会社法監査の業種別監査報酬の平均額(同業他社と比較し監査報酬を見直しましょう!)
はじめに
前回のコラムで非上場会社の会社法監査の売上規模別の平均額について検討しました。売上規模別といっても業種によっては建設業のように1件の売上高が大きい業種や卸売り・小売業のように1件の売上高が少額でかつ製造業などと比べて仕入から売上までそれほど手間がかからない業種の場合は粗利率が低いなど、単純に売上規模では会社の監査に掛かる工数が図れないなどの問題があります。
そこで、協会が発表している監査実施状況調査には業種別の平均監査報酬の記載もありますので、業種別の平均監査報酬を見てみましょう。
会社の監査報酬が同業種の平均額と比べてどうなのか?ご参考にしてください。
業種別・売上高別監査報酬
以下、協会が公表している、監査実施状況調査より業種別の監査報酬の平均額を見ていきましょう。売上高では当事務所が対応可能な500億円未満の会社まで記載します。
- 1.は売上高50億円以上100億円未満、2.は売上高100億円以上500億円未満の会社
(会社数) (監査時間÷8=概算日数) (平均監査報酬)
建設業 1. 57社 48日 4,478千円
2. 109社 115日 12,371千円
製造業 1. 152社 82日 7,892千円
- 2. 695社 121日 11,806千円
卸売・小売業 1. 42社 89日 8,273千円
- 2. 258社 109日 10,855千円
不動産業 1. 58社 67日 7,145千円
- 2. 120社 102日 10,804千円
運輸・情報通信業 1. 106社 69日 7,118千円
2. 202社 110日 11,549千円
サービス業 1. 123社 74日 7,270千円
- 2. 222社 110日 10,872千円
以上、このコラムをご覧の方の会社に当てはまる規模の平均監査報酬は実際の監査報酬と比較し高いでしょうか。低いでしょうか。ご自分の会社の監査報酬の目安にしていただければと思います。
上記を見ると100億円未満50億円以上の売上規模の会社の場合大体7百万円から8百万円となっていることがわかります。建設業のみ100億円未満のすべての会社の平均となっていることから平均監査報酬が低くなっていると考えられます。
また、500億円未満100億円以上の売上規模の会社は10百万円から12百万円と業種により少し開きがあります。建設業が12百万円を超えているのは、工事進行基準など見積の要素が強く、監査に判断の余地が多く含まれ複雑化していることが考えられます。
おわりに
前回と今回のコラムでは、会社法監査に焦点をあて業種別・売上規模別の監査報酬の平均額と会計監査人(個人事務所~大手監査法人まで)の態様の違いによる報酬の決め方について、個人的な考え方を述べました。
当公認会計士事務所の監査報酬ははっきり言って上記平均額よりは低くなります。被監査会社とのコミュニケーションを密にして、ベテランの会計士でチームを組み、効率的で双方満足感が得られる監査を目指しております。
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