻ったことでの増額改定は不可~

新型コロナの影響下においての役員給与の減額改定後、期中に、従来の支給額に戻した場合単に売上が戻ったことが理由であれば、定期同額給与に該当しない。

ただし、単に売上が戻っただけでなく、その役員の職務内容の重大な変更があれば、臨時改定事由による改定となり、定期同額給与に該当し損金算入が可能となりそうです。

緊急事態宣言解除後の現状

緊急事態宣言が解除され、新型コロナウィルス感染症の影響により減額していた役員給与の支給額を、もとに戻そうという動きも出てきています。

ただし、また感染者が首都圏を中心に全国的に増加しており今後は不透明ではありますが。

その役員の職務内容の重大な変更が必要となる

 役員給与の減額改定については、国税庁が、新型コロナウィルス感染症の影響下において「業績悪化改定事由」に該当するケースを例示するなど、基本的には、認められます。

 問題となるのは、期の途中に2度目の改定を行い、売上が元に戻ったこと等を理由に、従来の支給額に戻す場合です。

 増額改定の場合、定期同額給与に該当するためには「臨時改定事由」に該当する必要があります。

 臨時改定事由とは、「役員の職制上の地位の変更、その役員の職務内容の重大な変更その他これらに類するやむを得ない事情」によりされたこれらの役員に対する定期給与の額の改定を言います。

 例えば、期の途中に平の取締役から専務取締役とりその役員の職務内容がより高度・専門的になった場合が該当します。

 つまりその役員について「職務の内容の重大な変更」等のやむを得ない事情がなければ、臨時改定事由に該当せず、例えば、コロナ禍が沈静化し、単に、客足が戻ってきたことで役員給与の支給額を戻しても、臨時改定事由による改定とは認められません。

 つまりは、増額した役員給与分は損金算入が認められないことになります。

 一方で、新型コロナウィルス感染症の影響により、その役員について「職務の内容の重大な変更」等のやむを得ない事情がある場合も考えられます。

 例えば、従来は支店管理のため各支店を飛び回っていた役員が、新型コロナウィルス感染症の影響により、以下の①,②のような理由により、役員給与の減額・増額を行った場合には、その役員について「職務の内容の重大な変更」等があったといえ、いずれも「臨時改定事由」による改定に該当することとなるようです。

  ①   政府の要請を受けて支店をすべて休業した・・・休業期間中、支店管理業務が不要となったため、役員給与を減額した

  ②   コロナ禍がおさまりつつあるので支店営業を再開した・・・従来通り、支店管理業務を行うこととなったため、役員給与を元に戻した

役員がコロナで入院した場合にはどうなるか

 従来から、病気のために職務が執行できない場合については、臨時改定事由に該当するものとされています。

 このため、役員が新型コロナウィルスに感染し、入院したことから、当初予定されていた職務の執行が一部できないこととなった場合に、役員給与の額を減額することは、臨時改定事由による改定と認められます。

 また、一定期間経過後に退院し、従前と同様の職務の執行が可能となった場合には、入院前の給与と同額の給与を支給することとする改定も臨時改定事由による改定と認められます。

 つまりこの場合の、減額後の役員給与、元に戻した役員給与の全額が損金算入されることとなります。