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在宅勤務の交通費 遠方から一時出社する場合給与課税されない場合とは

カテゴリ: 税務 最終更新日:2022年11月10日(木) 公開日:2022年11月10日(木)

はじめに

新型コロナウィルス感染症の拡大を契機として普及したテレワーク。一部企業では、働き方の多様化を推進する観点から、ポストコロナ渦でも勤務スタイルを原則テレワークとする動きがあり、従業員等の地方移住を認める会社もあるようです。

原則テレワークの従業員等が、業務命令に基づき遠方の自宅から一時的に出社する場合、交通費が多額となり非課税限度額を超えることも考えられるでしょう。

会社が交通費を実費精算する場合、従業員の労務の提供地を「自宅」とし、社内規程を整備するなど一定の要件を充足すれば、月額が非課税限度額15万円超であっても出張旅費として全額が給与課税されないこととなります。

自宅から本社間移動は「出張旅費」に該当するか!

所得税法上、会社が従業員等に対して金品を支給すると経済的利益の供与として給与課税されます。ただ、通勤のために通常必要と認められ、最も経済的かつ合理的な経路及び方法による交通機関を利用した交通費は、「通勤手当」として非課税限度額の月額15万円まで給与課税されず、15万円を超えた部分については給与課税されます(所法9①五、所令20の2一)。

一方、勤務する場所を離れてその職務を遂行するため旅行した場合に、通常必要であると認めらえる交通費は、「出張旅費」として全額が給与課税されません(所法9①四)。

テレワークをする従業員等が、業務命令等に基づき一時出社する場合の交通費全額が給与課税されないためには、自宅と本社等間の移動が、「勤務する場所を離れてその職務を遂行するための旅行」に該当する必要があります。

労務の提供地によって異なる結果となる

「勤務する場所を離れてその職務を遂行するための旅行」の該当性は、実態に基づき判断することになりますが、テレワーク時の自宅と本社等間の移動については、従業員等の労務の提供地によって判断が異なります。

ここでの労務の提供地は、労働契約(労働契約で明確になっていない場合はその他勤務地を定める書類など)における場所で判断することになります。

労務の提供地を「自宅」とした場合

労務の提供地を「自宅」とした場合は、

・旅費規程等に基づき実費精算していること

・別途通勤手当(定期代など)の支給を受けていないこと

上記を満たせば、「勤務する場所(自宅)を離れてその職務を遂行するための旅行」に該当することになります。

例えば、従業員Yの労務の提供地が「自宅」で、1か月分の交通費が往復3万円×8回出社した場合、1か月分の交通費24万円を、旅費規程に基づき実費精算しており、別途、通勤手当の支給を受けていない場合は、「勤務する場所を離れてその職務を遂行するための旅行」に該当します。したがって、1か月分の交通費24万円の全額が出張旅費として給与課税されないこととなります。

おわりに

仮に、労働契約上の労務の提供地が本社等であっても、実態は「自宅」が労務の提供地と言える理由があり、支給方法や金額が旅費規程に基づく支給と変わらない場合は、例外的に「勤務する場所を離れてその職務を遂行するための旅行」に該当するものとして扱ってもよいケースもあるので所轄の税務署等に確認してみてください。

以上

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