クラウド会計のメリット・デメリット

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はじめに

新型コロナウイルス感染症の陽性者は、昨日東京では420人、大阪では262人と増加傾向にあります。桜が満開を迎えようとしているこの時期、第4派が起きて再び医療現場がひっ迫しないか瀬戸際を迎えているようです。

では、本日のブログはクラウド会計について、

どんな企業や個人事業主にも確定申告は必須業務であり、会計事務は年間を通してこれを正確に処理しなくてはいけません。そんな会計事務を効率化するシステムが会計ソフトです。昨今はクラウド型の会計ソフトが主流になってきていますが、クラウド会計ソフトにはどのようなメリット・デメリットがあるのでしょうか。

クラウド会計ソフトの特徴

専門のサービス提供会社と契約して月額使用料を支払うことにより、インターネット経由で会計ソフトを利用し、日々経理業務を行うのがクラウド会計システムです。

パソコンを使用した会計システムとしては、以前はインストール型が主流でした。インストール型とは、会計ソフトを購入した上で経理部門所有のパソコンにインストールし、そこに各種会計情報を打ち込んでデータの保管・処理を行うという会計システムです。この場合、経理業務を行う場所は会社内に限られ、かつ経理職員がキーボードで逐一会計データを入力する必要がありました。

一方、クラウド会計システムは、ネットに接続したパソコンやスマホなどの端末があれば、どこからでもデータの保存、管理、処理ができます。そのため出張先や自宅でも、即座に経理業務を行えるわけです。また、すべての会計データはクラウド上で一元的に保管され、登録した情報はクラウドにアクセスできる人は誰でも閲覧できます。経理データの共有という点でも便利です。さらに、クラウド上の情報は自動でバックアップが行われるので、災害などで自社PCが破損しても、バックアップデータを使っての情報の復元も可能です。インストール型の場合、自社パソコンに保管したデータのバックアップを取るには、USBメモリなど別の媒体に情報を保管する作業が別途必要でした。クラウド会計システムであれば、自社でそのような作業を行う必要がありません。

クラウド会計を導入するメリット

インストール型の会計ソフトにはないメリットがクラウド会計ソフトにはいくつかあります。以下メリットを挙げてみます。

①銀行口座およびクレジットカードのweb明細の自動入力に対応

銀行口座の入出金情報やクレジットカードの利用データを自動取得し、明細書の作成も瞬時に行ってくれます。インストール型の会計システムだと、これらの情報は経理職員が打ち込む必要がありましたが、その必要がなくなります。

②システムが自動更新されるので、自社でアップデートを行う必要がない

インストール型の会計システムの場合、導入した会計ソフトのアップデートが行われるたび、データをインストールする作業が必要でした。データが大きいと更新に時間もかかります。一方、クラウド会計システムの場合、サービス提供会社が常時アップデートを行ってくれるので、自社で更新する必要がありません。新たなセキュリティソフトの導入や税法の改正に伴うシステム更新なども提供会社側が行ってくれます。

③書類作成も容易に行える

クラウド型会計システムには請求書を作成する機能があり、クラウド上で売上の計上および入金処理を自動で仕分けした上で、フォーマットの請求書に必要な数値・情報も自動で記入します。請求書作成は経理職員にとって大きな負担となる事務作業の一つですが、その業務負担が大幅に軽減されます。また、自動で試算表、総勘定元帳を作成する機能もあるので、毎月の売上や経費を瞬時に確認できます。

クラウド会計を導入するデメリット

ランニングコストの発生

クラウド会計システムを利用するには、サービス提供会社に月単位または年単位で利用料金を支払う必要があります。自社で会計ソフト等を購入する必要がないので初期費用を抑えることはできますが、長期的なスパンでみると、インストール型の会計システムよりも全体としてのコストは高めです。

ネット環境がないと使えない

出張先などでクラウド会計システムを利用しようとした場合、ネット環境が整っていない場所だとシステム利用ができません。また、有事を含め、通信事業者で大規模な通信障害事故などが起これば、その間の経理業務が止まってしまいます。

システムの操作に慣れが必要

クラウド会計システムは多種多様な機能が備わっており、使いこなせば大変便利ではありますが、慣れるまで時間がかかる場合もあります。特に、それまで長年にわたって使ってきた会計ソフトがある場合は、そこからの転換に手間が生じます。

おわりに

メリットだけではなくデメリットもあるため、クラウド会計システムを導入する際は、導入によって得られる利便性を合理的に評価することが大切です。例えば、導入によってどのくらい作業負担が軽減されるのか、自社のニーズに合った機能を持っているのか、ランニングコストが過度な負担にならないのかを、前もってチェックしておく必要があります。また、顧問税理士がいる場合は、導入に関する相談を事前に行いましょう。

インターネット上のクラウドを利用して会計データの管理、処理を行うクラウド会計士システムは、会計ソフトをインストールして構築する会計システムよりも業務効率化を実現できます。経理業務の負担を大幅に減らせるので、特に人的資源の乏しい中小企業やベンチャー企業にとっては重宝できるサービスとなるでしょう。

一方で、ランニングコストの発生やシステムの操作に慣れが必要といったデメリットもあるため、実際に導入する際は、導入によってどのくらい作業負担が実現できるのか、自社に合うスペックで、求める機能を持っているのかなどを事前にチェックしておきましょう。

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