公認会計士等の会計監査報酬の相場を知りたい!2021年度監査実施状況調査より
はじめに
日本公認会計士協会(JICPA)より最新の監査実施状況が先月公表されました。
監査実施状況調査(2021年度) | 日本公認会計士協会 (jicpa.or.jp)
対象は、2021年度(2021年4月期から2022年3月期に係る被監査会社等の監査実施状況)です。
公認会計士等は監査実施後、JICPAに監査実施報告書という書類を必ず提出します。これは上場企業も非上場企業も、更には医療法人や学校法人など法定監査対象の被監査会社等すべてであり、幼稚園の監査も含まれます。
詳細は、上記JICPAのリンクを参照ください。
上場会社は金融商品取引法による監査であり、もちろん上記リンクよりご覧いただけますが、別途有価証券報告書でも監査報酬等は開示されていますので、非上場の会社法監査の監査報酬等について、以下抜粋して記載します。
「自社の監査報酬は同業他社に比べて高いのか?安いのか?」また「公認会計士等の監査を新規に受けるが監査報酬の相場はどのくらいなのか?」などの情報は一般には公表されていません。
上記のJICPAが毎年公表する監査実施状況調査だけがそのような疑問に答える資料を公表しているのが現実です。
会社法監査/業種別・売上高別平均監査報酬など
(1)建設業
売上高 | 会社数 | 平均監査報酬 |
100億円未満 | 62 | 5,352千円 |
500億円未満(※) | 124 | 11,999千円 |
500億円以上 | 89 | 23,026千円 |
総計・総平均 | 275 | 14,069千円 |
※500億円未満は100億円以上500億円未満です(以下同様)。
(2)製造業
売上高 | 会社数 | 平均監査報酬 |
10億円未満 | 85 | 7,830千円 |
50億円未満(※) | 109 | 7,636千円 |
100億円未満 | 170 | 10,814千円 |
500億円未満 | 705 | 12,370千円 |
1000億円未満 | 212 | 17,450千円 |
1000億円以上 | 236 | 34,331千円 |
総数・総平均 | 1,527 | 15,727千円 |
※50億円未満は10億円以上50億円未満です(以下同様)。
(3)卸売業・小売業
売上高 | 会社数 | 平均監査報酬 |
50億円未満 | 86 | 8,651千円 |
100億円未満(※) | 49 | 8,982千円 |
500億円未満 | 294 | 12,385千円 |
1000億円未満 | 223 | 13,900千円 |
5000億円未満 | 255 | 20,543千円 |
5000億円以上 | 38 | 50,892千円 |
総計・総平均 | 945 | 15,976千円 |
※100億円未満は、50億円以上100億円未満(以下同様)。
(4)不動産業
売上高 | 会社数 | 平均監査報酬 |
10億円未満 | 114 | 2,238千円 |
50億円未満(※) | 134 | 4,751千円 |
100億円未満 | 60 | 7,313千円 |
500億円未満 | 144 | 11,888千円 |
500億円以上 | 53 | 25,078千円 |
総計・総平均 | 505 | 8,651千円 |
※50億円未満は10億円以上50億円未満です(以下同様)。
(5)運輸業・情報通信業
売上高 | 会社数 | 平均監査報酬 |
10億円未満 | 99 | 6,505千円 |
50億円未満(※) | 225 | 6,366千円 |
100億円未満 | 104 | 7,331千円 |
500億円未満 | 197 | 12,424千円 |
1000億円未満 | 82 | 18,345千円 |
1000億円以上 | 77 | 47,473千円 |
総計・総平均 | 784 | 13,324千円 |
※50億円未満は10億円以上50億円未満です(以下同様)。
(6)サービス業
売上高 | 会社数 | 平均監査報酬 |
10億円未満 | 352 | 4,838千円 |
50億円未満(※) | 291 | 7,985千円 |
100億円未満 | 115 | 8,777千円 |
500億円未満 | 241 | 13,159千円 |
1000億円未満 | 58 | 21,018千円 |
1000億円以上 | 53 | 31,782千円 |
総計・総平均 | 1,110 | 10,010千円 |
※50億円未満は10億円以上50億円未満です(以下同様)。
その他の業種は、JICPAのリンクから監査実施状況調査をご覧ください。
おわりに
いかがでしょうか。最新の監査報酬は、ここ数年の公認会計士業界の人手不足や金融庁による公認会計士等の会計監査への検査の厳格化により8年連続で増加しています。今から監査契約を新規に締結される会社等の場合上記平均監査報酬より高い報酬を提示される可能性が大きいと言えます。
当事務所では、3月決算の会計監査を除き、まだ数社程度監査を受けることが可能です。当事務所の監査報酬は上記平均監査報酬より3割程度低い報酬にて通常の場合は監査を引き受けております。
その原因は徹底的なコスト削減です。
参照ブログ)個人の公認会計士事務所による会計監査はメリットだらけ!
上記業種別等の平均監査報酬等は、
「監査報酬の値上げの提案を受けたが今の監査報酬は安いのか?」
「これから新規に公認会計士等の監査を受けなければならないが報酬はどれくらいなのか?」
などで悩んでいる企業の方の一つの指標として活用いただければと思っております。
以上
横田公認会計士事務所は、非上場の会社法監査、医療法人の会計監査、学校法人の会計監査、労働組合の会計監査など上場会社を除く法定監査・任意監査に特化した監査事務所です。
上場会社を監査している監査法人等と比較し、費用面を抑えて実質的な監査を行うことを基本方針にしています。効率性の高い柔軟な会計監査を行うことが可能です。
監査等のご依頼・ご相談は、問い合わせフォーム(24時間年中無休)にてご連絡ください。以下のアドレスに直接メールされる方は、①お名前・②所属組織・③連絡先・④問い合わせ内容を記載して送信ください。電話でのご依頼の場合も同様の項目をまずはお伝えください。所属組織や連絡先の記載がない問合せはお断りします。
各種法定監査や合意された手続業務・税務顧問のご依頼・ご相談は気軽に問い合わせください。
依頼を伴わないご相談のみの場合は、30分5,000円(税抜)の相談料が発生します。
問い合わせ専用E-mail:info@yokota-profession.com
会計監査のご依頼・お見積りについてはこちらの問い合わせフォームより
必見ブログ)→公認会計士等による会計監査は横田公認会計士事務所による「柔軟な会計監査」をご提案!