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ブログ - 大阪で会計士の監査は横田公認会計士事務所

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会社法上、取締役会での決算確定のケースと申告書提出時期

カテゴリ: 税務 最終更新日:2022年06月13日(月) 公開日:2022年06月13日(月)

確定決算の意義

法人税の課税標準は、確定した決算に基づく申告によって確定しますが、確定した決算に基づく申告とは、具体的には、次のことを表明したものです。

法人税の申告は、法人がその決算に基づく計算書類につき株主総会の承認、総社員の同意その他の手続による承認を受けた後、その承認を受けた決算に係る利益の計算に基づいて税法の規定により所得金額の計算を行い、その所得金額及び利益の計算とその所得金額の計算の差異を申告書において表現するものであること

つまり、税務申告書を提出する場合は、株主総会の承認を得た計算書類に基づいて所得金額の計算を行い確定申告を提出するのが基本的な流れとなります。

法人税に係る申告期限の1か月延長特例

申告期限の1か月延長特例とは、「定款等の定めにより、各事業年度終了の日の翌日から2か月以内に当該各事業年度の決算についての定時総会が招集されない常況にあると認められる場合」に、国税当局に申請することで適用が認められます(法法75の2①)。

上記のように、同特例は、事業年度終了の日の翌日から2か月以内に定時株主総会が招集されない場合を適用対象としていますが、実務上、当特例を適用しているからといって、定時株主総会後の申告書の提出が強制されるものではありません。

そのため、例えば、3月決算の会社が、5月開催の取締役会の承認により決算を確定させたのであれば、6月末の定時株主総会前に申告書を提出することも許容されるほか、事後的に、同特例の適用が取り消されることもありません。

取締役会で決算確定できる会社

具体的には、会計監査人設置会社の場合、会社法上、定時株主総会での決算確定の承認を経ることなく、取締役会の承認により決算を確定させることもできます。

会計監査人設置会社の特則

第439条 会計監査人設置会社については、第436条第3項の承認を受けた計算書類が法令及び定款に従い株式会社の財産及び損益の状況を正しく表示しているものとして法務省令で定める要件に該当する場合には、第438条第2項の規定(計算書類は、定時株主総会の承認を受けなければならない)は、適用しない。この場合においては、取締役は、当該計算書類の内容を定時株主総会に報告しなければならない。

このように、会計監査人設置会社の場合は、法人税に係る申告期限の1か月延長特例の適用を受けている場合でも、取締役会の承認により決算を確定させているのであれば、定時株主総会開催前に法人税の申告書を提出しても問題ないことになります。

法人税申告書別表一の「決算確定の日」はいつ?

表題の別表一の「決算確定の日」の欄には、定時株主総会の開催日を記載することが一般的ですが、取締役会の承認により決算を確定させて定時株主総会前に申告書を提出する場合には、取締役会での決算承認日を記載すればよいことになります。

おわりに

会計監査人設置会社の場合のように、取締役会の承認により決算を確定させる場合であっても、その計算書類(貸借対照表、損益計算書等)の内容を定時株主総会に“報告”する必要があります。

以上

横田公認会計士事務所は、非上場の会社法監査、医療法人の会計監査、学校法人の会計監査、労働組合の会計監査など上場会社を除く法定監査・任意監査に特化した監査事務所です。

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法人税申告書

わかりやすいインボイス制度と免税事業者の経過措置の帳簿への記載

カテゴリ: 税務 最終更新日:2022年06月04日(土) 公開日:2022年06月04日(土)

インボイス制度とは

インボイス制度とは「適格請求書保存方式」のことをいいます。所定の記載要件を満たした請求書などが「適格請求書(インボイス)」です。インボイスの発行または保存により、消費税の仕入額控除を受けることが可能です。

インボイス制度は売り手側、買い手側双方に適用されます。売り手側は、取引相手(買い手)から求められたときには、インボイスを交付しなければなりません。買い手側は、原則として取引相手(売り手)から交付を受けたインボイスの保存が必要となります。

インボイス制度は2023年10月1日からスタートします。それまでに、売り手側は「適格請求書発行事業者」になっていなければなりません。適格請求書発行事業者でなければ、インボイスを発行できないからです。登録申請書の提出が可能となるのは、2021年10月1日以降です。

適格請求書発行事業者とは

インボイスを発行できるのは、適格請求書発行事業者だけです。適格請求書発行事業者になるためには、税務署への申請が必要です。登録申請書を税務署に提出し、審査を経て登録番号が通知されると、適格請求書発行事業者になれます。

登録申請書は、インボイス制度導入の2年前となる2021年10月1日から提出が始まっています。

インボイス制度導入は非常に多くの事業者に影響することから、申請書の審査には時間がかかることが予想されます。2023 年10月1日の制度導入と同時にインボイスが発行できるようになる(=適格請求書発行事業者として登録される)ためには、導入半年前の 2023年3月31日までに申請書を提出するよう、国税庁は推奨しています。

「適格請求書発行事業者」の登録(届け出)の方法

e-Taxを使えば電子申請を行えます。電子申請の場合、本人確認書類の添付を省略でき、また個人事業主はスマートフォンからの申請も可能であるため、利用可能な場合はぜひe-TAXを利用しましょう。国税庁もe-TAXによる電子申請を推奨しています。

e-TAXを利用しない場合は、申請書を所轄の税務署へ①直接持参もしくは②郵送して申請できます。申請書の書式は国税庁のWebサイト「適格請求書発行事業者の登録申請手続」からダウンロード可能です。

適格請求書発行事業者の登録申請に手数料等はかかりません。

インボイス制度で影響を受けるのは課税事業者

もっとも大きな影響を受けるのは、消費税を納税している課税事業者です。インボイス制度が始まると、モノ・サービスを提供した側(売手)は「買手の課税事業者から求められたときは、インボイスを発行しなければならない」という義務と「発行したインボイスの控えを保存しておかなければならない」という2つの義務が発生します。

一方、モノ・サービスの提供を受けた側(買手)は、消費税の仕入税額控除を受けようとする場合に、帳簿だけでなくインボイスも保存しておくことが必要になります。

課税事業者は、これらの変更によって「売手側も買手側も、経理事務の作業が従来よりも増える」という影響が考えられます。

免税事業者にはどのような影響があるか

個人事業主やフリーランスで、消費税を納税していない免税事業者の場合は、インボイス制度の影響はないのでしょうか。免税事業者の場合、インボイス制度の開始によって何か法律上の義務が新たに発生するわけではありません。しかし、課税事業者へモノ・サービスを納めている場合には注意が必要です。

インボイス制度が始まると、課税事業者は、免税事業者から購入した商品・サービスの費用を仕入税額控除できません。買手の課税事業者にとってみれば、控除が受けられない=納める消費税が多くなるということであり、その分だけ会社の納める消費税が増えてしまうということになります。そのため、課税事業者にモノ・サービスを納めている免税事業者には、下記のような影響が出ると予想されます。

  • モノ・サービスの品質や金額が同等であれば、免税事業者よりも課税事業者から仕入れるように切り替えられてしまう可能性がある
  • 仕入税額控除できないので、今まで請求できていた消費税が請求できなくなる(実質的に売上が10%減少する)

「一般の消費者や、免税事業者にしかモノ・サービスを販売していない」という場合であっても、今回のインボイス制度開始により「取引先の免税事業者が課税事業者へ切り替える」という可能性もあります。つまり、企業規模の大小や個人か法人かを問わず、何かしらインボイス制度の影響があると考えておいた方が良いでしょう。

インボイス経過措置と帳簿への記載

インボイス制度導入の2023年10月1日まで1年半を切り、経理担当者は、請求書等の対応を早めに準備したほうが良いでしょう。

インボイス制度導入後も一定期間、免税事業者からの仕入れについて仕入税額控除を受ける方法はあります。現行の区分記載請求書等保存方式(2023年9月末まで)における帳簿に、一定の記載事項を追記することが必要となります。

インボイス制度では、原則として免税事業者からの仕入れについて仕入税額控除の適用を受けることができません(新消法30⑦)。

ただし、記載事項を満たした帳簿と請求書等の保存という要件を満たせば、下記期間中の課税仕入等は一定割合を控除できる経過措置があります(平成28年改正法附則53,53)。

・2023年10月1日から2026年9月30日までの控除可能割合→「仕入税額相当額の80%」

・2026年10月1日から2029年9月30日までの控除可能割合→「仕入税額相当額の50%」

帳簿に追加が必要となる記載事項とは、「経過措置の適用を受ける課税仕入である旨」とういことです。

記載方法は、各経過措置対象取引に記号(例●)を示し、「※●は免税事業者からの仕入れ」と別途表示する方法で良いとされています。

なお、帳簿に加えて保存が必要な請求書等に求められる記載事項は、区分記載請求書等保存方式(※1)の記載事項と同様となります。

※1:要は、請求書に「軽減税率対象品目である旨」と「税率ごとの合計額」の記載がある請求書を保存することです。

※2:一方、適格請求書保存方式(インボイス制度)とは、請求書に「適格請求書発行事業者の登録番号」を記載することが追加されているだけです。要は、適格請求書発行事業者が発行する請求書を保存すればよいのです。難しく考えないでください。

以上

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 (インボイス制度等税務に関する質問等で電話されるのは迷惑です。ブログは善意で情報提供しています。ご自分の責任でご活用ください。メールでご来所の予約をされてから有料にてご相談を受けます)

 

インボイス制度

e-Taxソフトを利用した個人の確定申告のメリットとデメリット

カテゴリ: 税務 最終更新日:2022年03月04日(金) 公開日:2022年03月04日(金)

はじめに

確定申告のシーズン真っ只中ですが、みなさんは確定申告書等作成コーナーを利用される方が圧倒的に多いのが実情でしょう。

同コーナーはわかりやすく作られており、利用する上でストレスなく利用できます。ただし、弥生会計で日々の記帳をしている方などは、e-Taxソフトへの取込用のデータを書き出し、保存し、e-Taxソフトから保存データの組み込みを行うことにより自動で「確定申告書」や「青色決算書」などのデータがe-Taxソフトに取り込み出来ます。

また、税理士が代理送信する場合も、e-Taxソフトでは、「税務代理権限証書」を簡単に添付書類として作成・送信できるため、税理士にとってのメリットもあります。

今回e-Taxソフトを使ってみた上でのメリット・デメリットについて税理士の観点から記載します。

メリット

・無料で使用できる(※1)

・弥生会計などの会計ソフトで作成した申告書・青色決算書を取り込みそのまま電子申告が簡単に出来る

・税理士にとって、税務代理権限証書の添付が簡単にできる(※2)

※1 魔方陣や達人シリーズなどの申告ソフトの場合は別途購入し、更に、電子申告する場合には、別料金がかかる場合がほとんどである。

※2 添付書類で税務代理権限証書を作成し、帳票追加で同証書を追加するだけ。確定申告書等作成コーナーの場合、本人自身の申告は手間がかからず簡単にできるメリットがありますが、税理士にとっては税務代理権限証書の添付をどのようにするのかわかりづらい。

デメリット

・会計ソフトで取込用のデータを作成できない場合、ほとんどの項目を手入力しないといけない(※1)

・必要な申告書のみではなく、不要な申告書も一式作成されてしまう(※2)

※1 会計ソフトが要らないような個人の方は確定申告書等作成コーナーの方が比べ物にならないくらい使いやすい

※2 これが一般的に致命的に使えないと言われる所以かもしれません。

例えば、確定申告書Bを作成する個人事業者の場合、申告書第一表と第二表のみを作成したいとして、新規作成から確定申告書B第一表、第二表を選択すると、第一表と第二表だけではなく、第三表と第四表、更に第5表(修正申告書)や第四表の付表(東日本大震災方用)の(一)、(二)までフルセットで作成されます。

もちろん、第一表と第二表のみの方は、その他の第三表以下の表はすべて数字がゼロにて作成されるのですが、今年のe-Taxソフトの最新バージョンでは合計8ページ作成され、不要な表を削除することができないのです!驚きました!

この点、税務署と確定申告作成コーナーのヘルプデスクに確認しました。

まず、ヘルプデスクの担当者の回答結果は、「e-Taxソフトの仕様上すべての表(第三表、第四表、第五表など)を作成できるようにしているため不要な表は、数字等を記載なしで送付してください。税務署から不要な表を送付しないでくださいと言われたら、e-Taxソフトの仕様上の問題なので仕方ありませんとお答えください」との回答でした。

税務署に確認すると、税務署の担当者も「第五表(修正申告書)まで送付されるのですか?e-Taxソフトは使いづらいとの評判ですからね」と他人事のようでした!

ただし、「ソフトの仕様上の問題で、数字の記入がない第五表などは送付されても問題ありません」との回答結果でした。

おわりに

結論として、使いづらいと評判の悪いe-Taxソフトですが、国税庁が提供しているものであり、いろいろデメリットもあります。それでもe-Taxソフトで電子申告する方は、余計な第五表などが削除できませんが気にせずに送信してもまったく問題はないようです。

同じ国税庁が作成している確定申告書等作成コーナーとe-Taxソフトを比べると、かなり使いやすさに良し悪しがあることは事実です。なぜでしょうか?まったくわかりません。

ただし、細かな?(必要のない第四表の付表や第五表などが含まれる)ことは気にせず、e-Taxソフトの場合は会計ソフトからデータを取り込みそのまま送信してしまえば良いわけですから、簡単だと思ってしまえば良いのかもしれませんね。

以上

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スクリーンショット 2

所得税等の申告期限 簡易な方法による期限延長を認める(コロナ禍特例)

カテゴリ: 税務 最終更新日:2022年02月10日(木) 公開日:2022年02月10日(木)

4月15日まで延長OK どうすれば延長できる?

国税庁は2月3日、オミクロン株による感染拡大等の影響の伴って、令和3年分の申告所得税等については、『令和4年4月15日』までの期間、簡易な方法による申告・納付期限の延長を認めることを公表しました。

新型コロナの影響で期限内(3月15日)申告が困難な場合に、申告書の余白に所定の文言を記載すれば期限延長が認められます。

申告期限の原則は3月15日

令和3年分の申告所得税等の申告期限等については、前年の令和2年分と異なり、1か月の一律の延長に対応は執られず、申告・納付期限は、原則通り、「令和4年3月15日、個人事業者の消費税は令和3年3月31日」となります。

簡易な方法による申告・納付期限の延長とは

オミクロン株の拡大による感染者数が急増していること等から、『令和4年4月15日』までの間については、簡易な方法による申告・納付期限の延長が認められることになりました。

簡易な方法とは、新型コロナの影響により期限までに申告・納付等が困難な場合に、申告書の余白に「新型コロナウイルスによる申告・納付期限延長申請」と言った所定の文言を記載すれば、期限延長が認められるもの(e-Taxの場合も同様)。具体的な延長申請の理由の記載は不要で、「災害による申告・納付等の期限延長申請書(延長申請書)」の作成・提出は不要となります。

申告書の余白に、「新型コロナウイルスによる申告・納付期限延長申請」などの文言を記載すれば延長となります。

まとめ

申告所得税、個人事業者の消費税、贈与税のみでなく、法人税や相続税などのその他の国税についても、簡易な方法による申告・納付期限の延長の対象となります。

また、所得税の更生の請求や青色申告承認申請などの手続きも対象となるようです。

ただし、対象となるのは、令和4年1月以降に法定申告期限等を迎える手続きであるため、令和3年12月末以前の法定申告期限等を迎えた手続については、延長申請書の作成・提出が必要となるので注意しましょう。

横田公認会計士事務所は、非上場の会社法監査、医療法人の会計監査、学校法人の会計監査、労働組合の会計監査など上場会社を除く法定監査・任意監査に特化した監査事務所です。

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オミクロン株のピークがいつになるのか毎日気になる現状ですが、3月までには経済活動は正常化していると考えています。各種法定監査や合意された手続業務・税務顧問のご依頼・ご相談は気軽に問い合わせください。

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監査現場⑥

電子帳簿保存制度の見直しについて(令和4年度税制改正大綱)

カテゴリ: 税務 最終更新日:2022年01月14日(金) 公開日:2022年01月14日(金)

はじめに

オミクロン株の流行により、本日の大阪の新規感染者は2800人前後となるようです。オミクロン株は重症化の割合が低く、風邪のような症状が大多数を占めているとは言えますが、自主隔離の期間が10日あることから、仕事等で外出しなければならない我々にとっては決して甘く見てはいけない変異株と言えます。

みなさん、感染対策をして社会経済活動を行っていきましょう。

電子帳簿保存制度の見直し

1.電子帳簿保存制度に係る手続きの簡素化

・事前の税務署長の承認制度を廃止し、電子帳簿利用上の事務負担が削減されました。

・所得税、法人税又は消費税の保存義務が課される帳簿について改正前の要件を充足して電子保存し、その旨を届け出た者については、その電子帳簿(優良な電子帳簿)に関連して過少申告があった場合には、過少申告加算税が5%軽減されます。

・モニター、説明書の備付け等の最低限の要件(モニター、説明書等を備え付けること及び 税務職員が税務調査において必要な範囲で行使する質問検査権に基づくデータのダウンロードの求めに応じることの要件)の満たす電子帳簿(正規の簿記の原則に従って記録されるものに限る。)についても、電子データのまま保存することが可能となります。

2.スキャナ保存制度の要件緩和及び不正行為に係る担保措置の創設

○スキャナ保存するための税務署長の承認制度を廃止し、スキャナ保存利用上の事務負担を削減。

原本とスキャナとの同一性を担保し、改ざん等を防止する観点 から要件が存在したが以下のように変更。

・領収書への自署は廃止

・タイムスタンプ付与までの期間は最長約2ヶ月以内に統一(電子取引も同様)

・訂正・削除履歴の残るクラウドに最長約2ヶ月以内に格納する場合はタイムスタンプを不要化

・紙の原本とスキャナ画像との同一性チェック(社内相互牽制・定期検査)は不要化

○要件を大幅に緩和する一方で、電子データに関連して改ざん等の不正が把握されたときは、重加算税を10%加重

3.電子取引に係るデータ保存制度の要件の見直し・保存方法の適正化

【改正前】電子取引に係るデータ保存制度の検索要件

取引年月日その他の日付、取引金額その他の国税関係帳簿の種類に応じた主要な記録項目を検索の条件として設定

日付又は金額に係る記録項目については、その範囲を指定して条件を設定、

2以上の任意の記録項目を組み合わせて条件を設定

【改正後】

・①の検索要件について、「日付、金額、取引先」に限定する

・保存義務者が、税務職員の質問検査権行使に基づくダウンロードの求めに応じる場合には、②③の検索要件を不要とする(電子帳簿等保存制度、スキャナ保存制度も同様)。この場合において保存義務者が売上高1,000万円以下の事業者等の場合には、全ての検索要件を不要とする。

おわりに

電子取引の取引情報に係る電磁的記録の保存制度について、令和4年1月1日から令和 5年12月31日までの間に申告所得税及び法人税に係る保存義務者が行う電子取引につき、 納税地等の所轄税務署長が当該電子取引の取引情報に係る電磁的記録を保存要件に従って 保存をすることができなかったことについてやむを得ない事情があると認め、かつ、当該 保存義務者が質問検査権に基づく当該電磁的記録の出力書面(整然とした形式及び明瞭な 状態で出力されたものに限る。)の提示又は提出の求めに応じることができるようにして いる場合には、その保存要件にかかわらず、その電磁的記録の保存をすることができるこ ととする経過措置を講ずる。

要は、電子取引に関わる電子データの保存義務について、2023年12月31日までの猶予期間が設けられることとなりました。

これを機会に今のうちから自社における電子データの導入を検討し始めてみてはいかがでしょうか。

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オミクロン株が今後どうなるか気になりますが、まだ現時点では、経済活動は現状ではほぼ正常化しています。どのような些細なことでも構いません。各種法定監査や合意された手続業務・税務顧問のご依頼・ご相談は気軽に問い合わせください。匿名でのブログに関する電話相談はお断りします。

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監査現場②

改正電子帳簿等保存制度の概要

カテゴリ: 税務 最終更新日:2021年10月29日(金) 公開日:2021年10月29日(金)

はじめに

経済社会のデジタル化を踏まえ、経理の電子化による生産性の向上、記帳水準の向上等に資するため、令和3年度の税制改正において、「電子計算機を使用して作成する国税関係帳簿書類の保存方法の特例等に関する法律(電子帳簿保存法)」の改正等が行われ(令和4年4月1日施行)、帳簿書類を電子的に保存する際の手続き等について、抜本的な見直しがなされました。

【電子帳簿保存制度とは】

1.個別税法等により紙保存が義務付けられている帳簿や書類 (国税関係帳簿書類)について、条件付きで、 電子データ保存を容認する制度(紙廃棄を容認する制度)

2.個別税法等による保存義務がない電子取引記録について、 電子データ保存を義務づける制度

電子帳簿等保存・・・仕訳帳、総勘定元帳、財務諸表、請求書控

②スキャナ保存・・・紙の請求書、領収書

電子取引に係る データ保存・・・EDI取引 電子メール取引

【こうやればできる「電子帳簿等保存」】

令和4年1月1日以後、最初に開始する事業年度より適用することが可能(事前承認不要)

(用意するもの)

①システムの操作説明書と事務手続を明らかにした書類

②見読可能装置(パソコン・モニター・プリンター・ソフト)

③ダウンロードの求めに応じる

④正規の簿記の原則に従い処理

電子計算機、プログラム、ディスプレイ及びプリンター並びにこれらの操作説明書を備え付け、電磁的記録を ディスプレイの画面及び書面に、整然とした形式及び 明瞭な状態で、速やかに出力することができるように しておくこと。(規則3①四)

【こうやればできる「スキャナ保存」】

令和4年1月1日以後に行うスキャナ保存について適用

(用意するもの)

見読可能装置(パソコン・モニター・プリンター・ソフト)

ダウンロードの求めに応じることができるようにすること

訂正削除履歴が残る又は訂正削除できないクラウド等に保存

事務処理規程

⑤スキャナ

【こうやればできる「電子取引保存」】

令和4年1月1日以後行う電子取引について適用

(用意するもの)

①見読可能装置(パソコン・モニター・プリンター・ソフト)

②ダウンロードの求めに応じることができるようにすること

③検索機能(ファイル名に規則性を持たせる か 索引簿作成)

④事務処理規程

4つの「措置」のうちいずれかで保存すれば良いということになっており、タイムスタンプ不要の方法(③④)も用意されています。(④がおすすめです)

①タイムスタンプが付されたデータを受け取り保存

②受け取ったデータに遅滞なくタイムスタンプを付して保存

③訂正削除の履歴が確認できるか、訂正削除ができないシステムを利用する

④訂正削除の防止に関する事務処理規程を策定して規程に沿った運用、備付を行う

おわりに

以上、電子帳簿等保存制度の概略についてみてきました。

この制度は「電子帳簿等保存」「スキャナ保存」「電子取引保存」の三本柱から成り立っています。

それぞれ用意するものとして記載したものを用意すればできる制度であると理解ください。

当事務所のメイン業務である、会計監査においても電子帳簿等保存制度が適用されれば、監査現場の風景も様変わりすることでしょう。

また、当該制度について詳細が判明すればアップしていきます。

横田公認会計士事務所は、非上場の会社法監査、医療法人の会計監査、学校法人の会計監査、労働組合の会計監査など上場会社を除く会計監査に特化した監査事務所です。

上場会社を監査している監査法人と比較し、費用面を抑えて実質的な監査を行うことを基本方針にしています。効率性の高い会計監査を目指しています。

監査等のご依頼・ご相談は、問い合わせフォーム(24時間年中無休)にてご連絡ください。以下のアドレスに直接メールされる方は、お名前・所属組織・連絡先・問い合わせ内容を記載して送信ください。電話でのご依頼の場合も同様の項目をまずはお伝えください。

なお、緊急事態宣言も解除されたので、どのような些細なことでも構わないので、気軽に問い合わせ等ください。

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「上場株式の配当及び譲渡所得に所得税と住民税で異なる課税の申告」手続き簡素化

カテゴリ: 税務 最終更新日:2021年11月12日(金) 公開日:2021年09月22日(水)

はじめに

9月末にて沖縄を除き、緊急事態宣言が解除される方針のようです。コロナ禍の株式市場では、新規に証券会社に口座を開設し新たに株式投資を始めた方が多いようです。今回は、上場株式等の配当所得等の課税方式について、所得税・個人住民税で異なる課税方式を選択できる事と令和3年分の申告から個人住民税の申告手続きが簡素化されることについて簡単に記載します。

全ケースに影響と誤解する自治体・納税者

上場株式等の配当所得と譲渡所得(源泉徴収有の特定口座)について、所得税・個人住民税で異なる課税方式を選択した場合、いずれの税目でも申告することが原則ですが、令和3年分から、個人住民税で「申告不要」を選択したケースに限り、所得税の確定申告のみで申告手続きが完了します。

所得税・個人住民税で異なる課税方式を選択したすべてのケースに影響するものと誤解する地方自治体や納税者もあるようですが、個人住民税で「申告不要」を選択したケース以外では、これまで通り、個人住民税の申告が必要となります。

課税方式の選択で有利・不利を判断できる

上場株式等の配当所得と譲渡所得(源泉徴収有の特定口座)の課税方式については、平成29年度税制改正により、税務上の有利・不利を踏まえて、所得税・個人住民税でコロナる課税方式を選択できることが明確化されています。

配当所得・・・総合課税、申告分離課税、申告不要

譲渡所得・・・申告分離課税、申告不要

異なる課税方式を選択した場合には、所得税の確定申告を行った上で、個人住民税の納税通知書の送達日までに、個人住民税の申告も行うことが原則となります。

この点、令和3年度税制改正大綱では、個人住民税について上場株式等の配当所得等の全部を源泉分離課税(申告不要)とする場合に、所得税の確定申告書の提出のみで手続きが完結するよう整備する旨が示され、確定申告書の附記事項にに係る地方税法施行規則に見直しが行われました(地規2の3)。

令和3年から見直された簡素化の内容

令和3年の改正は、所得税・個人住民税で異なる課税方式を選択したすべてのケースに対応したものではなく、上場株式等の配当所得・譲渡所得に係る個人住民税の課税方式の全部を「申告不要」としたケースに限られるということです。

国税庁が今年の7月に公表した「令和3年分確定申告書(案)」でも、住民税・事業税に関する事項として、“特定配当等・特定株式等譲渡所得の全部の申告不要”の欄の新設にとどまっています。

そのため、例えば、上場株式等の配当所得について、所得税で「総合課税」、個人住民税で「申告分離課税」を選択したケースでは、これまで通り、個人住民税の申告も必要となります。個人住民税で「申告不要」以外を選択する場合は、これまでと同様となりますのでご注意を!また、上場株式等の配当所得等の全部を「申告不要」としたケースに限られるため、一部の配当所得等に「申告不要」を選択したケースでも、当然、個人住民税の申告が必要となります。

おわりに

所得税・個人住民税で異なる課税方式を選択した場合については、納税通知書の送達日までの個人住民税の申告を忘れているケースの他、自治体側での誤りが散見されているようです。このため、申告手続きの簡素化を求める声もあったようです。

前述の通り、同改正では、個人住民税で「申告不要」を選択したケースのみ申告手続きの簡素化が図られたものの、すべてのケースの簡素化には至っていません。

個人住民税の申告については、各自治体によって様式等が異なり、運用上、「申告不要等申出書」等の提出を求める自治体もあるようです。お住いの自治体に確認ください。とにかく、今回の改正に伴い、「申告不要等申出書」等の様式の変更も検討されているようです。

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令和3年度税制改正について

カテゴリ: 税務 最終更新日:2021年05月25日(火) 公開日:2021年05月25日(火)

はじめに

3回目の緊急事態宣言が今日5月25日現在10都道府県に出されています。23日に出された沖縄を除き、9都道府県では5月31日が宣言の期限となりますが、すでに大阪府では再延長を要請することが決定しました。また福岡県でも延長を要請することを決定しました。再延長や延長の要請は他の都道府県にも広がることでしょう。一方、ワクチンの集団接種が各地で始まりトンネルの向こうに光も見えてきました。

ところで、ブログを記載するのは約1か月ぶりとなります。お久しぶりです。

4月後半から今週まで3月決算の監査業務で繁忙期を迎えていたためブログの記載をお休みしていました。来週以降も第三セクターや労働組合の監査日程が入っているためブログはしばらく書けないかもしれません。

当事務所は非上場の組織の監査に特化しているため、4月後半から6月中旬まで期末監査業務を継続的に行っています。大規模な組織の監査は行っていないため私が監査に行く組織の方々はリモート業務をあまり行っておらず、通常通りの訪問形式の監査を行っています。大阪では医療現場がひっ迫していますが、この1か月監査した体験から、幸い、私の周りでは緊急事態宣言下の印象はあまりありません。もちろん、みなさんマスクや消毒液による手洗い等は徹底しています。

そのような状況で本日は令和3年税制改正の概要について記載します。

1.今回の税制改正の特徴

今年3月、令和3年度税制改正法案が国会で成立、交付されました。これは昨年9月に発足した菅政権の手による初の税制改正であり、内容を見ていくと、昨年10月の所信表明演説で示された「デジタル社会の実現」や「グリーン社会の実現」、あるいは目玉政策の一つとされる「企業の生産性向上」といった政権の目標が具体的に表現されている点が例年にも増して特徴的ではないかと思われます。改正項目の中から公認会計士の業務に関連しそうなものを選び出し、それらを政策目的の観点で分類して概観することとします。

2.デジタル社会やグリーン社会の実現に向けた投資促進税制

まず、デジタル社会やグリーン社会の実現に向けて企業投資を喚起するために新設された投資促進税制を二つ見ていきましょう。

(1)デジタルトランスフォーメーション(DX)投資促進税制

本税制はデジタル技術を活用した企業変革(DX)を後押しするためのものです。

具体的には、産業競争力強化法に基づく認定を受けた法人が、認定計画に従ってソフトウェアの新設・増設をし、またはソフトウェアの利用に係る費用(繰延資産となるものに限る。)の支出をした場合、取得した固定資産や繰延資産の取得価額の30%の特別償却と取得価額の3%(一定の場合5%)の税額控除を選択適用できるとする制度です。

投資額のうち本税制が適用される限度は300億円であり、また、税額控除については次の(2)の税制と合わせて法人税額の20%が限度とされます。

本税制は改正産業競争力強化法の施行日から令和5年3月31日までに開始する事業年度に適用される時限措置となります。

(2)カーボンニュートラル投資促進税制

本税制は2050年の温室効果ガス排出ゼロ(カーボンニュートラル)の実現に向けた企業の脱炭素化投資を加速させるためのものである。具体的には、産業競争力強化法に基づく認定を受けた法人が、認定計画に従って脱炭素化効果を持つ製品の生産設備や生産工程の脱炭素化を進める設備を導入した場合、その取得価額の50%の特別償却または取得価額の5%(一定の場合10%)を選択適用できるとする制度です。

投資額のうち本税制が適用される限度は500億円であり、また、税額控除については先の(1)の税制と合わせて法人税額の20%が限度とされます。

本税制は改正産業競争力強化法の施行日から令和6年3月31日までに開始する事業年度に適用される時限措置となります。

3.税務行政のデジタル化のための環境整備

経済社会のデジタル化の進展やウィズコロナという環境下にあって税務行政のデジタル化を推進するためにされた税制上の手当を二つ紹介しましょう。

(1)税務書類への押印義務の原則廃止

令和3年4月1日以降に提出する税務書類から押印義務が原則廃止されることとなりました。今後押印が求められるのは、国税については、一定の書類(担保提供関係書類、物納手続関係書類、相続税等の特例における添付書類のうち遺産分割に関する書類)に限られることとなりました。

(2)電子帳簿等保存制度の抜本的見直し

経済社会のデジタル化や生産性の向上といった文脈の中で、電子帳簿等保存制度も抜本的に見直されることとなりました。

具体的には、

①国税関係帳簿書類の電磁的記録の保存制度について事前承認が廃止されました。また、システム要件が大幅に緩和されるとともに、より厳格な要件を満たす者に帳簿に関連して過少申告があった場合の過少申告加算税が5%軽減されることとなりました。

②国税関係書類に係るスキャナ保存制度について事前承認が廃止されました。またタイムスタンプ要件が緩和されるとともに適正事務処理要件(相互牽制等)が廃止されました。

③電子取引の取引情報に係る電磁的記録の保存制度についてタイプスタンプ要件と検索要件が緩和されました。

④以上の②③のせいどについて、電磁的記録の改ざん等により課される重加算税が10%加重されることになりました。

以上に改正は令和4年4月1日から施行されます。

4.その他の税制改正項目

以上の他、今回の税制改正では、企業の統合による規模拡大を通じた生産性の向上を図るために新設されたM&A促進税制(・株式対価M&A促進税制、・経営資源集約化税制(準備金の積立))、繰越欠損金の控除上限を限られた条件の下撤廃する特例の創設、研究開発税制の見直し、賃上げ等促進税制の見直し、所得拡大促進税制の見直し等が図られています。

おわりに

以上のように令和3年度税制改正を概観するとそれぞれに目的がはっきりした改正であることが理解できるでしょう。政策との関係では、特に現在菅政権が令和5年10月のインボイス制度開始を睨んで意欲的に取り組んでいる電子インボイス導入との関係で電子帳簿保存制度の成り行きが引き続き注目されます。

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テレワーク助成金の概要等:中小企業必見!

カテゴリ: 税務 最終更新日:2021年04月26日(月) 公開日:2021年04月26日(月)

はじめに

3回目の緊急事態宣言が、東京都、大阪府、京都府、兵庫県に発出されました。今回はすでに大阪府で重症病床が100%を超過し、医療現場の崩壊の危機が叫ばれています。2回目の緊急事態宣言との違いは、大型商業施設の閉鎖や人流を抑えるためのテレワークの強い要請ではないでしょうか。みなさんの会社ではテレワークは導入されていますか?特に中小企業の場合テレワーク導入比率はまだ低いのが現状ではないでしょうか。

テレワーク体制を新しく構築する場合、必要になる設備の導入費の工面にお困りの際はテレワーク助成金の活用をおすすめします。

テレワーク助成金の概要

テレワーク助成金とは、テレワークを新規に導入・実施する中小企業に対して必要となる経費助成をするという制度です。

テレワーク助成金の対象となるのは、テレワークに使われる通信機器の導入と運用・ソフトウェアやシンクライアント端末などにまつわる費用です。

テレワーク助成金の支給は目標達成状況に応じて支給され、支給上限額は成果目標達成時の場合で300万円、目標未達成時の場合は200万円が上限となっています。

テレワーク助成金の受給条件

テレワーク助成金の受給条件としては、テレワーク導入を行う中小企業主を対象としています。しかし、全中小企業に対してというわけではなく、そこからまた細かく条件が設けられています。

【基本的な受給条件】

  • 労働者災害補償保険の適用事業主であること
  • 【小売業の場合】資本金もしくは出資額が5000万円以下で常時雇用する労働者が50人以下であること
  • 【サービス業の場合】資本金もしくは出資額が5000万円以下で常時雇用者が100人以下であること
  • 【卸売業の場合】資本金または出資額が1億円以下で常時雇用者が100人以下であること
  • 【その他業種】は資本金または出資額が3億円以下で常時雇用者が300人以下であること

また、社内で行う施策として以下のいずれか1つ以上の施策が実施されていることも条件となります。基本的な条件にくわえて、下記のの施策を1つ以上実施されている場合に限り、テレワーク助成金の受給対象となります。

【テレワーク助成金受給に必要な施策】

  • テレワーク用の通信機器の導入や運用
  • 就業規則や労使協定等の作成・変更
  • 労務管理担当者に対する研修
  • 労働者に対する研修、周知啓発
  • 外部専門家によるコンサル

IT導入補助金の申請方法

テレワーク助成金以外にもテレワークを促進するために活用できる助成金として、IT導入補助金があります。

これは、中小企業や小規模事業者の方は、経営課題に合ったソフトウエアやサービスの導入コストを、IT導入補助金として申請し受給することがきるというものです。

補助金の交付申請を行う準備として、まずは業種や事業規模や経営課題に沿ってIT導入支援事業者と導入したいITツールを選定していきます。

その後、支援事業者と商談を行い交付申請の事業計画を決めます。

ある程度の計画ができたらIT導入支援事業者から「申請マイページ」の招待をしてもらい、代表者氏名等の申請者基本情報を入力します。

そして、交付申請に必要な情報、IT導入支援事業者が導入する必要なツール情報や事業計画を入力します。

その際、いくつかの添付書類も必要になります。

入力が完了したら、「申請マイページ」にて内容の確認をしてから、申請に対する宣誓を実施してから事務局へ提出します。これで申請が完了となります。

おわりに

テレワーク助成金は、テレワークを導入する中小企業向けに必要な機材の導入や運用を支援するための助成金です。

感染予防を促進するためにテレワークの推進がされている昨今、助成金によりテレワークを導入する環境構築がしやすくなるでしょう。

今のこの時期を逃して、テレワークを導入せず、アフターコロナとなった時にはテレワーク導入の動機が薄れてしまいます。新型コロナ感染症が収まったとしても、今後何らかの新たな感染症等によりテレワークが必須という事態になった場合の備えとして、経営上のリスク管理と捉え、是非、この機会にテレワークを導入しておきましょう。

横田公認会計士事務所は、非上場の会社法監査、医療法人の会計監査、学校法人の会計監査、労働組合の会計監査など上場会社を除く会計監査に特化した監査事務所です。

上場会社を監査している監査法人と比較し、費用面を抑えて実質的な監査を行うことを基本方針にしています。効率性の高い会計監査を目指しています。

監査等のご依頼・ご相談は、問い合わせフォーム(24時間年中無休)又は電話にてのご連絡は平日10時~17時、にてご連絡ください。

来期の3月決算の会社等の監査は日程等についてご相談ください。3月決算を除く企業等の監査はまだ日程的にお受けできますのでお気軽にご相談ください。監査や税務顧問契約等の有料の仕事の依頼を前提としてのご相談・お見積りは無料にて対応していますが、匿名での無料相談はお断りしています。

3月決算向け税制改正項目のポイント

カテゴリ: 税務 最終更新日:2021年04月15日(木) 公開日:2021年04月15日(木)

はじめに

大阪では連日、新型コロナウイルス感染症の陽性者が1,000人を超え、中学・高校の部活動が5月5日まで停止することになりました。私の娘も高校生で軽音楽部に所属していますが、部活動ができなくなり学校に行きたくないなどと言い出しました。やれやれです。

来週以降の感染者の状況によって、吉村知事はより強い昨年のような緊急事態宣言の発動を検討するとしています。これから監査を迎える我々会計士業界にとってもやれやれです。

交際費課税

(概要)

法人が支出する交際費等の額は、原則、損金不算入となりますが、令和4年3月31日まで、交際費等の額のうち接待飲食費の50%相当額は損金算入できます。

中小法人(資本金の額等が1億円以下の法人)の場合、年800万円(定額控除限度額)まで損金算入できることとなっています。

(接待交際費の50%損金算入特例の対象見直し)

令和2年度税制改正により接待飲食費の50%損金算入特例の対象から、資本金の額等が100億円超の法人が除外されました。令和2年4月1日以後開始事業年度から適用されています。

期末の資本金等の額

接待飲食費の

50%損金算入特例

年800万円の定額控除特例
100億円超       ×        ×
1億円超100億円以下       ○        ×
1億円以下       ○        ○

企業版ふるさと納税制度

(概要)

地方創生応援税制(企業版ふるさと農政精度)とは、国が認定した地方公共団体の地方創生事業に対して行った寄附額のうち、一定額を法人税額等から税額控除するものです。寄附額は10万円以上。適用期限は、令和7年3月31日まで。

(税額控除割合の引き上げ)

令和2年度税制改正により、令和2年4月1日以後開始事業年度分の法人税から、税額控除割合が寄附額の最大6割に引き上げられました。

通常の寄附額に係る損金算入限度割合の約3割(国税と地方税の合計)と併せて、最大で約9割の軽減が可能となっています。

                   寄附額

通常の寄附

(国税+地方税)

企業版ふるさと納税

(法人税+法人住民税・事業税)

損金算入

(約3割)

税額控除

(最大6割)

負担

(約1割)

新型コロナ禍での取引先支援等に係る寄附金等

(改正通達)

新型コロナの影響による売上減少等に伴い資金繰りが困難となった取引先等に対する支援は、災害におる被災者への支援と同様に取り扱われます。これら支援のための費用・損失額等は、寄附金及び交際費等に該当せず、全額を損金算入できます。

以下、新型コロナ禍での取引先支援に関する改正通達

○寄附金関係

・災害の場合の取引先に対する売掛債権等の免除(法基通9-4-6の2)

・災害の場合の取引先に対する低利又は無利息による融資(法基通9-4-6の3)

○交際費等関係

・取引先に対する災害見舞金等(措通61の4(1)-10の2)

・下請け企業の従業員等に支出する費用(措通61の4(1)-18

(具体例)

寄附金や交際費等に該当せず、損金算入できるものとして、国税庁の「国税における新型コロナウイルス感染症拡大防止への対応と申告や納税などの当面の税務上の取扱いに関するFAQ」で示されている具体例は以下の通りです。

●寄附金・交際費等に該当しない費用等の具体例

・生活困窮者等に対する支援として自社製品等を提供する費用

・取引先等に一定の条件の下でマスクを無償提供する費用

・取引先等の復興支援のためなどに行う賃料の減額分

・プロスポーツ団体の復旧支援のためのスポンサー料返還辞退による損失

おわりに

新型コロナ禍で、3月の本決算を迎えるのは2年目となりました。昨年は初めての経験で戸惑いも多かったと思われます。2年目の今回の決算は、コロナ禍での決算を取り巻く状況の準備に対する備えが関係各方面や法令の整備等が前もってある程度行われています。ただし、ここにきての新型コロナ感染者の第4派が今までを超える感染者数となり、想定より厳しい社会制限活動が行われる可能性が高まってきました。

決算を迎えるみなさん、今後の動向に注意し、決算作業に取り組んでください。

横田公認会計士事務所は、非上場の会社法監査、医療法人の会計監査、学校法人の会計監査、労働組合の会計監査など上場会社を除く会計監査に特化した監査事務所です。

上場会社を監査している監査法人と比較し、費用面を抑えて実質的な監査を行うことを基本方針にしています。効率性の高い会計監査を目指しています。

監査等のご依頼・ご相談は、問い合わせフォーム(24時間年中無休)又は電話にてのご連絡は平日10時~17時、にてご連絡ください。

来期の3月決算の会社等の監査は日程等についてご相談ください。3月決算を除く企業等の監査はまだ日程的にお受けできますのでお気軽にご相談ください。監査や税務顧問契約を前提としてご相談・お見積りは無料にて対応していますが、その他個人の方等によるブログを見ての匿名での無料相談はお断りしています。