会計監査人の異動 2023年3月は8社!75%が監査報酬増加を理由に!

東証①

はじめに

監査報酬増加による異動理由は、会社ごとに若干の表現の違いがあります。具体的には、

「監査環境の変化等により近年の監査報酬が増加傾向にあることから、総合的に検討した結果、新たな視点での監査及び機動的な監査が期待できること」

以上のような記載がされるのが一般的ですが、要は監査報酬増加によって会計監査人である公認会計士等の変更を検討し、より安い監査報酬を提示する主に中小の監査法人へ異動しているのです。

3月にみられる特徴的な事例は、退任監査法人8社のうち5社が大手の新日本監査法人であったことです。新日本さん、人手不足で手間のかかるクライアントを切っているのでしょうか?詳細は不明です。

では、8社の退任監査人と就任監査人の規模を分類してみましょう。

大手監査法人から中小監査事務所へのトレンド継続

   大手監査法人→大手監査法人 1社

   大手監査法人→中小監査法人 6社

   中小監査法人→中小監査法人 1社

上記②の大手から中小への6社が監査報酬の増加を理由に異動を決めています。

具体的IR情報の要約

1.ビートレンド株式会社/東証グロース(4020)

IR公表日 :2023/03/03

異動年月日:2023/03/30

退任監査人: EY新日本有限責任監査法人

就任監査人: SCS国際有限責任監査法人

異動理由:[任期満了]

当社の会計監査人であるEY新日本有限責任監査法人は、2023年3月30日開催予定の第24期定時株主総会の終結の時をもって任期満了となります。監査環境の変化等により近年の監査報酬が増加傾向にあることから、総合的に検討した結果、新たな 視点での監査及び機動的な監査が期待できることに加え、~以下省略~

典型的な監査報酬の増加による大手から中小への異動事例ですね。

2.株式会社荏原製作所/東証プライム(6361)

IR公表日 :2023/03/06

異動年月日:2023/03/29

退任監査人: EY新日本有限責任監査法人

就任監査人: 有限責任監査法人トーマツ

異動理由:[任期満了]

監査委員会は、「会計監査人選定・評価方針」を定め、会計監査人が連続して10年間在任する場合には、当該会計監査人の毎年度の評価にかかわらず、次年度の会計監査人候補を選定するために入札を実施することとしています。当該会計監査人が再任されさらに連続して5年間在任する場合にも入札を実施することとし、同一の会計監査人が連続して在任することができる期間は、20年までとしています。~以下省略~

筆者の個人的な意見としては、現在、時価総額5,000憶円以上の上場会社は、監査補助者も10年のローテーションの対象であり、上記会社の10年入札制や同一監査人の関与が20年までをいう制度は不要と考えます。

3.株式会社モブキャストホールディングス/東証グロース(3664)

IR公表日 :2023/03/28

異動年月日:2023/03/28

退任監査人: みかさ監査法人

就任監査人: 監査法人アリア

異動理由:[一時会計監査人]

当社と会計監査人との間において2022年12月期は適正意見を受領しており会計面での意見相違はなかったものの、当社の経営陣・管理部門社員は比較的年齢層が高く、会計監査人との年齢差から円滑なコミュニケーションを取ることが難しい場面が監査プロセスの中で生じておりました。当該部分におきまして、会計監査人と2022年12月期の決算作業が落ち着いた2023年3月に入り協議いたしましたが、本日会計監査人より辞任の申し出を受ける結果となりました。

初めて見た異動理由です。年齢差だけで円滑なコミュニケーションが取れないことはないと思いますが、なにか他の理由があったのでしょうか。

おわりに

前年同期の会計監査人の異動は7社でした。今年の公認会計士等の異動は昨年を超える250社以上となりそうな勢いですが、4月、5月の3月決算会社のIRによってはっきりするはずです。

ただし、公認会計士等の異動の受け皿である中小監査事務所に対し、金融庁の行政処分の勧告・業務改善命令が昨年以来5法人に出されています。

中には、解散する監査法人もあります。受け皿となる中小監査法人が減ってくれば、監査報酬の増加は中小間法人にも波及するのではないでしょうか。

中小監査法人が監査できる規模の上場会社は、非上場化し、会社法監査にしてはいかがでしょうか。

その際は、当事務所を会計監査人にご指名ください。

以上

横田公認会計士事務所は、非上場の会社法監査、医療法人の会計監査、学校法人の会計監査、労働組合の会計監査など上場会社を除く法定監査・任意監査に特化した監査事務所です。

上場会社を監査している監査法人等と比較し、費用面を抑えて実質的な監査を行うことを基本方針にしています。効率性の高い柔軟な会計監査を行うことが可能です。

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