2022年3月決算会社の開示実務(計算書類関連)
1.2022年3月期強制適用される会計基準
2022年3⽉期に強制適⽤される会計基準は「収益認識に関する会計基準」(企業会計基準第29号)および「時価の算定に関する会計基 準」(企業会計基準第30号)であり、当該基準等による計算書類への影響として以下の事項が考えられる。
・収益認識に関する会計基準
本表 | 会計方針の変更等 | 各種注記事項 | その他 |
BS 「契約資産」「契約負債」 の科⽬表⽰が可能 PL 「売上⾼」 ⇒ 「売上⾼」を「顧客との契約から⽣じる収益」と「それ以外の収益」に区分して記載する⽅法も認められる |
会計⽅針の変更 | 収益認識に関する注記 |
会計⽅針に関する事項 「その他連結計算書類作成のための重要な事項」 ・収益及び費⽤の計上基準 事業報告 「財産及び損益の状況」 の欄外注記 |
・時価の算定に関する会計基準
BS 「たな」⇒「棚」 |
会計方針の変更 | 金融商品に関する注記 | 重要な資産の評価基準及び 評価⽅法 |
■事業報告「財産及び損益の状況」の注記イメージ
(注)当連結会計年度より「収益認識に関する会計基準」(企業会計基準第29号 2020年3⽉31⽇)等を適⽤しており、 当連結会計年度の財産及び損益の状況については、当該会計基準等を適⽤した後の数値を記載しています
2.会計監査報告の改正
①㊞の削除
2021年9⽉1⽇施⾏の公認会計⼠法等の改正に伴い、監査報告書等への押印が廃⽌。「監査報告書 の⽂例」も改正されて署名欄「印」が削除されている。
②「その他の記載内容の追加」
その他の記載内容の重要性の⾼まり(⾮財務情報の開⽰の充実化・当該情報に対する監査⼈の対応)を受けてひな型が改正。
まとめ
2022年3月期決算の計算書類の開示において、新規の追加や改正となった点は以上大きく2点です。
来月から決算作業が本格化しますが、以上2点に注意して「計算書類」は作成してください。
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