会社計算規則等の改正(2020年11月改定監査基準を受けて)
●2020年11月改訂監査基準等を受けての会社計算規則等の取扱い
Ⅰ.法務省からは、2021年1月29日付で「会社法施行規則及び会社計算規則の一部を改正する省令」が公表され、会社計算規則第126条第1項において、次のとおり第5号を追加する改正がなされています。
会計監査人は、計算関係書類を受領したときは、次に掲げる事項を内容とする会計監査報告を作成しなければならない。
1 会計監査人の監査の方法及びその内容
2 計算関係書類が当該株式会社の財産及び損益の状況を全ての重要な点において適正に表示しているかどうかについての意見があるときは、その意見(当該意見が次のイからハまでに掲げる意見である場合にあっては、それぞれ当該イからハまでに定める事項)
イ 無限定適正意見 監査の対象となった計算関係書類が一般に公正妥当と認められる企業会計の慣行に準拠して、当該計算関係書類に係る期間の財産及び損益の状況を全ての重要な点において適正に表示していると認められる旨
ロ 除外事項を付した限定付適正意見監査の対象となった計算関係書類が除外事項を除き一般に公正妥当と認められる企業会計の慣行に準拠して、当該計算関係書類に係る期間の財産及び損益の状況を全ての重要な点において適正に表示していると認められる旨並びに除外事項
ハ 不適正意見 監査の対象となった計算関係書類が不適正である旨及びその理由
3 前号の意見がないときは、その旨及びその理由
4 継続企業の前提に関する注記に係る事項
5 第2号の意見があるときは、事業報告及びその附属明細書の内容と計算関係書類の内容又は会計監査人が監査の過程で得た知識との間の重要な相違等について、報告すべき事項の有無及び報告すべき事項があるときはその内容
6 追記情報
7 会計監査報告を作成した日
Ⅱ.上記取扱は、2022年3月31日以後に終了する事業年度に係る計算関係書類についての会計監査報告について適用される(2021年3月31日 以後に終了する事業年度に係る計算関係書類についての会計監査報告への適用も可)。
Ⅲ.金融庁からは、2021年6月25日付けで財務諸表等の監査証明に関する内閣府令及び企業内容等の開示に関する内閣府令の一部を改正する内閣府令等が公表され、監査証明府令等について所要の改正が行われています。
Ⅳ.上記Ⅲ.は、2022年3月31日以後に終了する連結会計年度及び事業年度(以下「連結会計年度等」という。)に係る連結財務諸表、財務諸表及び財務書類(以下「連結財務諸表等」という。)の監査証明について適用することとされています(2021年3月31日以後終了する連結会計年度等に係る連結財務諸表等の監査証明への適用も可)。
以上
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