公認会計士等の異動:2023年7月は3社のみ!すべて特殊な異動理由!

監査人の異動

はじめに(当事務所のご紹介)

当事務所は非上場の法人の会計監査のみを行っていますが、非上場の法人の公認会計士等の異動については、公表義務がないため世間一般に公認会計士等が移動しても外部にその情報が伝わることはありません。

したがって上場会社の公認会計等の異動の状況を見ることによりある程度非上場の法人等の公認会計士等の異動件数についても推測することが可能と判断し、上場会社の公認会計士等の異動状況を追跡しています。

当事務所の会計監査の対象地域は原則全国ですが、クライアントの旅費等の負担も考量すると、実質的には、メイン地域は大阪府神戸市を中心とする兵庫県京都市を中心とする京都府となります。

大阪府、神戸市近辺、京都市近辺の非上場の法定監査・任意監査についてはまだ対応可能となりますので是非、下記より問い合わせください。

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7月の公認会計等の異動(上場会社)

7月の公認会計士等の異動は3社のみであり、前年同月の8社と比較しても減少しました。また、ここ数年の異動理由の大半が監査報酬の増加(事業規模に適した監査費用の相当性)ですが、7月は監査報酬の増加を理由とした異動はありません。

監査報酬の増加傾向は収まったのでしょうか?

公認会計士業界の人手不足や監査法人の働き方改革が進んでいる現状で監査報酬の増額はまだしばらく収まることはないでしょう!被監査会社側で従業員の給料増加に伴い、監査報酬の増加に対しても理解が進んでいることがあるかもしれませんが、監査報酬を社会的費用ではなく単なる経費と考えている会社は一定規模以上存在していることは間違いなく、8月以降の「公認会計士等の異動」について見てみる必要があると考えます。

7月の公認会計士等の異動の3社は特殊な理由によるものばかりであり、事例について見てみましょう。

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公認会計等の異動理由

【事例1】

株式会社ビジョナリーホールディングス/東証スタンダード(9263)

IR公表日 :2023/07/06

異動年月日:2023/07/28

退任監査人: PwCあらた有限責任監査法人

就任監査人: 監査法人アリア

異動理由:会計監査人に異動に関するお知らせ

理由が複雑ですので、上記会社公表のIR資料を参照ください。最終的には、上記に記載がありますが、以下のように退任監査人が辞退しています。

『~会計監査人は、上記の四半期連結財務諸表において未発見の虚偽表示がもしあるとすれば、それが及ぼす可能性のある影響が重要かつ広範であると判断したとして、当社は、結論の不表明の四半期レビュー報告書を受領しました。

その後、当社は、調査対象会社による協力が拒否されていることを踏まえ、前代表取締役の星﨑尚彦氏による企業価値を毀損する行為に関する第三者委員会の調査が 2023 年5月 31 日に終了となったことから、翌事業年度に至っても解明される目処が立たない旨をPwCあらた有限責任監査法人に伝えております。その後、PwCあらた有限責任監査法人より、当該状況を鑑みて契約更新を差し控えたい旨の申し出があったことにより、監査法人アリアを新たな会計監査人として選任するものであります。』

【事例2】

フューチャーベンチャーキャピタル株式会社/東証スタンダード(8462)

IR公表日 :2023/07/10

異動年月日:2023/07/10

就任監査人: HLB Meisei有限責任監査法人

異動理由:[一時会計監査人]

2023年6月13日付「(開示事項の中止)「公認会計士等の異動に関するお知らせ」でお知らせしました通り、OAG監査法人が就任を辞退し、当社において一時会計監査人の選任手続きを進めておりましたが、当社の業種や事業規模、業務内容に適した監査対応、監査費用等の相当性につきまして検討致しましたが、本日開催の監査等委員会におきまして、HLB Meisei有限責任監査法人が当社の会計監査人として適任と判断したものであります。

事例1,2とも既存の会計監査人が就任を辞退したということでした。

事例3は、ひびき監査法人が金融庁から行政処分を受けたことを理由としたものです。

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おわりに

7月の公認会計士等の異動は、今までとは違い、監査報酬の増額を理由としたものはなく、会計監査人が①契約更新を差し控える。②就任を辞退する。③行政処分された。

以上の三つが異動理由でした。

今後、8月以降の公認会計士等の異動について、監査報酬の増額のトレンドが収まっていないのかに注視していきたいと思っています。

参考ブログ)会計監査人の異動件数は1年間で204件!高水準で推移!金融庁監査審査会レポート

以上

横田公認会計士事務所は、非上場の会社法監査、医療法人の会計監査、学校法人の会計監査、労働組合の会計監査など上場会社を除く法定監査・任意監査に特化した監査事務所です。

上場会社を監査している監査法人等と比較し、費用面を抑えて実質的な監査を行うことを基本方針にしています。効率性の高い柔軟な会計監査を行うことが可能です。

必見ブログ)→公認会計士等による会計監査は横田公認会計士事務所による「柔軟な会計監査」をご提案!

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