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公認会計士・監査審査会 監査法人ハイビスカスへ行政処分等を勧告 - 大阪で会計士の監査は横田公認会計士事務所

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公認会計士・監査審査会 監査法人ハイビスカスへ行政処分等を勧告

カテゴリ: 監査 最終更新日:2022年06月21日(火) 公開日:2022年06月21日(火)

はじめに

2022年6月3日に公認会計士・監査審査会は金融庁長官に行政処分その他の措置を講ずるよう勧告しました。同勧告は2022年に入り3法人目。1年間に3法人以上の勧告が行われるのは2016年以来となります。

<2022年の勧告事例>

①仁知監査法人(2022年1月21日)

②UHY東京監査法人(2022年4月1日)

③監査法人ハイビスカス(2022年6月3日)

この勧告の意味は、監査法人の運用が著しく不当と認められるため金融庁長官に何らかの行政処分を求めるものです。

このように勧告が相次ぐ背景として、ブログでも何度か記載していますが、公認会計士業界の人手不足による監査報酬の値上げによる、大手監査法人から中小監査法人への会計監査人の異動が過去になく多くなっていることが一因であるのは間違いないでしょう。

「監査法人ハイビスカスに対する検査結果に基づく勧告について」では、以下のような点を挙げ、「当該監査法人の運用は、著しく不当なものと認められる」とされています。

1.業務管理体制

・統括代表社員は、職業的専門家としての誠実性・信用保持の重要性に対する認識が不足している。職業倫理の遵守を重視する組織風土の醸成に向けて、リーダーシップを発揮していない。

・監査法人の社員・職員においては、不適切な検査対応に関与するなど、業務の遂行に際し、法令、倫理規則、内部規程等を遵守する意識が共有されていない。

・統括代表社員及び品質管理担当責任者においては、業務運営に係る重要な事項に ついて、特定の社員のみで議論すれば足りるものと考えている。

・統括代表社員及び品質管理担当責任者においては、適切な監査品質を確保するための実効的かつ組織的な業務管理態勢・品質管理態勢が構築できていない。

・監査法人の各社員は、当監査法人所属の社員・職員は豊富な実務経験に基づく十分な能力を有しており、これらの者が実施する監査業務の品質には特段の問題がない ものと思い込んでいる。

・監査法人の各社員は、業務執行社員を含む監査実施者において、現行の品質管理の基準や監査の基準が求める水準の理解が不足する者が存在することを認識できていない。

・他の社員・職員が実施する監査業務について、審査や 定期的な検証等を通じて、監査品質の維持・向上を図る意識が不足している。

2.品質管理体制

・監査法人は、検査実施通知日以降、検査官に品質管理関連資料及び検証対象個別監査業務に係る監査ファイル(以下「検査対象資料」という。)を提出する日までの間、一部の社員及び職員が、事後的に検査対象資料を作成し、あるいは、事後的に作成した監査調書を監査ファイルに差し込むなどした上で、その旨を秘して検査官に当該検査対象資料を提出した。

・統括代表社員及び品質管理担当責任者は、監査ファイルの最終的な整理後における監査 調書の差替えなど、当監査法人の方針及び手続に従わない監査調書の変更を防止するため の具体的な措置を講じていない。

3.個別監査業務

・業務執行社員及び監査補助者は、監査の基準や、現行の監査の基準が求める手続の水準 の理解が不足している。特に、収益認識に関する不正リスクの評価及び対応に係る手続に ついての理解が不足している。

・業務執行社員及び監査補助者は、経営者の主張を批判的に検討していないなど、 職業的懐疑心が不足している。

・業務執行社員及び監査補助者は、監査手続の効率性を意識するあまり、リスク評価及びリスク対応に係る手続について、慎重に検討する意識が希薄となっていた。

・業務執行社員は、監査補助者を過度に信頼していたことから、監査補助者が適切に業務を実施していると思い込み、監査補助者に対する適切な指示・監督及び監査調 書の深度ある査閲を実施しなかった。

上記の他、最後に個別監査業務の不備として、これでもかというくらい多数の項目が掲げられています。

収益認識に係る不正リスクの検討が不適切かつ不十分、重要な虚偽表示リスクの評価及び内部統制の不備の評価が不適切、重要な貸付取引の事業上の合理性の評価、債務保証損失引当金の検討及び重要な構成単位の識別に関する監査手続が不十分

さらに、不正リスクの評価が不適切並びに仕訳テストの検討、繰延税金資産の回収 可能性の検討、事業構造改善引当金の検討、将来計画の見積りの検討、取得原価の再配分の検討、資産除去債務の検討、セグメント情報に関する注記の検討、内部監査人の利用に係る検討、内部統制監査の評価範囲の検討及び監査上の主要な検討事項の記載に係る検討が不十分、さらに、売上高の分析的実証手続、売上原価の実証手続、売掛金の実証手続、 棚卸資産の実証手続、特定項目抽出による試査による実証手続、監査サンプリング及びグループ監査に係る監査手続が不十分、くわえて、子会社株式の評価、のれんの評価、構成単位の固定資産の減損、決算・財務報告プロセスの検証、取締役会等の議事録の閲覧、監査役等とのコミュニケーション、個人情報の取扱い及び独立性の確認が不十分であるなど、 広範かつ多数の不備が認められる。

他の監査法人でも良く指摘される、見積りに係る項目のみならず、取締役会等の議事録の閲覧や監査役等とのコミュニケーションまで入っていますので、

『検証した個別監査業務において、重要な不備を含めて広範かつ多数の不備が認められており、当監査法人の個別監査業務の実施は著しく不適切かつ不十分』と言われるのも仕方ないのではないでしょうか。

最後に

上場会社の会計監査人は、公認会計士協会のレビューと金融庁の公認会計士・監査審査会の検査を受けなければなりません。

上場会社という利害関係者が多数にのぼる立場にある会社の会計監査人であるため、監査の品質について一定水準以上の品質が要求されるのも当然です。

ただし、これらのレビューや検査が形式的で粉飾等の問題が発生したあとに後追い的にレビューや検査項目が横並びで追加され、必要のない会社にまで高い水準の個別監査業務を求めているという側面もあります。

しかし、現行の上場会社の会計監査を取り巻く現状では、融通の利かない形式的な監査が求められるのも事実であり、上場会社である限り、そのような監査に対応せざるを得ないのが現実です。今のところさらに厳しい形式的な監査となることはあっても、個別の会社の実情に応じた監査が行われることは考えられないでしょう。

ただ一つ会社の実情に応じた臨機応変な監査を受けたいなら、上場を廃止し、会社法単独の監査となり、上場会社を監査していない監査事務所に監査を依頼する以外方法はありません。

ご検討の上、ご連絡お待ちしております。

以上

横田公認会計士事務所は、非上場の会社法監査、医療法人の会計監査、学校法人の会計監査、労働組合の会計監査など上場会社を除く法定監査・任意監査に特化した監査事務所です。

上場会社を監査している監査法人等と比較し、費用面を抑えて実質的な監査を行うことを基本方針にしています。効率性の高い柔軟な会計監査を行うことが可能です。

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