個人事業者の青色申告の65万円控除と電子帳簿保存の届出書
はじめに
そろそろ来年の確定申告に向けての準備を始めてもよいのではないでしょうか。
とろこで、青色申告を行う個人事業者が青色申告特別控除の「65万円控除」を適用するには
① E-Taxで所得税の確定申告書及び青色申告決算書の電子データを提出する
② 仕訳帳及び総勘定元帳を優良な電子帳簿として備え付け、保存する
または②の要件を満たさない場合、控除額は最高55万円となります。このことについては、令和3年も同じであり過去に申告した個人事業者の方もよくご存じなのではないでしょうか。
令和4年分の所得税から注意したい届出書
令和4年分の所得税から上記要件②により65万円控除の適用を受ける場合、その確定申告期限である令和5年3月15日までに、所轄税務署長に「国税関係帳簿の電磁的記録による保存等に係る65万円の青色申告特別控除・過少申告加算税の特例の適用を受ける旨の届出書」の提出が必要となります。
要件②でいうところの「優良な電子帳簿」とは、
「優良な電子帳簿」とは、訂正等の履歴が残ることなど一定の要件を満たす電子帳簿の子をいう(電帳規5⑤)。
65万円控除の適用では、原則1月1日より”仕訳帳“と”総勘定元帳“を優良な電子帳簿として備え付け、保存すればよいことになります。
一方、同様に優良な電子帳簿が関係する「優良な電子帳簿の過少申告加算税の特例」(電帳法8④=過少申告加算税を5%軽減)では、その適用を受ける税目に係る“すべての帳簿”を優良な電子帳簿として備え付け、保存する必要があります。
おわりに
要件②に係る65万円控除等の届出書は、個人事業者が65万円控除に加え「優良な電子帳簿の過少申告加算税の特例」を適用する際にも利用できます。
同特例の「国税関係帳簿の電磁的記録等による保存等に係る過少申告加算税の特例の適用を受ける旨の届出書」をすでに提出している場合、65万円控除等の届出書の提出は不要となりますので参考まで。
以上
横田公認会計士事務所は、非上場の会社法監査、医療法人の会計監査、学校法人の会計監査、労働組合の会計監査など上場会社を除く法定監査・任意監査に特化した監査事務所です。
上場会社を監査している監査法人等と比較し、費用面を抑えて実質的な監査を行うことを基本方針にしています。効率性の高い柔軟な会計監査を行うことが可能です。
監査等のご依頼・ご相談は、問い合わせフォーム(24時間年中無休)にてご連絡ください。以下のアドレスに直接メールされる方は、①お名前・②所属組織・③連絡先・④問い合わせ内容を記載して送信ください。電話でのご依頼の場合も同様の項目をまずはお伝えください。所属組織や連絡先の記載がない問合せはお断りします。
各種法定監査や合意された手続業務・税務顧問のご依頼・ご相談は気軽に問い合わせください。
依頼を伴わないご相談のみの場合は、30分5,000円(税抜)の相談料が発生します。
問い合わせ専用E-mail:info@yokota-profession.com
会計監査のご依頼・お見積り、税務顧問のご依頼についてはこちらの問い合わせフォームより