四半期報告書が廃止へ!四半期決算短信に一本化の方向性!
はじめに
政府は4月12日「新しい資本主義実現会議」を開催し、鈴木金融担当大臣が提出した資料では、「法令上の四半期報告書を廃止し、取引所の四半期決算短信に『一本化』することが明記されています。
金融商品取引法上の四半期報告書は廃止する方向で検討していることがわかったようです。
四半期報告書の廃止へ
四半期開示について、金融商品取引法上の四半期報告書を廃止し、取引所規則における四半期決算短信に一本化する方向について、鈴木金融担当大臣の提出資料「コロナ後に向けた経済システムの再構築」にて示されています。
四半期報告書については、2月18日に開催された金融庁・金融審議会のディスクロージャーワーキング・グループにおいても、四半期報告書と四半期決算短信は、開示時期が近く、重複する箇所も多いなど、報告書と短信の一本化に賛成する声もありました。一方で、四半期決算短信には監査人のレビューがないことから、金商法上の四半期報告書制度は維持すべきとの意見も出ており、その動向が注視されていました。
おわりに(四半期報告書の廃止の影響)
アナリストからは、四半期決算短信だけでは内容が不十分であり四半期報告書の内容を加えるべきであり、保証(レビュー)についても検討すべきとの意見が。
公認会計士からは、四半期レビューを行わないのであれば、監査報酬の減額につながるとのリアルな意見や、監査人のレビューがない四半期短信だけでは、四半期の処理に誤りがあった場合、年度監査でトラブルのもとになるとの声もあるようです。
このほか、適時開示の内容を法定開示である臨時報告書に組み込むことなども今後検討される見込みです。
四半期報告書を廃止し、四半期決算短信へ一本化する目的は企業の開示内容を後退させずに開示負担を軽減することであり、現実に大多数の個人投資家は決算短信のハイライト情報だけを参考としているのが実情にあります。
ただし、ハイライト情報の元となる財務情報の信頼性や財務分析等を行うアナリスト向けのより詳細な情報の開示の必要性も理解できるところです。一本化するにしても、四半期報告書の開示内容を取込み、監査人のレビューに代替する財務情報の保証についても今後検討されるべきでしょう。
以上
横田公認会計士事務所は、非上場の会社法監査、医療法人の会計監査、学校法人の会計監査、労働組合の会計監査など上場会社を除く法定監査・任意監査に特化した監査事務所です。
上場会社を監査している監査法人等と比較し、費用面を抑えて実質的な監査を行うことを基本方針にしています。効率性の高い柔軟な会計監査を行うことが可能です。
監査等のご依頼・ご相談は、問い合わせフォーム(24時間年中無休)にてご連絡ください。以下のアドレスに直接メールされる方は、①お名前・②所属組織・③連絡先・④問い合わせ内容を記載して送信ください。電話でのご依頼の場合も同様の項目をまずはお伝えください。所属組織や連絡先の記載がない問合せはお断りします。
各種法定監査や合意された手続業務・税務顧問のご依頼・ご相談は気軽に問い合わせください。
依頼を伴わないご相談のみの場合は、30分5,000円(税抜)の相談料が発生します。
問い合わせ専用E-mail:info@yokota-profession.com
会計監査のご依頼・お見積りはこちらの問い合わせフォームより(お電話でのご依頼はご遠慮ください)