会計監査人の異動件数は1年間で204件!高水準で推移!金融庁監査審査会レポート

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はじめに(当事務所のご紹介)

当事務所は、非上場の法定監査・任意監査を専門に行う公認会計士事務所であり、上場会社の監査のご依頼は受けておりません。

当事務所の会計監査対応地域は東京を含む原則全国対応しますが、クライアントの旅費等の負担や当事務所のメンバーの移動時間の問題等により、大阪府(主として大阪市を含む北部大阪)、神戸市を含む主として兵庫県南部、京都市を含む京都市周辺地域のご依頼を優先いたします。

一方、当事務所のブログは上場会社の最新の公認会計士等の異動など、監査に関する環境変化については積極的に情報を発信する方針であり、今回は、公認会計士・監査審査会(CPAAOB)が公表した「令和5年版モニタリングレポート」に基づいて、2022年7月から直近の2023年6月までの1年間の会計監査人の異動についてご紹介します。「令和5年版モニタリングレポート」の公表について (fsa.go.jp)

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モニタリングレポート(会計監査人の異動件数と内容等)

会計監査人の異動件数は204件であり、前年より32件減少しましたが、高い水準で推移しています。

・令和2年6月期・・・145件

・令和3年6月期・・・207件

・令和4年6月期・・・236件

・令和5年6月期・・・204件

以上のように令和3年から3年連続で、異動件数は200件を超えています。

●監査事務所の規模別の異動状況

大手監査法人は実質△105件で、準大手監査法人は+13件、中小規模監査事務所は+92件となっており、大手監査法人から準大手監査法人以下への異動傾向がここ3年高水準で推移しています。

●監査事務所の規模別シェア

上場会社全体の最新の規模別シェアは、大手が初めて60%を下回り、監査の担い手としての準大手・中小の役割がここ5年連続増大しています。

     (2021年3月末)(2022年3月末)(2023年3月末)

大手      67.5%     63.8%     59.5%

準大手     14.1%     15.7%     18.4%

中小      18.4%     20.5%     23.4%

CPAAOBは上記の状況を鑑み、準大手に対する検査頻度を「原則、3年に1度」から「原則、2年に一度」へ変更。CPAAOBの検査で監査業務を適切に実施する体制が十分でない中小も見受けられるため、中小への検査を重視する方針です。

参照ブログ)監査報酬の相場を教えて?!各社の現状と報酬の見積もりについて!

監査人の異動理由

令和5年版モニタリングレポートでは、監査報酬の増額提示や継続監査機関の長期化()等を異動理由に挙げているケースが多いほか、会社の事業規模に適した監査対応と監査報酬の相当性(実質的には監査報酬の増額提示)を他の監査法人と比較検討した結果、監査人の異動に至った旨を記載しているケースが多くなっています。

継続監査機関の長期化の場合大手からより小規模事務所への異動は、当事務所では実質的な監査報酬の増額提示を受けたと判断しています。

また、事業規模に適した監査対応と監査報酬(監査費用)の相当性を理由に挙げている会社も実質的に監査報酬の増額提示を受けたと判断します。

したがって、大手から準大手・中小への異動は「親会社等の監査人の統一」「会計監査人が行政処分を受けた」などの具体的な理由を除けばほぼ100%が監査報酬の値上げを回避する目的で移動したと言っても過言ではありません。

結果、移動前後の監査報酬については、より希望の小さい監査事務所へ異動した場合、監査報酬が減少するケースは約8割であり、このうち、大手から中小への異動でみると、約9割の異動において監査報酬が減少しています。

監査報酬 増加 据え置き 減少 合計
規模の小さい監査事務所へ異動(※) 12 5 91 108
(11.1%) (4.6%) (84.2%) (100%)

※大手から中小へ及び準大手から中小への合計

参照ブログ)監査報酬は安くても満足度の高い会計監査をご提供!

おわりに

公認会計士等の異動はここ3年間、年間200件を超えており、高水準で推移していると言えます。

更に、上記「モニタリングレポート」の通り、異動により、より規模の小さい監査事務所への異動が7割以上であるのが現状であり、そのうち監査報酬が約9割減少しているのが現実です。

この背景にあるのは、公認会計士業界の人手不足により、大手監査法人を筆頭に監査報酬を値上げする傾向が根本にあります。

一方で監査報酬が安く手間のかかるクライアントは、契約を継続しないよう、大幅な監査報酬の増額を敢えて提示し、クライアントの方から別の監査法人を探してくれるように仕向けているというのが実情ではないでしょうか。

参考ブログ)平均監査報酬は8年連続増加

以上

横田公認会計士事務所は、非上場の会社法監査、医療法人の会計監査、学校法人の会計監査、労働組合の会計監査など上場会社を除く法定監査・任意監査に特化した監査事務所です。

上場会社を監査している監査法人等と比較し、費用面を抑えて実質的な監査を行うことを基本方針にしています。効率性の高い柔軟な会計監査を行うことが可能です。

必見ブログ)→公認会計士等による会計監査は横田公認会計士事務所による「柔軟な会計監査」をご提案!

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