メニュー

ブログ - 大阪で会計士の監査は横田公認会計士事務所

〒532-0011 大阪府大阪市淀川区西中島3-18-9 新大阪日大ビル5F

tel:06-4862-7812

お問い合わせはこちら

ブログBLOG

建設業等における収益認識に関する監査上の留意事項(公開草案)公表

カテゴリ: 監査 最終更新日:2020年12月23日(水) 公開日:2020年12月23日(水)

はじめに

18日に新型コロナウイルスのワクチンについて、「ファイザー」から承認申請がされました。日本での接種は2月下旬に医療従事者から3月には高齢者から接種が始まる予定とのことです。英国や米国ではすでにワクチンの接種が始まり、米国時期大統領のバイデン氏が公開で接種している画像が放映されました。なぜ、日本は英国や米国と比べて2ヶ月以上もワクチン接種が遅くなるのでしょう。よくわかりません。東京の感染者の状況を見ていると、すぐにでもワクチンを接種できるようになぜできないのでしょうか。

それでは、本題に入ります。

日本公認会計士協会(JICPA)は12月11日監査・保証実務委員会研究報告「建設業及び受注制作のソフトウェア業における収益の認識に関する監査上の留意事項」(公開草案)を公表しました。2021年4月1日以降開始する事業年度の期首からの収益認識会計基準の適用に伴い、工事契約会計基準・適用指針やソフトウェア取引に係る実務対応報告第17号が廃止となります。

これを受けて、工事契約会計基準等の適用が多い建設業および受注制作目的のソフトウェア業に関する監査上の留意事項を整理したものです。

研究報告(公開草案)の経緯と対象

来年4月1日から適用開始となる収益認識会計基準等によって、これまで工事契約会計基準における工事進行基準や工事完成基準に従って収益認識してきたものが「履行義務の充足のパターン」に従って認識することになります。これに伴って以下3本の基準等が廃止されます。

・「工事契約に関する会計基準」企業会計基準第15号

・「工事契約に関する会計基準の適用指針」企業会計基準適用指針第18号

・「ソフトウェア取引の収益の会計処理に関する実務上の対応」実務対応報告第17号

JICPAでは財務諸表監査のおける留意事項を「工事進行基準等の適用に関する監査上の取扱い」(監査・保証実務委員会実務指針第91号)としてまとめていましたが、上記基準等の廃止に伴い「工事契約会計基準及び工事契約適用指針の適用が多い建設業及び受注制作目的のソフトウェア業について、収益認識会計基準及び収益認識適用指針を適用した場合の企業の財務諸表の監査において留意すべき事項等を整理するとともに、監査・保証実務委員会実務指針第91号への影響について調査・研究を行った」ということです。

調査対象としたのは、収益認識基準第38項に定める収益認識方法を適用している企業における監査上の留意事項です。

研究報告(公開草案)の位置づけ

今回の公開草案には、研究報告の背景として、工事契約等に適用する収益の認識方法として、工事契約等に適用する収益の認識方法では「履行義務の充足に係る進捗度の見積りは、一般的に会計上の見積りの不確実性の程度が大きく、会計上の見積りに関する重要な虚偽表示リスクが高くなることが多い。この重要な虚偽表示リスクには、会計上の見積りの判断を誤ることによる誤謬のみならず、履行義務の充足に係る進捗度の調整を通じた収益の操作や原価回収基準の恣意的な適用による収益の操作などの不正によるものも含まれる」などの記載がります。こうした考え方は現行の実務指針第91号と同じで、収益認識基準に沿うように表現を見直していることがわかります。

一方、文書の体裁は規範性のある実務指針から公開草案の研究報告へと変わります。

JICPAは「収益認識会計基準の適用に関していまだ実務が成熟していない状況にあることに鑑み、本留意事項については研究報告として取りまとめた」として、「会員の監査実務における今後の参考」として役立てたい考えです。

おわりに

建設業等における収益認識基準である工事進行基準等には、見積りの要素が大きく今までも恣意的に収益を操作することが可能であり、今後も恣意的な操作を監査上判断することは非常に困難を伴います。

当事務所では、工事等の完成により計上される原価と進行基準の適用時における見積総原価の比較を検証して(バックテスト)、会社の見積り担当者の見積りの精度や傾向を把握し、見積り担当者特有の見積りの傾向を分析して恣意性の程度を把握するようにしています。

横田公認会計士事務所は、非上場の会社法監査、医療法人の会計監査、学校法人の会計監査、労働組合の会計監査など上場会社を除く会計監査に特化した監査事務所です。

上場会社を監査している監査法人と比較し、費用面を抑えて実質的な監査を行うことを基本方針にしています。効率性の高い会計監査を目指しています。

監査のご依頼・ご相談は、問い合わせフォーム(24時間年中無休)、電話にてのご連絡は平日10時~17時、にてご連絡ください。

3月決算の会社等の監査は日程等についてご相談ください。3月決算を除く会社等の監査はまだ日程的にお受けできますので大歓迎です。時節柄、12月決算の会社等からのご依頼をお待ちしています。

そもそも公認会計士監査とは!税理士事務所の巡回監査との違い

カテゴリ: 監査 最終更新日:2020年12月18日(金) 公開日:2020年12月18日(金)

はじめに

昨日12月17日新型コロナウイルス感染症の1日当たりの感染者が過去最高を更新しました。東京での感染者は822人となり、医療体制がひっ迫してきているようです。しかし、世の中には4月の緊急事態宣言時のような緊張感が無いように感じるのですがみなさんはどう感じられますか?とにかく、私は来週も含め、人との接触はなるべく控え、年末年始は静かに過ごそうと思っています。

ところで本題ですが、みなさんの中には、経理で働かれて、顧問税理士が以前から居て、顧問税理による巡回監査なるものを毎月受けておられる方も中にはおられると思います。規模の大きい税理士法人などは、経営者や役員は税理士資格を持っているけれど、各顧問先の担当は無資格や税理士試験勉強中の従業員が行う形態をとっている会計事務所は普通によくあるのが実情です。

なぜ、そのように無資格者が各顧問先の担当を行うかは明らかです。会計事務所を経営するにあたって、すべて税理士資格者が各顧問先を担当すれば給料が高くなり、顧問料をアップさせなければ経営が成り立たないからです。顧問料をアップさせれば、顧問先を他の会計事務所に奪われる危険性が高まります。主として無資格者が税務の顧問先の月次の決算処理を指導したりチェックしたり月次の締めの作業まで行ったり、決算時には決算作業の打ち合わせなどと言って決算業務に係るのは通常の税理士業務であり、「監査」という言葉を使う意味を私は理解できません。巡回監査という言葉がありますが、監査ではなくあくまで税務業務の一環です。

巡回監査とは

以下、『TKC会計人に行動基準書』より

巡回監査とは、税務顧問先を毎月及び期末決算時に巡回し、会計資料並びに会計記録の適法性、正確性及び適時性を確保するため、会計事実の真実性、実在性、網羅性を確かめ、かつ指導することである。巡回監査においては、経営方針の健全性の吟味に努めるものとする。
  巡回監査は、毎月行う月次巡回監査と期末決算時に行う決算巡回監査とに分けられる。

そして巡回監査というものの手順は以下だそうです。

①月次入力の完了後、監査担当者が訪問します 。

②何かいつもと変わったことはないか、全体的な数値がどうなっているか確認します。

③証憑書類(請求書や領収証)と会計記録を突合し、正しく入力が行われているか確認します。

④修正すべきところがあれば、訂正事項一覧を出して経理担当者自らに仕訳の修正を行っていただきます。

⑤修正後の数値で、経営者や経理担当者と業績の確認を行い、前期と比べてどうだったか、予算と比べてどうだったかを確認します。

⑥その他、経営におけるお悩みごとの相談や当事務所からの提案等を行います。

⑦確認後月次の締め(確定処理)を行います。

⑧翌月の訪問日程を決めて巡回監査は終了です。

公認会計士から言わせてもらうと、監査ではなく税務の業務であり、上記⑤,⑥については経営分析や相談の要素がありますが、あくまで税務業務の範疇であるのは間違いありません。

それでは、公認会計士の監査はどうでしょうか。

公認会計士監査とは

資本市場に参加する企業は、投資家に経営内容を伝えるために財務情報を公開します。これを情報公開(ディスクロージャー)と言います。このとき経営者は、正しい情報を説明する責任(アカウンタビリティ)を負っていますが、自ら作った情報の正しさを自らが証明することはできません。そこで企業は、独立した第三者に証明を依頼します。この独立した第三者が公認会計士であり、公認会計士が判断するために行う検証を「監査」と言います。監査の結果は、「監査報告書」として企業に提出されます。

公認会計士監査は、その内容を検証して、「適正」か「不適正」かを判断した結果を報告するという意味で、保証業務であるといわれています。金融商品取引法では、すべての上場会社に公認会計士監査を義務付けています。公認会計士が企業の財務情報を検証し、その正しさを保証することによって、投資家は安心して投資活動を行うことが可能になるのです。

また、法令等で監査が義務付けられているのは上場企業だけではありません。学校法人、独立行政法人、社会福祉法人、医療法人など、その財務諸表の適正性を保証することが求められている事業体や団体等は、それぞれの法令等で監査が義務付けられています。

このように公認会計士監査は、公共の利益を擁護するためにさまざまなところで機能しています。

以上のように公認会計士監査は独立した第三者である公認会計士が財務情報を検証し、その財務情報の正しさを保証することで投資家を保護するために、法令等で監査が義務付けられている組織に対して監査を実施し、その結果を財務情報利用者に報告することにあります。

相違点

税理士事務所等の巡回監査と公認会計士の監査の相違点は、前者が顧問先のためだけに行う財務情報作成及び経営アドバイスであるのに対して、後者の公認会計士の監査は、財務情報利用者のために財務情報が適正かそうでないか、財務情報をそのまま利用しても良いのかについて結果を報告する保証業務であるところです。

簡単に言うと、税理士の業務は経営者のために、経営者サイドに立って行う業務であり、公認会計士の監査は、経営者が作成する財務情報が正しいかどうかについて保証する業務であるということです。

わかっていただけたでしょうか。上場会社の経理担当者の方はその違いはかなり判っていただいていますが、それ以外の医療法人等の経理の担当者の方はあまりその違いを分かっていただいていない方も多く、税理士の巡回監査の方を重視し、公認会計士監査を重視しない(教えてくれず指摘ばかりする)という現実もあるのが実情です。

おわりに

巡回監査という言葉の、「監査」に惑わされないでください。

ウィキペディアでは、監査は以下のように記載されています。

監査(かんさ、audit または auditing)とは、ある事象・対象に関し、遵守すべき法令や社内規程などの規準に照らして、業務や成果物がそれらに則っているかどうかの証拠を収集し、その証拠に基づいて、監査対象の有効性を利害関係者に合理的に保証すること。

税理士事務所の巡回監査には、利害関係者に保証するという意味合いがまったくありませんので、私も税理士としての立場で考えると、税理士業務で監査という言葉を使うべきではないと思っています。

横田公認会計士事務所は、非上場の会社法監査、医療法人の会計監査、学校法人の会計監査、労働組合の会計監査など上場会社を除く会計監査に特化した監査事務所です。

上場会社を監査している監査法人と比較し、費用面を抑えて実質的な監査を行うことを基本方針にしています。効率性の高い会計監査を目指しています。

監査のご依頼・ご相談は、問い合わせフォーム(24時間年中無休)、電話にてのご連絡は平日10時~17時、にてご連絡ください。

3月決算の会社等の監査は日程等についてご相談ください。3月決算を除く会社等の監査はまだ日程的にお受けできますので大歓迎です。時節柄、12月決算の会社等からのご依頼をお待ちしています。

新型コロナウイルス感染症の影響に関連して国等から支給される主な助成等の課税関係

カテゴリ: 税務 最終更新日:2020年12月17日(木) 公開日:2020年12月17日(木)

はじめに

東京の感染者が12月17日発表分では、822人と二日連続して過去最高を更新しました。Go To トラベルの年末年始の停止が全国で実施されると発表されていますが、新型コロナウイルス感染症第3派はまだ感染者が増加傾向にあるようです。気を引き締めて会食や人との接触機会を減らすようにしなければならないようです。

今回は、新型コロナウイルス感染症に関して支給されている助成金や給付金の課税関係を整理しました。以下列挙しますので参考にしてください。

非課税となるもの

【支給の根拠となる法律が非課税の根拠となるもの】

・新型コロナウイルス感染症対応休業支援金(雇用保険臨時特例法 7 条)

・新型コロナウイルス感染症対応休業給付金(雇用保険臨時特例法 7 条)

【新型コロナ税特法が非課税の根拠となるもの】

・特別定額給付金 (新型コロナ税特法 4 条一)

・子育て世帯への臨時特別給付金 (新型コロナ税特法 4 条二)

【所得税法が非課税の根拠となるもの】

〇学資として支給される金品(所得税法 9 条①十五)

・学生支援緊急給付金

〇心身又は資産に加えられた損害について支給を受ける相当の見舞金

(所得税法 9 条①十七)

・低所得のひとり親世帯への臨時特別給付金

・新型コロナウイルス感染症対応従事者への慰労金

・企業主導型ベビーシッター利用者支援事業の特例措置における割引券

・東京都のベビーシッター利用支援事業における助成

課税となるもの

【事業所得等に区分されるもの】

・持続化給付金(事業所得者向け)

・家賃支援給付金

・農林漁業者への経営継続補助金

・文化芸術・スポーツ活動の継続支援

・東京都の感染拡大防止協力金

・雇用調整助成金

・小学校休業等対応助成金

・小学校休業等対応支援金

【一時所得に区分されるもの】

・持続化給付金(給与所得者向け)

【雑所得に区分されるもの】

・持続化給付金(雑所得者向け)

おわりに

フリーランスなどの個人事業主である方は年明け後の確定申告において持続化給付金は収入として計上しなければなりません。一方、個人事業主でも定額給付金は非課税となりますので注意してください。

横田公認会計士事務所は、非上場の会社法監査、医療法人の会計監査、学校法人の会計監査、労働組合の会計監査など上場会社を除く会計監査に特化した監査事務所です。

上場会社を監査している監査法人と比較し、費用面を抑えて実質的な監査を行うことを基本方針にしています。効率性の高い会計監査を目指しています。

監査のご依頼・ご相談は、問い合わせフォーム(24時間年中無休)、電話にてのご連絡は平日10時~17時、にてご連絡ください。

3月決算の会社等の監査は日程等についてご相談ください。3月決算を除く会社等の監査はまだ日程的にお受けできますので大歓迎です。時節柄、12月決算の会社等からのご依頼をお待ちしています。

年末調整について(横田公認会計士・税理士事務所)

カテゴリ: 税務 最終更新日:2020年12月16日(水) 公開日:2020年12月16日(水)

はじめに

Go To トラベルの年末年始(12月28日~1月11日)の一時停止が決定しました。勝負の3週間はあまり世の中に浸透していなかったようです。まだ新型コロナウイルス感染症第3派の収束が見通せません。年末年始の予約をしていた方には気の毒ですが、宿泊施設や観光地のお土産屋さんなどはGo To トラベル再開まで経営体力が持つのでしょうか。中には廃業に追い込まれるお店なども出てくると思われます。そう言う私も帰省は諦めていましたが、Go To トラベルで2,3日の小旅行でもしようかと迷っていましたが、年末年始はお家で過ごすことにしました。みなさんはいかが過ごされますか?

そろそろ本題に入ります。サラリーマンのみなさんはすでに会社から年末調整の資料を配られたでしょうか。もうすでに提出された方も多いと思います。一番多い給料の支払日は25日です。12月25日の給料の締めはそれぞれの会社で違うでしょうが、15日締めなら今年(1月~12月)の給料総額が確定し、年間の所得税等が確定するため、1月~11月に支払った源泉所得税と確定した所得税の差額を12月給料で調整するのが年末調整です。1月~11月に支払う源泉所得税については、基礎控除や保険料控除等各種控除を無視して計算し、仮に支払った所得税等なのです。そこで借りに支払った所得税等と確定した所得税等を比較し支払が多ければ12月給料の支払時に差額が返還されます(会社によっては末締めの25日払いなどのため1月に返還される場合もあります)。

人事から配布された資料を何も考えず記入している方も多いと思います。私も最初はサラリーマンでしたから、その頃は、人事のお姉さんから配られた資料について、「名前だけ記入して出してください」と言われ、そうしていました。

今回のブログは、年末調整とはなにか、および対象となる人や年末調整で配布する書類などについてご紹介します。

年末調整とは所得税等の過不足の精算

上記でも簡単に記載しましたが、年末調整は所得税等の過不足を精算し、所得税等を確定させることです。他の所得が無い方などを除いたサラリーマンの方は所得税等が確定するため、翌年の確定申告の必要がないのです。また、年末調整が終わり、12月給与支給時に「給与所得の源泉調整表」が会社から配られていると思いますが、それと同じ内容のものが税務署に一部送付されています。また同じ内容ですがタイトルが違う「給与支払報告書」という書類がサラリーマンの方のそれぞれの市町村へ送付されています。市町村はこの書類に基づき6月に住民税を計算するという仕組みで所得税・住民税の計算が完結しているのです。

再度、年末調整についてまとめて整理して言うと、

年末調整とは、源泉徴収を行った「所得税および復興特別所得税」の合計額と、本来1年間に納めるべき税額との差額を精算するものです。年末調整の手続きは、給与所得者(サラリーマンなど)の勤務先会社が行います。人事部などの無い小さな会社は顧問税理士が行う場合が多いです。

源泉徴収は、給与所得者の給与額の変動や、加入する生命保険料控除、扶養控除などを考慮せずに、概算で行われています。したがって、1年間に納めるべき税額よりも多く払い過ぎているケースや、反対に少ないケースが生じます(稀ですが)。

そこで、年末に改めて、本来1年間で収めるべき所得税と復興特別所得税の額を計算し、過不足の精算を行うのが年末調整の意味です。

年末調整の結果、多く払い過ぎている給与所得者には、税務署から超過分が還付金として返金されます。一方で、少なかった給与所得者は、不足分を税務署に納付します。多くの給与所得者は、年末調整によりその年の所得税の納税が完了します。

年末調整の対象者・対象でない人

【年末調整の対象者】

以下のいずれかに該当する人は、年末調整の対象になります。原則として、給与の支払者(勤務先)に「扶養控除等(異動)申請書」を提出している人が対象です。

●1年を通じて勤務している人

● 年の途中で就職し、年末まで勤務している人

●年の途中で退職した人のうち、次の人(★)

★死亡により退職した人

★著しい心身の障害のため退職した人で、本年中に再就職ができないと見込まれる人

★12月中に給与の支払を受けたあとに退職した人

★パートタイマーなどの従業員が退職した場合で、その年の給与の総額が103万円以下の人

★年の中途で海外支店へ転勤するなどの理由により、非居住者となった人

通常、年末調整は年末時点で勤務している会社が12月に行います。ただし、年の途中であっても★の要件に該当する人は、退職時や非居住者となったときに年末調整を行います。

サラリーマンだけでなく、学生・未成年などがアルバイトをした場合も、パートタイマーと同様の扱いです。

また、パートやアルバイトの掛け持ちなどで2カ所以上から給与の支払を受けている人は、「主たる給与」を受けている会社で年末調整をしてもらいます。さらに、「従たる給与」となるもう1つの会社からの収入は、原則として確定申告が必要です(副収入が20万円超の場合)。

年の途中で退職したものの年末時点で別会社に勤務している人は、退職した会社から源泉徴収票をもらい、現在働いている会社に提出して年末調整をしてもらいましょう。

【年末調整の対象でない人】

上記で示した対象者であっても、以下のいずれかに該当する人は、年末調整の対象とはなりません。

● その年の主たる給与の収入金額が2,000万円を超える人

● 災害により被害を受けて、その年の給与に対する源泉所得税および復興特別所得税の徴収猶予または還付を受けた人

● 2カ所以上から給与の支払を受けている人で、他の給与の支払者に扶養控除等(異動)申告書を提出している人や、年末調整を行うときまでに扶養控除等(異動)申告書を提出していない人

● 非居住者

● 継続して同一の雇用主に雇用されない日雇労働者など

年末調整の対象にならない人や、期限までに書類の提出が間に合わなかった人は、自分で確定申告を行うことになります。

年末調整で配布する書類

年末調整の手続きを行うにあたり、担当者は必要に応じて次の書類を従業員に配布します。書類の概要を把握しておきましょう。

● 扶養控除等(異動)申告書

● 基礎控除申告書 兼 配偶者控除等申告書 兼 所得金額調整控除申告書

● 保険料控除申告書

● 住宅借入金等特別控除関係

扶養控除等(異動)申告書

扶養控除等(異動)申告書は、給与所得者が控除対象配偶者や扶養親族、寡婦などを記入する書類です。本書類の提出がないと年末調整の対象とならないので、担当者は出し忘れている人がいないか確認しましょう。

基礎控除申告書 兼 配偶者控除等申告書 兼 所得金額調整控除申告書

大変長い書類名ですが、3つの控除が1枚の書類になっています。給与所得者が、その年の年末調整で「基礎控除」「配偶者控除」「所得金額調整控除」を受けるための書類です。本書類の提出がない、または記載が間違っていると、正しい控除が受けられません。

保険料控除申告書

給与所得者が支払った保険料を記載する書類です。国民年金保険料・国民健康保険料の社会保険料や、生命保険会社に支払った保険料・個人年金保険料、地震保険料などを記載します。生命保険会社や損害保険会社、厚生労働省または各国民年金基金が発行した証明書類の添付が必要です。

会社の社会保険や健康保険に入っている人は生命保険料等個人で加入している保険についてのみ記入し証明書類の添付が必要です。

住宅借入金等特別控除関係

住宅借入金等特別控除申告書は、給与所得者が住宅ローン控除の適用を受けるために必要な書類です。サラリーマンであっても、住宅の購入や増改築をした年は、住宅ローン控除を受けるために確定申告をします。翌年からは年末調整で控除が受けられますが、本書類の提出が必要です。

おわりに

年末調整とは、毎月の給与から差し引かれた所得税および復興特別所得税の合計額を、1年間に本来納めるべき税額との差額を精算するものです。扶養控除等(異動)申告書や保険料控除申告書など、控除内容に応じた書類を従業員に配布して記入してもらいます。年末調整の結果、給与所得者が税額を多く払い過ぎていれば税務署から還付され、少なければ税務署に不足分を納付します(稀ですが)。人事の担当者は、各書類に書き漏れがないか、添付書類は揃っているかを確認しましょう。

 年末調整

横田公認会計士事務所は、非上場の会社法監査、医療法人の会計監査、学校法人の会計監査、労働組合の会計監査など上場会社を除く会計監査に特化した監査事務所です。

上場会社を監査している監査法人と比較し、費用面を抑えて実質的な監査を行うことを基本方針にしています。効率性の高い会計監査を目指しています。

監査のご依頼・ご相談は、問い合わせフォーム(24時間年中無休)、電話にてのご連絡は平日10時~17時、にてご連絡ください。

3月決算の会社等の監査は日程等についてご相談ください。3月決算を除く会社等の監査はまだ日程的にお受けできますので大歓迎です。時節柄、12月決算の会社等からのご依頼をお待ちしています。

収益認識基準で検針日基準は認められない方向

カテゴリ: 監査 最終更新日:2020年12月14日(月) 公開日:2020年12月14日(月)

はじめに

新型コロナウイルス感染症第3派に関して、各自治体の時短要請等の期限が近づいてきています。勝負の3週間と呼ばれた11月22日から3週間が経ちました。この間各地の人出はあまり減少せず、政府や自治体の呼びかけは国民にはあまり届いていなかったようですね。先週末には1日当たり感染者数は過去最高の3000人を超える状況が続いています。不要不急の外出を控える呼びかけやGo To トラベル等の一時停止は年末前のクリスマスころまでになるのか、それとも年明けの1月11日までとなるのか見方がわかれている状況です。日本の医療体制が崩壊するという危惧が専門家会議等で議論されており、実際現場の看護師不足が毎日のように報道されています。しかし、皆さん不思議に思いませんか?アメリカを筆頭に1日何万人以上が感染している国々の医療体制は崩壊しているのでしょうか?崩壊とまでは報道されていないのでわかりませんが、日本よりひどい状況なのは間違いありませんよね。

長くなりましたので本題に入ります。

電力会社やガス会社の収益認識基準である検針日基準の議論について進展がありました。企業会計基準委員会(ASBJ)では12月3日、本委員会を開催し、収益認識に関する電気事業連合会と日本ガス協会からの要望である検針日基準の容認について議論しています。これまでに両者から事情を聞いたほか、証券アナリストの見解や海外の状況なども確認しています。

委員会では代替的な取り扱いとして検針日基準を認めない方向での対応案を事務局が提示し、委員からの支持を得ました。12月15日にも専門委員会で審議し、早期の草案公表を行いたいようです。

検針日基準について

収益認識基準の導入前の現状は、会計上、毎月、日々に実施する計量により確認した顧客の使用量に基づき収益の計上が行われ、決算月に実施した計量の日から決算日までに生じた収益が翌月に計上される実務が行われています。

収益認識基準においては、企業は約束した財又はサービスを顧客に移転することにより 履行義務を充足した時に又は充足するにつれて、収益を認識することとされ(収益認識基準 35)、収益認識基準に従えば、決算月に実施した計量の日から決算日までに生じた収益を見積もることが要求されることとされています。

検針日基準は検針日から決算日までの日数の収益を見積もることを省略することを要請するものです。

ASBJの対応案

収益認識基準が適用されると、従来、電気事業やガス事業において検針により決定(検針日基準)してきた収益について、検針日程と会計期間とで異なる部分の見積りが必要になります。しかし、電気事業連合会と日本ガス協会は、収益認識基準に則った料金の見積りには実務的な難点があるとして、検針日基準の継続適用を求めています。両者が検討した見積方法に対しては、監査人側もバックテスト(見積りの検証)ができないといった課題を指摘しています。

ASBJは9月中旬以降、検針日基準を認めるかどうか「他の代替的な取扱との整合性」や「見積の考え方」「国際的な比較可能性」などの観点から検討してきました。対応の方向性としてあがった選択肢は次の4つです。

   検針日基準を認める

   検針日基準を認めない(代替的な取り扱いとして特定の見積方法を認める)

   検針日基準を認めない(特段の対応無し)

   期限を定めて検針日基準を認める

審議の過程で証券アナリストや監査人など関係者の見解と海外の同業における状況等も確認した結果、ASBJは選択肢②の方向性で対応案をまとめました。

検針日基準は認めず

ASBJが提示した文案は、適用指針に「毎月の計量により確認した使用量に基づく収益認識」として以下の内容を加えるものです。

・決算月に実施した計量の日から決算日までに生じた収益を見積もる。

・当該収益の見積りは、通常、同種の契約をまとめた上で、単価又は使用量(もしくはその両方)を見積って行われるものと考えられる。

当該使用量の見積りについては、決算月の月初から月末までの送配料を基礎として、その月の日数に対する未検針日数の割合に基づき日数按分により見積もることができる。また、当該単価の見積りについては、使用量に応じた単価ではなく、決算月の前年同月の平均単価を基礎とすることができる。

ASBJ事務局は「日数按分」や「前年同月の平均単価を基礎とする」などを明記することで、見積の合理性やバックテストの難点を問う声に対応、電気とガスそれぞれの自業者及び監査人側の「対応コストの軽減にもつながる」としています。

来年4月1日から収益認識基準の適用が始まるため早期の草案公表が見込まれます。

おわりに

収益認識基準の強制適用の期限が迫ってきました。各社とも自社の収益認識基準適用上の問題点の洗い出しや対応に追われているかもしれません。

収益という決算項目の中心になる科目であり、税務調査の最重要項目でもある科目に対する会計基準でもあり各社とも慎重かつ十分に対応したいものです。

5つのステップ 

横田公認会計士事務所は、非上場の会社法監査、医療法人の会計監査、学校法人の会計監査、労働組合の会計監査など上場会社を除く会計監査に特化した監査事務所です。

上場会社を監査している監査法人と比較し、費用面を抑えて実質的な監査を行うことを基本方針にしています。効率性の高い会計監査を目指しています。

監査のご依頼・ご相談は、問い合わせフォーム(24時間年中無休)、電話にてのご連絡は平日10時~17時、にてご連絡ください。

3月決算の会社等の監査は日程等についてご相談ください。3月決算を除く会社等の監査はまだ日程的にお受けできますので大歓迎です。時節柄、12月決算の会社等からのご依頼をお待ちしています。

公認会計士も知っておくべき解散会社における税務

カテゴリ: 税務 最終更新日:2020年12月11日(金) 公開日:2020年12月11日(金)

はじめに

新型コロナウイルス感染症第3派において、昨日の東京での感染者は600人を超えました。にもかかわらず、政府や東京は相変わらずGo To トラベルを中断する気はないようです。一方でイギリスではワクチンの接種が開始されました。その中2名にアナキラフィシー症状が出たとのこと。日本でのワクチン接種が始まると接種する人、しない人の対応がわかれそうですが、もう少し接種が進んで様子を見るようにした方が良いようですね。

解散会社における税務(平成22 年10 月1日以後の解散に係る税務)の概要

内国法人である普通法人又は協同組合等が解散した場合には、清算所得課税が廃止され、通常の所得概念に一本化され、解散後も各事業年度の所得に対する法人税が課されることとなりました(法法5、旧法法6廃止)。

趣旨

そもそも清算所得課税は事業の継続不能による清算を前提としていました。このため、通常の所得課税と異なり、税法上の調整項目は、寄附金、受取配当、還付税金に限定されており、役員給与や交際費などの社外流出項目については、その全額が清算所得の金額から控除されることとなっていました。これは、清算中の法人の場合には、債権者や株主への、分配や引渡しを前提とした清算手続にあたり、これらの金額が多額に発生することが想定されていなかったからであると考えられます。

ところが最近の解散は、法形式上は解散をしたものの、通常の営業活動を継続する事例が散見され、このような場合には、

・財産法的に計算されることにより、役員給与の損金不算入や過大役員給与の損金不算入額が、結果として認められてしまう。

・実際に事業を継続しているにも関わらず、交際費等が全額控除されてしまう。

といった弊害があり、課税の公平が保たれていないのではないかとの指摘がありました。また、組織再編が活発に行われる場合には、解散の前後で課税関係が大きく異ならないような制度が必要であるとの要望もありました。

そこで、解散の前後で課税関係が整合的になり、かつ、大きく異ならないように、清算所得課税を通常の所得課税方式に移行し、所要の措置が講じられたのです。

おわりに

イギリスで新型コロナウイルスのワクチン接種が始まり、今後もカナダやアメリカなど続々とワクチンの接種が行われる予定です。日本でのワクチン接種の時期についてはまだ具体的に決まっていませんが当面年末・年始の医療体制のひっ迫を防ぐことが先決ではないでしょうか。個人的にはGo To トラベルなどは感染者の高止まり傾向が納まるまで中止すべきだと思いますが皆さんはいかがですか。とにかく若者たちの中に、自分の周りに感染者が居ないので感染する気がしないといったテレビでのインタビュー答えていた若者たちの今後の行動が気になります。

私の自宅では今日、石川県の義母より生ガキが届きました!毎年冬のシーズンには2,3回送付してくれます。一斗缶の半分の大きさに生ガキがぎっしり詰まっています。今日は、焼き牡蠣にしていただきますが、いつも牡蠣だけでお腹がいっぱいになります。週末の楽しみが増えました。皆さんもコロナ禍、不要不急の外出は控えて楽しみを見つけてこの困難な時期を一緒に乗り切りましょう。

横田公認会計士事務所は、非上場の会社法監査、医療法人の会計監査、学校法人の会計監査、労働組合の会計監査など上場会社を除く会計監査に特化した監査事務所です。

上場会社を監査している監査法人と比較し、費用面を抑えて実質的な監査を行うことを基本方針にしています。効率性の高い会計監査を目指しています。

監査のご依頼・ご相談は、問い合わせフォーム(24時間年中無休)、電話にてのご連絡は平日10時~17時、にてご連絡ください。

3月決算の会社等の監査は日程等についてご相談ください。3月決算を除く会社等の監査はまだ日程的にお受けできますので大歓迎です。時節柄、12月決算の会社等からのご依頼をお待ちしています。

公認会計士による会計監査は法定監査と任意監査(各種会計監査の詳細まとめ)

カテゴリ: 監査 最終更新日:2021年10月25日(月) 公開日:2020年12月09日(水)

はじめに

今回は、これまでそれぞれ別々にブログにてご説明した公認会計士監査の種類についてまとめてみました。上場会社の監査を除いて、主として横田公認会計士事務所が対応可能な監査について記載しています。それぞれの監査について詳細をご確認されたい方は該当のブログに詳しく記載していますのでそちらをご覧ください。社会福祉法人と医療法人の監査は最近導入されたものであるためその背景等少し詳しく記載しています。

その他の監査は「おわりに」においてまとめて記載しています。

【法定監査】

上場会社の監査

特定の有価証券発行者等が提出する有価証券報告書等に含まれる財務計算に関する書類(貸借対照表や損益計算書等)には、公認会計士又は監査法人の監査証明を受けなければならないとされています(金融商品取引法第193条の2第1項、同第2項)。

会社法に基づく監査(詳細ブログ

大会社及び委員会設置会社は、会計監査人を置くことが義務付けられています(会社法第327条、同第328条)。
また、会計監査人を置く旨を定款に定めれば、すべての株式会社は会計監査人を置くことができます。
会計監査人の資格は、公認会計士又は監査法人でなければいけません。

会社法上の大会社とは、次に掲げる要件のいずれかに該当する株式会社をいいます。

  1. 最終事業年度に係る貸借対照表に資本金として計上した額が5億円以上であること
  2. 最終事業年度に係る貸借対照表の負債の部に計上した額の合計額が200億円以上であること

学校法人の監査(国や地方公共団体から補助金を受けている)(詳細ブログ

経常的経費について都道府県等から補助金を受ける学校法人は、「私立学校振興助成法」第14条第3項の規定により、貸借対照表、収支計算書等の財務計算に関する書類を作成し、公認会計士又は監査法人(以下、公認会計士等)の監査を受けることが義務付けられています。
ただし、補助金の額が1,000万円未満であって所轄庁の許可を受けている学校法人については、公認会計士等による監査が免除されています。

公益社団・財団法人の監査

法律上、公益社団法人・公益財団法人については、下記①~③のいずれかの条件を満たす場合には、会計監査人の設置が義務付けられています(公益社団法人及び公益財団法人の認定等に関する法律第5条第12号、同法施行令第6条)。
①収益の額が1,000億円以上
②費用及び損失の額の合計が1,000億円以上
③負債の額が50億円以上

(参考)一般社団法人・一般財団法人については、負債の額が200億円以上の場合には、会計監査人の設置が義務付けられています(一般社団法人及び一般財団法人に関する法律第62条、第171条)。

社会福祉法人の監査(詳細ブログ

社会福祉法人は、経営組織のガバナンスの強化及び事業運営の透明性の向上を行い、地域における公益的な取組を実施する責務を中長期的に果たすため、一定の規模を超える社会福祉法人に関して、外部監査が必須となります。

具体的には、下記規模要件を超える社会福祉法人(特定社会福祉法人)には、会計監査人が社会福祉法人の機関として設置されることが義務付けられています(社会福祉法第37条)。会計監査人設置の社会福祉法人は、2017年(平成29年)4月1日開始の会計年度から、会計監査人による監査、社会福祉法人監査の実施が義務付けられています(社会福祉法第45条の19第1項)。

社会福祉法人は、社会福祉事業を行うために設立される法人であり、多くの場合、社会福祉施設を運営しています。社会福祉施設の中長期的な運営と、高齢化社会における社会福祉事業の重要性から、下記のように、規模要件は順次拡大することが予定されています。

  • 平成29年度、平成30年度は、法人単位のサービス活動収益30億円を超える法人又は負債60億円を超える法人
  • 平成31年度、平成32年度は、法人単位のサービス活動収益20億円を超える法人又は負債40億円を超える法人
  • 平成33年度以降は、法人単位のサービス活動収益10億円を超える法人又は負債20億円を超える法人

しかし、厚生労働省の事務連絡「社会福祉法人における会計監査人に係る調査と平成31年4月の引き下げ延期について(周知)」(平成30年11月2日)が発出され、平成31年4月から会計監査人の設置基準の引き下げは行わないこととなりました。

したがって、現在2020年度においても、収益30億円超又は負債60億円超の法人が監査の対象となったままです。

医療法人の監査(詳細ブログ

平成 27 年 9 月に医療法が改正され、一定規模以上の医療法人に対して、公認会計士又は監査法人による会計監査が導入されることになりました。

平成 29 年 4 月 2 日 以降に開始する事業年度から公認会計士監査が導入されます。 3月決算法人の場合、平成 30 年 4 月 1 日開始事業年度が監査初年度となります。

(監査の対象となる医療法人の範囲)

すべての医療法人に公認会計士監査が導入されるわけではなく、以下のいずれかの基準に該当する一定規模以上の法人のみがその対象となります。

  • 負債 50 億円以上又は収益額 70 億円以上の医療法人
  • 負債 20 億円以上又は収益額 10 億円以上、あるいは社会医療法人債を発行している社会医療法人
  • 地域医療連携推進法人

(監査導入の背景)

平成27年の医療法改正は、医療法人の「経営組織のガバナンスの強化」及び「事業運営の透明性の向上」を図る目的で行われたもので、公認会計士監査はこの一環として導入されました。監査制度の導入には以下のメリットがあります。

財務情報の信頼性の向上、ガバナンスの強化、これによる法人の社会的信頼性の向上

経営判断に不可欠な信頼性の高い財務情報を適時に把握できる管理体制の整備・経営力強化に寄与

職業専門家との定期的なコミュニケーションにより、経営課題を浮彫にし、課題解決に共に取り組む

不正の防止・発見効果の向上

業務プロセスの見える化による効率的な経営の実現

・労働組合の監査(詳細ブログ

労働組合は、会計報告について会計監査人、すなわち、公認会計士又は監査法人による監査を受けることが義務付けられています。

根拠となる労働組合法第5条第2項第7号においては、以下のように定められています。

(労働組合法第5条第2項第7号)

すべての財源及び使途、主要な寄附者の氏名並びに現在の経理状況を示す会計報告は、組合員によって委嘱された職業的に資格がある会計監査人による正確であることの証明書とともに、少なくとも毎年 1 回組合員に公表されること。

なお、特定独立行政法人等及び地方公営企業の職員で構成する労働組合に対しては、労働組合法の外部監査の規定が適用されます(労働組合監査における監査上の取扱い)。

さらに、国家公務員及び地方公務員の職業団体については、労働組合法が適用除外とされていますが、その職員団体が法人格を取得する場合は、公認会計士等、または信託会社の監査証明を受けることが必要とされています(同監査上の取扱い)。

【法定監査以外の監査(任意監査)】

・法定監査以外の会社等の財務諸表等の監査(マンション管理組合の監査(詳細ブログなど)

・特別目的の財務諸表の監査

おわりに

その他の法定監査を列挙すると

  • 保険相互会社の監査
  • 特定目的会社の監査
  • 投資法人の監査
  • 投資事業有限責任組合の監査
  • 受益証券発行限定責任信託の監査
  • 寄付行為等の認可申請を行う学校法人の監査
  • 信用金庫の監査
  • 信用組合の監査
  • 労働金庫の監査
  • 独立行政法人の監査
  • 地方独立行政法人の監査
  • 国立大学法人・大学共同利用機関法人の監査
  • 消費生活協同組合の監査
  • 放送大学学園の監査
  • 農業信用基金協会の監査
  • 農林中央金庫の監査
  • 政党助成法に基づく政党交付金による支出などの報告書の監査

などがあります。

 監査現場②

横田公認会計士事務所は、非上場の会社法監査、医療法人の会計監査、学校法人の会計監査、労働組合の会計監査など上場会社を除く会計監査に特化した監査事務所です。

上場会社を監査している監査法人と比較し、費用面を抑えて実質的な監査を行うことを基本方針にしています。効率性の高い会計監査を目指しています。

監査のご依頼・ご相談は、問い合わせフォーム(24時間年中無休)、電話にてのご連絡は平日10時~17時、にてご連絡ください。

3月決算の会社等の監査は日程等についてご相談ください。3月決算を除く会社等の監査はまだ日程的にお受けできますので大歓迎です。時節柄、12月決算の会社等からのご依頼をお待ちしています。

ご参考)

 横田公認会計士事務所の監査はメリットだらけ

 

経理担当者が確認すべき「2020年度税制改正大綱」のポイント

カテゴリ: 税務 最終更新日:2020年12月09日(水) 公開日:2020年12月09日(水)

はじめに

新型コロナウイルス感染症第3派の最中、コロナ対応の補正予算にて様々な政策が行われています。一方で、昨年から決まっていた税制改正についてここで復習しておきたいと思います。

2019年12月に2020年度の税制改正大綱」が発表されました。2020年も残すところあとわずかとなりましたが、改めて今年の税制大綱を振り返ってみたいと思います。今回は中でも、2020年度から適用となる「新たに創設されたもの」、「既存制度の見直し・延長されたもの」についてみていきましょう。

延長される税制について

見直し・延長となったのは、「交際費の損金不算入制度の見直し・延長」と「法人の消費税申告期限の延長の特例」です。

交際費の損金不算入制度は、資本金100億円超えの法人を除き、現行制度を2022年3月31日まで延長することになりました。地域雇用の中心的な役割を担う中小企業は、定額控除限度額800万円と交際費等の50%までのどちらかを選択することができます。

また、法人の消費税申告期限が1か月延長となります。これまで、法人税の申告については特例で1か月の延長が認められていましたが、法人税と消費税の申告期限の違いが、事務処理を煩雑にしていました。

それを改善するため、消費税申告にも特例が適用されることになったわけです。つまり、3月末決算の法人であれば、消費税の申告期限は2か月後の5月31日が原則ですが、やむを得ない事情などがあった場合は、申請することによって6月30日まで申告期限を延長することができます。これで法人税と同じ期限とすることができます。今までは法人税の申告期限のみ1か月延長して、消費税については1か月前に申告を行い、法人税の確定決算作業で修正等が生じた場合は、修正申告が必要という面倒なことを行っていました。

これで、少しは、経理担当者の負担が軽減されることになるのではないでしょうか。

適用を受けることができる法人は、法人税の申告期限の延長の特例の適用を受けている法人です。その法人が消費税申告期限延長届出書を所轄税務署長に提出することにより適用を受けることができます。当該届出書を提出した場合、その提出日の属する事業年度以後の各事業年度の末日の属する課税期間から適用されます。したがって、消費税の課税期間が1年である3月決算法人の場合、3月31日までに当該届出書を提出することで、その課税期間から消費税の確定申告書の提出期限を延長することができます。

ただし、注意点もあります。

消費税の確定申告書の提出期限が延長された場合でも、消費税の納付ですが、申告期限が延長されても納付期限は延長されないことから、申告期限が延長された期間については利子税が発生しますので、法人税と同様に、見込み納付を行うことが必要となりそうです。

また、中小企業には、損金算入できる少額減価償却資産の取得価格の特例延長も、2022年3月31日まで2年間延長されます。

見直しされる税制

今回の税制改正では、いくつかの項目で見直しも行われています。一定基準の大企業の研究開発税制の控除適用要件を、現行の当期償却費総額の10%から当期償却総額の30%を超えるに見直される予定です。

また、大企業の設備投資に関連する税額控除制度についても要件が見直されることになっています。

一方、中小企業については、連結納税制度をグループ通算制度へと見直されます。なお、今回の改正から、連結納税制度適用事業者と従業員500人超え(現行は1,000人以上)の法人は適用対象外となる見込みですので、確認しておく必要があるでしょう。

オープンイノベーション促進税制

新たに創設されたものには、オープンイノベーション促進税制と5G投資促進税制の2つがあります。いずれも大企業にも中小企業にもかかわる税制ですから、経理・税務担当者はぜひとも押さえておく必要があるでしょう。

オープンイノベーション促進税制は、日本企業の国際競争力を高めることを目的に創設されたものです。ベンチャー企業に対して“一定の金額以上”の出資をすると、25%の所得控除が適用されるというものです。

一定金額以上とは、中小企業では1,000万円以上、大企業では1件当たり1億円以上、海外ベンチャー企業へは5億円以上の出資が要件となります。

また、出資を受けるベンチャー企業は、「新規性・成長性のある設立後10年未満の未上場企業」「出資を行う企業または他の企業のグループに属してない企業」という要件がありますが、この制度を活用することでベンチャー企業の活性化を図る狙いがあるようです。

5G投資促進税制

次世代通信の5G整備のための費用について、5G事業所とローカル事業者が投資した費用の一部を控除または特別償却する5G投資促進税制も、企業にとってはポイントを押さえておく必要があります。

5G通信により大容量データの送受信のスピードが飛躍的に向上することで、車の自動運転や工場、農業現場の遠隔操作なども可能になり、新たな産業創出の期待もかかります。海外では、既に運用が始まっていますが、残念ながら日本では5Gのインフラ整備はまだ途中段階です。

そこで、インフラ整備を支援していくため、2022年3月31日(予定)まで、5G事業者が整備する基地局の前倒し整備の分や、工場、建設現場、農業などのローカル5G事業者が整備する設備投資を対象に15%の税額控除、または30%特別償却の特例を適用することで、5Gの普及を目指していくものです。

おわりに

今回記載した中で、ポイントになりそうなのが新たに創設されたオープンイノベーション促進税制と5G投資促進税制です。優遇措置の対象となる企業は、コロナ後の新しい時代へのステップにつながるように、改めて確認して有効活用していきましょう。

横田公認会計士事務所は、非上場の会社法監査、医療法人の会計監査、学校法人の会計監査、労働組合の会計監査など上場会社を除く会計監査に特化した監査事務所です。

上場会社を監査している監査法人と比較し、費用面を抑えて実質的な監査を行うことを基本方針にしています。効率性の高い会計監査を目指しています。

監査のご依頼・ご相談は、問い合わせフォーム(24時間年中無休)、電話にてのご連絡は平日10時~17時、にてご連絡ください。

3月決算の会社等の監査は日程等についてご相談ください。3月決算を除く会社等の監査はまだ日程的にお受けできますので大歓迎です。時節柄、12月決算の会社等からのご依頼をお待ちしています。

公認会計士・税理士が知るべき株式会社の清算

カテゴリ: 税務 最終更新日:2020年12月08日(火) 公開日:2020年12月08日(火)

はじめに

新型コロナウイルス感染症第3派の収束が見えない中、重傷患者数の増加により看護師不足が話題になっています。大阪や旭川では自衛隊へ看護師の派遣を要請しました。

医療法人の監査で人件費を見た折、医療法人の人の出入りの多さに驚きました!それまでは、会社や学校法人の監査の経験を基に、従業員などの入社・退社はそんなに頻繁にあることではないと決めつけていましたが、病院は違います。看護師もそうですが医師も月に何人も辞めていきますし、新しい看護師や医師がその都度入職しています。そのような状況なので、人材紹介会社への手数料を毎月何百万円も支払っていることには驚きました。原因は、医者や看護師は資格を持っており、慢性的に不足していることが原因だと思います。そこにこの新型コロナ禍ですから看護師不足と聞いて妙に納得しています。

それでは、本題に入ります。前回は会社の解散について簡単にブログにまとめましたが、解散の手続きで終わりではありません。解散後清算をしなければ会社は消滅しません。

1.清算株式会社における機関

(1)株主総会

解散後の清算株式会社においても、株主総会は存続します。

ポイントは、

・解散前と同じ株主による

・会社の最高意思決定機関である

以上です。

(2)株主総会以外の期間

ア.清算人

(ア)清算人の員数(会社法478)

最低1人、ただし清算人会を設置する場合には3人以上の清算人が必要となります。

(イ)清算人の職務

現務の結了(例えば、解散時に保有している在庫を販売する等、解散時に未結了

の事務を結了させること。)

債権の取り立ておよび債務の弁済

残余財産の分配

イ.清算人の選任方法(会社法478)

その具体的な選任方法は次のとおりです。

(ア)法定の方法(会社法478①一)

会社法の定めでは、第一義的には、その時の取締役全員が清算人に就任することとされています。

この場合、代表清算人には、解散前の代表取締役が就任することとなります。

なお、法定の方法により取締役が就任する場合、株主総会の決議は不要です。

(イ)定款の定めによる方法(会社法478①二)

会社の定款に記載がある場合には、この方法によります。

ただ実務上、定款にこの様な規定をおいている会社は少ないでしょう。

(ウ)株主総会の決議によって選任する方法(会社法478①三)

株主総会決議により、例えば、解散前の取締役の一部の者を清算人に選任する、また、解散時の取締役以外の者を清算人に選任する、という方法もあります。

なお、この方法による場合の清算人の選任決議は、普通決議となります。

(エ) 裁判所の選任による方法(会社法478②③④)

上記の(ア)・(イ)・(ウ)のいずれの方法でも清算人になる者がいない場合や、解散命令によって解散した場合には、申立によって裁判所が清算人を選任します。

ただ、この方法による清算人の選任に税理士が関わることは少ないでしょう。

ウ.清算人の任期

会社法には定められていません。通常、就任した時から、清算結了する時まで在任します。ただし、清算結了前に退任することは可能です。

なお、株主総会の決議による解任、裁判所による解任という場合もあります。ただし、清算人が1 人の場合には、後任の清算人が就任するまでは、退任した清算人がなお清算人としての権利義務を有することとなります。

※特に気をつけるべき点

関与先の清算人に税理士の就任を求められることがあります。しかし清算人の職務は重責で、例えば、会社法上の損害賠償責任、税務上の第二次納税義務・帳簿資料の保存義務といった、相当に重要な責任があることをよく理解して、就任の可否を判断すべきです。

(3)清算人会

ア.清算人会の設置(会社法477②、489)

清算人会は全ての清算人で組織されます。その設置は、清算人の人数にかかわらず任意です。たとえ解散前に取締役会設置会社であっても、同様に任意です。清算人会を設置する場合には、定款にその旨を定めて設置することとなります。

ただし、監査役会設置会社は清算人会の設置が義務であり、必然的に清算人を3人以上選任しなければなりません。清算人会を設置する必要性がないと判断される場合には、解散前に監査役会を設置する旨の定款の定めを廃止して、清算人会を設置しないとすることも可能です。

清算人会を設置した場合には、清算人会の決議により代表清算人を選任します。法的清算人の場合は、代表取締役がそのまま代表清算人に就任することとなります。

イ.清算人会の職務

・清算人会設置会社の業務執行の決定

・清算人の職務執行の監督

・代表清算人の選定および解職

(4)監査役

ア.監査役の設置

(ア)公開会社・大会社以外の場合(会社法477②)

この場合、監査役の設置は任意です。ただし定款で監査役の設置を定める場合には、その定款の定めに従うこととなります。

(イ)公開会社または大会社の場合(会社法477④)

この場合、監査役の設置が必要です。ただし、公開会社や大会社であっても監査役を設置する必要がないと判断される場合には、定款を変更して非公開会社としておく、または、資本又は負債の額を調整して大会社以外としておくことにより監査役を設置しないことができます。

ここで注意すべき点は、公開会社又は大会社であった清算株式会社の場合、監査役設置の判定は、解散時に行うということです。つまり解散後に公開会社又は大会社に該当しなくなったとしても、監査役の設置が必要となることに注意が必要です。

イ.監査役の員数(監査役を設置する場合)

・1 人以上

・監査役会を設置する場合は3人以上が必要となります。

ウ.監査役の任期

任期の定めはなく、監査役は自らの意思により辞任することができます。

また、清算株式会社が下記のように定款変更した場合には、監査役は自動的に退任となります。

①監査役の設置の旨の定款の定めを廃止する変更をした場合

②監査役の監査の範囲を『会計に関するものに限定する旨の定款の定め』を廃止する

定款の変更をした場合

※上記②の場合には、定款変更前の監査役は退任となり、新監査役を株主総会で選任をすることとなります。

(5)監査役会(会社法477③)

監査役会の設置に関しては、公開会社または大会社であっても、その設置は任意とされており、定款の定めに従うこととなります。また監査役が複数の場合であっても、監査役会の設置は任意です。ただし、監査役会を設置すると必ず清算人会を設置しなければなりません。清算株式会社の監査役会は、株主総会における定款変更決議で廃止することができます。

以上が清算株式会社における機関です。

この期間の下、以下の行為を行います。

●債権者に対する公告、債権申出の催告

●解散日現在の計算書類の作成

●清算事務年度における株主総会

●清算事務年度の計算書類の作成

●残余財産の計算および確定

●残余財産の分配と清算事務の終了、清算の結了

会社の解散から清算まで

 

おわりに

上記清算株式会社の行う行為について、それぞれについてすべてを記載すると膨大なブログとなってしまうためまたの機会にします。

前回と今回のブログでは会社の解散と清算について記載しましたが、会社の設立と比べて解散・清算の手続きは煩雑なものとなります。

コロナ禍を乗り切って、会社を存続させそれぞれの会社等がコロナ後、成長することを祈っています。

横田公認会計士事務所は、非上場の会社法監査、医療法人の会計監査、学校法人の会計監査、労働組合の会計監査など上場会社を除く会計監査に特化した監査事務所です。

上場会社を監査している監査法人と比較し、費用面を抑えて実質的な監査を行うことを基本方針にしています。効率性の高い会計監査を目指しています。

監査のご依頼・ご相談は、問い合わせフォーム(24時間年中無休)、電話にてのご連絡は平日10時~17時、にてご連絡ください。

3月決算の会社等の監査は日程等についてご相談ください。3月決算を除く会社等の監査はまだ日程的にお受けできますので大歓迎です。時節柄、12月決算の会社等からのご依頼をお待ちしています。

公認会計士・税理士が知るべき株式会社の解散

カテゴリ: 税務 最終更新日:2020年12月07日(月) 公開日:2020年12月07日(月)

はじめに

大阪では非常事態宣言による赤信号が点滅しました。重傷患者数の増加により医療体制のひっ迫、看護師不足で知事による自衛隊への看護師派遣要請まで出ています。

12月15日までに現在の状況が改善するのかまったくわかりません。緊急事態宣言時と比べて、外出に対する危機感は無いように感じるのですが皆さんはいかがでしょうか。

それでは、本題に入ります。

1.解散

(1)概要

解散とは、会社の法人格を消滅させる原因となる法律事実をいいます。 株式会社が解散するとその会社は、清算株式会社となります。清算株式会社は清算にかかる行為だけしか認められておらず、以下の行為ができないこととなります。

・営業活動や資金調達等の行為 ・自己株式の取得 ・剰余金の配当等

清算をするためには、まずは会社を解散する必要があります。会社は解散によって 清算を開始することとなります。

清算株式会社は解散により、その目的である営業を停止します。ただし合併による 解散の場合以外は、すぐに法人格が消滅するのではなく、清算もしくは破産の目的の 範囲内で存続します。

(2)解散の種類

解散には大きく分けて、任意解散と強制解散があります。それぞれの解散事由は次 に掲げるとおりです。

任意解散

定款で定めた存続期間の満了

定款で定めた解散の事由の発生

株主総会の決議

合併

強制解散

破産手続開始の決定

解散を命ずる裁判

休眠会社のみなし解散

特別法上の解散原因の発生

会社の清算は、その原因によって、その後の手続きや法律の適用関係に違いがあり ます。 このうち、定款で存続期間や解散の事由を定めている会社は少ないものと思われます。また会社法 824 条1項又は 833 条1項の規定とは、会社の解散命令と会社の解散の訴えに関する規定ですので、これも例外的といえるでしょう。 したがって実務上の解散事由は、

・株主の意思による解散

・合併による解散

・破産手続きの開始の決定による会社の解散

以上が主たるものと考えられます。

以下では、実務上最も多い株主総会の決議による解散について記載します。

2.会社の解散手続き

会社は株主総会の決議によって、任意に解散することができます。

解散・清算の手続きは、会社法上の手続きと法人税法上の手続きがあります。以下、その両方の手続きの内容を確認します。

(1)会社法上の手続き

会社を解散するためには、株主総会を開催する必要があります。

取締役・取締役会もしくは清算人・清算人会が、以下の手続きを怠った場合には、無効となる可能性があることに注意が必要です。

       解散株主総会の招集・開催

解散決議は、定時株主総会、臨時株主総会のいずれの決議でも可能です。 なお解散決議も通常の場合と同様に、株主総会を開催する場合には、取締役は

・総会日の2週間前

・非公開会社の場合は1週間前

・定款の定めがある場合はその期間

までに、株主に対して開催の日時等を記載した総会招集通知を発送しなければなり ません。

取締役あるいは取締役会は、解散を決議する株主総会の開催に際して、会社の解散 を決定し、招集通知に記載する必要があります。 ただし、株主総会の招集手続きは、議決権を有する総株主の同意があれば、その省略ができます。

解散に関する決議

(ア)  解散に関する決議方法

会社の解散という重要性から、解散の決議は特別決議によらなければならないこと とされています。 特別決議の要点は次のとおりです。

・総株主の議決権の過半数が出席する。

(ただし、3分の1以上の割合を定款で定めた場合には、その割合以上の出席。)

・その議決権の3分の2以上の多数で決める。

(イ)解散の日と解散事業年度、清算事務年度の考え方

解散の日の定め方は、株主総会における解散の決議があった日とする方法と、株主

総会において特定の日を定める方法の二通りがあります。

a.株主総会における解散決議のあった日を解散の日とした場合

・解散事業年度

まず、その事業年度開始の日から解散の日までを解散事業年度とします。

・清算事務年度

その後、解散の日の翌日から清算事務年度が開始され、解散の日の翌日から各一年の期間を各清算事務年度とします。

b.株主総会の決議において特定の日を定める方法

株主総会において、将来の特定の日を解散の日として定めることも可能です。 登記実務では、株主総会開催の日を解散の日とするのではなく、概ね1カ月以内の日を特定しておくことが可能です。これにより、その会社の会計実務を考慮し、例えばその月の月末にするということも可能となります。

   清算人の選任

株主総会の解散決議の承認によって、その会社は会社法上『清算株式会社』となり ます。清算株式会社はその機関として一人又は二人以上の清算人を定めなければなり ません。

   総会議事録および登記

(ア)総会議事録の記載例

省略

(イ)解散等の登記の期限等

解散および清算人の登記の期限は次のとおりです。

①解散の登記は、決議から2週間以内

②清算人の登記

・法定清算人の場合は、解散した日から 2 週間以内

・株主総会で清算人を選任した場合は、清算人就任の承諾の日から 2 週間以内

なお、解散の決議の登記に際しては、会社の解散の決議等を行った株主総会議事録を添付する必要があります。

(2)税務上の手続き

解散後、遅滞なく、異動届出書(会社解散届)を提出する必要があります。提出先 は税務署・都道府県税事務所・市役所等です。また、提出には、登記事項証明書の添付が必要です。

おわりに

以上、株式会社の会社の解散について記載しました。次回は清算について検討したいと思います。

コロナ禍の状況が長引けば、会社の解散や清算などが今後増加することが予想されます。公認会計士・税理士として解散の手続きや清算の手続きについて知っておくべきだと感じています。

横田公認会計士事務所は、非上場の会社法監査、医療法人の会計監査、学校法人の会計監査、労働組合の会計監査など上場会社を除く会計監査に特化した監査事務所です。

上場会社を監査している監査法人と比較し、費用面を抑えて実質的な監査を行うことを基本方針にしています。効率性の高い会計監査を目指しています。

監査のご依頼・ご相談は、問い合わせフォーム(24時間年中無休)、電話にてのご連絡は平日10時~17時、にてご連絡ください。

3月決算の会社等の監査は日程等についてご相談ください。3月決算を除く会社等の監査はまだ日程的にお受けできますので大歓迎です。時節柄、12月決算の会社等からのご依頼をお待ちしています。