マンション管理組合の監査の現状と公認会計士監査導入のメリット

マンション管理組合財産の不正(着服・横領)事件

 マンション所有者の共有財産である管理費や修繕積立金等の組合財産の管理を、管理会社に委託し任せきりにしているところも多いかと思います。管理会社に管理を委託すること自体は悪いことではありませんが、マンション管理会社に任せておけば安心という考えは危険であることをご理解頂きたいと思います。これはマンション管理会社が名のある大手だから、小さい会社だからとは関係がありません。

フロントマンに任せきりの管理会社もありますし、管理会社の内部チェックの仕組みはあっても仏作って魂入れずで、内部チェックが機能していない管理会社もあります。本来は、管理組合が管理会社をしっかり監視しておく必要があるのですが、管理組合の役員は持ち回りの輪番制で就任し、知識も不十分な状態では、監視するのも大変です。そうような状況を利用して、マンションの管理費や修繕積立金を横領する事件は毎年のように発生しています。

令和2年においても、管理会社のコミュニティーワン㈱が国交省において処分される事例が発生しています。(処分に関する国交省の発表は下記サイトを参照ください)

https://www.ktr.mlit.go.jp/ktr_content/content/000767933.pdf

管理会社のフロントマンや組合理事による不正も、最初から不正を行うつもりで業務にあたっているわけではなく、輪番制雄役員による管理組合の内部統制は機能しておらず、外部からのチェックが入らない状態であるところに、魔が差すことによって不正が生じるケースが大半だと思われます。大切な共有財産を守り、マンションの資産価値を棄損させないためにも、管理の重要性を認識し管理を行うことが必要です。

マンション管理組合監査の現状

マンション管理組合では、組合員の中から選ばれた役員が監査を実施しています。多くのマンション管理組合ではマンション販売時に決められている部屋割りによる輪番制で役員を決めているのが現状ではないでしょうか。

輪番制で選ばれた役員の中から監事を決めるため、ほぼ監査については素人の監事が、理事の業務執行状況を監査する「業務監査」と、決算書が適正に作成されているかを監査する「会計監査」を行っています。

日本の管理組合の大半は管理会社に管理を委託しているため、管理会社が作成した決算書(収支計算書、貸借対照表等)を監事が監査し、監査報告書に署名・捺印したうえで、組合総会で承認を受けることになっています。

昨今はマンションの大規模化にともない、管理組合の経済規模は、非常に大きなものとなっています。数百戸の規模ともなれば、年間の管理費は億を超え、修繕積立金は毎年、数億ずつ積み上がっていくことも珍しくありません。

ところが、マンション管理組合では依然として組織の構成員自身(輪番制の監査の素人同然の監事)による監査が実施されています。

本来は、経済実態に応じて会計監査のしくみも変えていくべきですが、「私的財産の管理方法は管理組合自身で決定すべき」との考え方が長く続いているため、何十億円もの財産が記録された計算書類(決算書)を輪番制の監事が監査するという事態が生じてしまっています。

会計監査の専門家ではない、輪番制で選ばれた監事が、自身の貴重な時間を費やし、かつ、自身の責任を持って、こうした巨額の計算書類(決算書)に監査意見を表明することにどれだけの実効性があるのでしょう。

多くの場合、輪番制の監事による監査は形骸化し、決算書の信頼性は、管理会社のブランドに依拠する以外にないのが現実ではないでしょうか。

公認会計士による会計監査のメリット

    公認会計士は、会計監査に精通した専門家であり、高品質な監査を受けることができる。

    公認会計士は、管理組合から独立した立場であり、客観性の高い監査を受けることができる。

    マンション管理組合の財産管理に透明性が確保できる。

    監事の監査業務の負担や責任を軽減することができる。

上記に加えて、公認会計士の会計監査が入ることによって、不正をしてもすぐに発見されてしまう可能性が高いことから横領等の不正を防止する「抑制効果」が期待できます。

また、公認会計士の監査を受けていることで、マンションの資産価値が維持向上するとお考えの管理組合もあるようです。

横田公認会計士事務所では、多くの会計監査業務で培った豊富な経験やノウハウを活かし、マンション管理組合様からの依頼に基づく会計監査業務を行っています。

当事務所の報酬のお見積り

総戸数50戸の管理組合の場合 … 100,000 円(税抜)~

マンションの規模(戸数)や管理組合の取引量により若干の変動がございますので、具体的な金額は個別にお見積りさせて頂きます。

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CPA背景

横田公認会計士事務所は、非上場の会社法監査、医療法人の会計監査、学校法人の会計監査、労働組合の会計監査など上場会社を除く会計監査に特化した監査事務所です。

上場会社を監査している監査法人等と比較し、費用面を抑えて実質的な監査を行うことを基本方針にしています。効率性の高い会計監査を行います。

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