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ブログ - 大阪で会計士の監査は横田公認会計士事務所

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施設型給付費を受ける幼稚園のみを設置する学校法人等の監査

カテゴリ: 監査 最終更新日:2020年12月04日(金) 公開日:2020年12月04日(金)

はじめに

大阪では、新型コロナウイルス感染症の陽性者のうち重傷者の病床使用率がひっ迫してきており医療体制の崩壊に繋がりかねない状況となってきました。「大阪基準」が適用され、不要不急の外出の自粛の要請がなされています。当事務所でもしばらくリモートで業務を行い不要不急の外出は自粛します。

それでは本題に入ります。

幼稚園の監査の種類

1.私立学校振興助成法監査は、私立学校振興助成法第9条に規定する補助金の交付を受ける学校法人が作成する計算書類に対して求められるものです(私立学校振興助成法第14条第3項)。

2.上記1.の私立学校振興助成法第9条に規定する補助金とは、都道府県が、その区域内にある幼稚園、小学校、中学校、義務教育学校、高等学校、中等教育学校、特別支援学校又は幼保連携型認定こども園を設置する学校法人に対し、当該学校における教育に係る経常的経費について補助する場合に、国が都道府県に対し、政令で定めるところにより、その一部を補助する場合の補助金とされています。

3.経常的経費に対する国の補助は二つの種類に分類され、それぞれと「子ども・子育て支援新制度」の施設型給付費を受ける幼稚園法人等との関係は、次のとおりです。

・一般補助…補助の目的:各都道府県による私立高等学校等の基盤的経費への助成を支援:2015年度から支給の対象外

・特別補助…補助の目的:各私立高等学校等の特色ある取組を支援:支給の対象となり得る

4.上記3.のうち、経常的経費としての「特別補助」を受けている場合には、従来どおり私立学校振興助成法監査の対象となります。ただし、その場合でも、補助金の額が寡少であって、所轄庁の許可を受けた場合には、監査は免除されます(私立学校振興助成法第14条第3項)。

5.上記の経常的経費の補助の対象範囲や監査免除に関する取扱いは、所轄庁によって異なる可能性もあることに留意が必要です。

6.なお、私立学校振興助成法監査の対象外となったとしても、任意監査として私立学校振興助成法第14条第3項の規定に準じた監査を行う場合が想定されます、この場合には、研究報告第32号を参考にして監査報告書を作成することとなります(研究報告第32号第1項、第3項)。

おわりに

施設型給付費のみを受ける幼稚園については、私学助成の特別補助がなければ私立学校振興助成法に基づく公認会計士監査を受けなくてもよくなりました。

一方、「子供・子育て支援制度」の施設型給付に移行した幼稚園について、公認会計士による外部監査を受けた場合には、「外部監査費加算」が交付されます。「外部監査費加算」を利用して、公認会計士の外部監査を受けると以下のようなメリットを享受できます。

公認会計士による外部監査を受けることにより、計算書類や帳簿の信頼性は格段に上がります。また、監査の過程で、理事者は、会計・税務の面からの経営アドバイスを受けることが可能となります。

公認会計士による外部監査を受けた場合には、一定の場合を除き、市町村による通常の会計監査の対象外となります。したがって、市町村からの監査を改めて受ける必要がなくなります。

上記により、施設型給付費のみを受ける幼稚園の場合も公認会計士による外部監査を受けるメリットは十分あります。

幼稚園 

横田公認会計士事務所は、非上場の会社法監査、医療法人の会計監査、学校法人の会計監査、労働組合の会計監査など上場会社を除く会計監査に特化した監査事務所です。

上場会社を監査している監査法人と比較し、費用面を抑えて実質的な監査を行うことを基本方針にしています。効率性の高い会計監査を目指しています。

監査のご依頼・ご相談は、問い合わせフォーム(24時間年中無休)、電話にてのご連絡は平日10時~17時、にてご連絡ください。

3月決算の会社等の監査は日程等についてご相談ください。3月決算を除く会社等の監査はまだ日程的にお受けできますので大歓迎です。時節柄、12月決算の会社等からのご依頼をお待ちしています。

公認会計士による会計監査で個人の単独監査が可能な場合とは

カテゴリ: 監査 最終更新日:2021年10月22日(金) 公開日:2020年12月02日(水)

はじめに

年末年始も近づき、新型コロナウイルス感染症の第3派の収束時期やGo To トラベルの除外が話題になっていますが、東京都は65歳以上の高齢者にGo To トラベルの自粛を呼びかけるというなんとも中途半端な対応を行っています。

一方でモデルナ社のワクチンが今月17日にも米食品医薬局で承認される見通しとの観測も伝わり日米の株価指標は上昇をしています。

みなさんがワクチンを接種し、コロナ後の状況が待ち遠しい今日この頃です。

今回は、会計監査は監査法人の監査のように組織的に複数人数で行われるのが一般的ですが、個人の公認会計士が単独で監査を行える場合について検討してみます。

監査の歴史でも述べましたが、半世紀ほど前には上場会社も個人単独で監査を行っていた時代もあります。それがだめになったのは、個人単独監査の限界により粉飾決算が発生したからです。監査の歴史は、粉飾決算が発覚する度に、それを防ぐために監査法人制度や、更に複雑な手続きが要求されるという繰り返しで今に至っていると言っても過言ではないでしょう。

単独監査の可否

1.「公認会計士は、大会社等の財務書類について第2条第1項業務を行うときは、他の公認会計士若しくは監査法人と共同し、又は他の公認会計士を補助者として使用して行わなければならない。」とあり、大会社等を単独で監査することは禁止されています(公認会計士法第24条の4)。

2.公認会計士法上の大会社等とは、以下とされており(公認会計士法第24条の2)、公認会計士法施行令第8条~第10条)、大会社等に当たらない非上場の会社法監査、学校法人や医療法人、労働組合はこれに含まれないことから、原則として単独監査は可能です。

【大会社等】

・会計監査人設置会社(最終事業年度に係る貸借対照表に資本金として計上した額が100億円未満であり、かつ、最終事業年度に係る貸借対照表の負債の部に計上した額の合計額が1,000億円未満の株式会社を除く。)

・金融商品取引法第193条の2第1項又は第2項の規定により監査証明を受けな

ければならない者(政令で定める者を除く。)

・銀行法(昭和56年法律第59号)第2条第1項に規定する銀行

・長期信用銀行法(昭和27年法律第187号)第2条に規定する長期信用銀行

・保険業法第2条第2項に規定する保険会社

・前各号に掲げる者に準ずる者として政令で定める者

3.ただし、監査チームの選任に関しては、品質管理基準委員会報告書第1号「監査事務所における品質管理」(以下「品基報第1号」という。)において要求事項等(第29項、第30項、第A26項、第A27項)があります(詳細は省略)。

4.上記3.を踏まえ、非上場の会社法監査や学校法人等における取引の内容が複雑かつ高度であり、取引規模に応じて、複数の公認会計士による組織的監査が必要であると判断した場合には、他の公認会計士若しくは監査法人と共同監査とするか、又は他の公認会計士を補助者として使用して行うことを検討する必要があります。

逆に言うと、取引内容が複雑ではなく、取引規模に応じて、個人の公認会計士が単独で監査ができると判断した場合は単独での監査が可能であると言えます。

おわりに

実際、現状で単独監査が行われているのは、大規模ではない幼稚園の監査や労働組合の監査です。これら取引が少ないが会計監査が必要な組織においては監査報酬もそれほど支払う財力もありません。そのような場合に単独監査が行われているのが実情です。

横田公認会計士事務所は、非上場の会社法監査、医療法人の会計監査、学校法人の会計監査、労働組合の会計監査など上場会社を除く会計監査に特化した監査事務所です。

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 当事務所の監査のメリットは以下をご覧ください。

 個人の公認会計士事務所による会計監査はメリットだらけ!

 

監査の風景

IPO(株式新規上場)ガイドブックが8年ぶりに更新(日本公認会計士協会)

カテゴリ: 監査 最終更新日:2020年11月30日(月) 公開日:2020年11月30日(月)

はじめに

「株式新規上場(IPO)のための事前準備ガイドブック~会計監査を受ける前に準備しておきたいポイント」を、日本公認会計士協会(JICPA)は11月24日に公表しました。2012年に公表したガイドブックについて、金融庁のIPOに関する連絡協議会報告書(2020年3月公表)を踏まえて、より有用なガイドブックとなるよう改定を行ったものです。2012年以降の会計監査上の留意事項(収益認識基準の論点等)なども反映されています。

横田公認会計士事務所は、IPOのための会計監査は提携している監査法人へご紹介しております。IPOを考えておられる会社の方もお気軽にご相談ください。

金融庁の連絡協議会報告書を踏まえ内容を更新

株式新規上場(IPO)を巡っては、IPOを目指す企業が増加している一方で、引受証券会社の大手志向などもあり、監査事務所との需給のミスマッチがあり、必要な監査が受けられない問題が発生していることが指摘されていました。

金融庁はこれを受けて、「株式新規上場(IPO)に係る監査事務所の選任等に関する連絡協議会)で対応策等を検討し、2020年3月27日にとりまとめの報告書を公表しています。

金融料の報告書では、IPO監査の環境整備に向けて期待する取り組みが示されており、JICPAに対して、IPO監査の新たな担い手となる「中小監査事務所のリスト」の作成・公表、中小監査事務所の品質確保に向けた指導監督機能の発揮、独立公認会計士がIPO支援に積極的に関与できるようネットワーク構築、当の対応を求めていました。

今回JICPAが公表したガイドブックは、金融庁の報告書を踏まえて、様々な成長の段階にある企業が、それに応じて必要な会計監査その他サポートを受けるための、より有用なガイドブックとなるよう、2012年版からの改訂を行ったものとなっています。

ガイドブックの目的

ガイドブックは、

   IPOまでのスケジュールと各段階において対応すべきポイントの理解促進

   決算体制の整備に向けた大切なポイントの理解促進

   上場申請のための監査契約締結についての理解促進

以上、3点を主な目的としています。

具体的には、「IPOまでの標準的なスケジュール」の項目では、「会計監査(財務諸表監査)」について、新世紀の直前2期間は監査法人等による監査証明が必要となる旨など、基本的な留意事項を記載しています。

また、金融庁の報告書を踏まえ、「大手や準大手の監査法人だけではなく中小規模の監査法人も、上場準備会社の監査を実施」していることや、報告書でJICPAに求められた対応の1つである「IPOを目指す企業の監査の担い手となる中小監査事務所リスト」をウェブサイトに掲載している旨などが紹介されています。

新たな会計監査上の留意事項の反映

2020年版の追加要素として、2012年以降の会計監査上の留意事項があります。例えば「会計監査を受けようとした時の事前準備のポイントと開示」の1つとして「収益認識会計基準の適用」が挙げられており、5つのステップの検討の重要性や、売上高が影響を受ける典型的な論点として「ソフトウェア受注制作で開発工程ごとに分けて契約を締結している場合の売上計上単位」等が示されています。

他にも、繰延税金資産の回収可能性の判断等の「会計上の見積り」や、2019年3月期以降の有価証券報告書レビューの対象となった「県連当事者取引」等についても留意点が示されています。

おわりに

新規上場(IPO)を考えておられる企業の方は是非、先週公表されたガイドブックをご活用ください。

横田公認会計士事務所は、直接新規上場(IPO)の監査を行っておりませんが、提携監査法人にて新規上場(IPO)の監査を行っていますので、そちらのご相談も受け付けております。

コロナ禍の現状、新規上場(IPO)は減少していますが、来年コロナ後には新規上場(IPO)が活発になることが予想されております。現時点から新規上場(IPO)に向けて監査法人を決めておかれることをお勧めします。

IPO 

横田公認会計士事務所は、非上場の会社法監査、医療法人の会計監査、学校法人の会計監査、労働組合の会計監査など上場会社を除く会計監査に特化した監査事務所です。

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3月決算の会社等の監査は日程等についてご相談ください。3月決算を除く会社等の監査はまだ日程的にお受けできますので大歓迎です。

収益認識基準の概要(2021年4月~会計監査)

カテゴリ: 監査 最終更新日:2020年11月30日(月) 公開日:2020年11月30日(月)

はじめに

11月も最終日となりました。今年もあと12月を残すのみです。しかし大変な1年間でしたね。まだ終わっていませんが!2020年は新型コロナウイルス感染症の1年として歴史に刻まれることでしょう。来年は新型コロナウイルス感染症を克服した年てして歴史に刻まれることを祈っています。

収益認識基準の概要

2020 年3月31 日に企業会計基準委員会より改正収益認識会計基準及び改正

収益認識適用指針(以下「改正収益認識会計基準等」という。)が公表されました。

1.2018年3月30日公表の収益認識会計基準等(以下「2018年会計基準」という。)において、同基準が適用されるまでに検討することとされていた注記事項及び表示に関する以下の項目について検討が成されたものです(改正収益認識会計基準第96-2項)。

・収益の表示科目

・収益と金融要素の影響(受取利息又は支払利息)の区分表示の要否

・契約資産と債権の区分表示の要否

2.また、一部の会計処理及び用語について見直しが行われているほか、次の設例及び開示例が追加されています。

(1) 設例

[設例27]履行により契約資産が認識される場合

[設例28]履行により顧客との契約から生じた債権が認識される場合

(2) 開示例

[開示例1]収益の分解情報

[開示例2]残存履行義務に配分した取引価格の注記

[開示例3]残存履行義務に配分した取引価格の注記-定性的情報

3.適用時期は、2018年会計基準の適用日を踏襲する(改正収益認識会計基準第81項~第83項)。ただし、比較年度の表示(有価証券報告書)及び注記について、一定の経過措置が設けられています(改正収益認識会計基準第89-2項~第89-4項)。

収益の科目表示および収益と金融要素の影響の区分表示

1.2018年会計基準では、いずれも同基準が適用される時までに検討するとされていました(2018年会計基準第155項)。

2.本改正では、顧客との契約から生じる収益の額を、適切な科目(例えば、売上高、売上収益、営業収益等)をもって損益計算書に区分表示するか、それ以外の収益と区分して損益計算書に表示しない場合には注記することとされました(改正収益認識会計基準第78-2項、改正収益認識適用指針第104-2項)。

3.また、顧客との契約に重要な金融要素が含まれる場合、顧客との契約から生じる収益と金融要素の影響(受取利息又は支払利息)は、損益計算書において区分して表示することとされました(改正収益認識会計基準第78-3項)。

貸借対照表科目の表示および契約資産と債権の区分表示

1.契約資産、契約負債又は顧客との契約から生じた債権は、適切な科目をもって貸借対照表に表示することとされ、それぞれの例が示されています(改正収益認識会計基準第79項、改正収益認識適用指針第104-3項、設例27、設例28)

・契約資産(科目:契約資産、工事未収入金)…企業が顧客に移転した財又はサービスと交換に受け取る対価に対する企業の権利(ただし、顧客との契約から生じた債権を除く。)をいう。

・契約負債(科目:契約負債、前受金)…財又はサービスを顧客に移転する企業の

義務に対して、企業が顧客から対価を受け取ったもの又は対価を受け取る期限が

到来しているものをいう。

・顧客との契約から生じた債権(科目:売掛金、営業債権)…企業が顧客に移転した財又はサービスと交換に受け取る対価に対する企業の権利のうち無条件のもの(すなわち、対価に対する法的な請求権)をいう。

2.契約資産と債権の区分表示に関しては、2018年会計基準では以下の取扱いとされていました(2018年会計基準第79項、第88項、第156項、第160項)。

・契約資産、契約負債又は債権を適切な科目をもって貸借対照表に表示する。

・契約資産と債権を区分して表示しない場合は、それぞれの残高を注記する。ただし、早期適用の場合、契約資産と債権を貸借対照表において区分表示せず、かつ、それぞれの残高を注記しないことができる。

・契約資産と債権の区分表示及び注記の要否は、2018年会計基準が適用される時までに検討する。

3.本改正では、契約資産及び顧客との契約から生じた債権のそれぞれについて、貸借対照表に他の資産と区分して表示しない場合には、それぞれの残高を注記することとされています。また、契約負債を貸借対照表において他の負債と区分して表示しない場合には、契約負債の残高を注記することとされています(改正収益認識会計基準第79項なお書き、第80-20項(1)、第159項)。

4.なお、個々の契約から生じた契約資産と契約負債は純額で表示するものの、その結果として認識された複数の契約から生じた契約資産と契約負債は貸借対照表において相殺して表示しないこととされています(改正収益認識会計基準第150-2項)。

おわりに

収益認識基準の適用時期が近づいてきています。2021年4月から強制適用となっています。当該基準では、契約資産や契約負債など今まで会計に携わってきた人でも馴染みのない用語が使われているため難解なもの思いがちです。

当該基準は、上場会社にだけ適用されるものではなく、非上場の会社法監査でも企業の通常の営業活動により生じた財またはサービスを得る場合には、本会計基準が適用されます。しかし例えば通常の営業活動ではない固定資産の売却取引などは対象外となります。

収益認識に関する会計基準の特徴は、5つのステップを適用して収益を認識することにあります(会計基準第17項)。

当該5つのステップも難しい表現で表記されていますが、実務に適用する段階ではもっとわかりやすい表現で書かれた書籍等が発売されるでしょう。

あまり難しく考えず、収益認識に関する会計基準に慣れていきましょう。

5つのステップ

横田公認会計士事務所は、非上場の会社法監査、医療法人の会計監査、学校法人の会計監査、労働組合の会計監査など上場会社を除く会計監査に特化した監査事務所です。

上場会社を監査している監査法人と比較し、費用面を抑えて実質的な監査を行うことを基本方針にしています。効率性の高い会計監査を目指しています。

監査のご依頼・ご相談は、問い合わせフォーム(24時間年中無休)、電話にてのご連絡は平日10時~17時、にてご連絡ください。

3月決算の会社等の監査は日程等についてご相談ください。3月決算を除く会社等の監査はまだ日程的にお受けできますので早めのご連絡をお待ちしています。

日本公認会計士協会会長声明「改定監査基準への適切な準備と対応」

カテゴリ: 監査 最終更新日:2020年11月27日(金) 公開日:2020年11月27日(金)

はじめに

日本公認会計士協会(JICPA、手塚正彦会長)は11月11日、会長声明「監査基準の改定に関する意見書」の公表を受けて」」を発表しました。

同日付で企業会計審議会が取りまとめた改定監査基準を受けて、「その他の記載内容」と「リスク・アプローチの強化」について、社会からの期待に適切に応えることや、監査品質の一層の向上に取り組む必要性を強調しています。

さらに、2021年3月期から適用される監査上の主要な検討事項(KAM)についても言及し、財務諸表等の利用者にとって有用な情報が提供されるように取り組むことを併せて要請しました。

「その他の記載内容」について

金融庁・企業会計審議会は11月6日に開催した総会・第7回会計部会で「監査基準の改定に関する意見書」および「中間監査基準の改定に関する意見書」(改定監査基準)を取りまとめ、11月11日公表しました。

改定監査基準では、2022年3月期から強制適用となる「その他の記載内容」(監査した財務諸表を含む開示書類のうち当該財務諸表と監査報告書を除いた部分の記載)に関して監査人が実施すべき手続を明確化するとともに、監査報告書に必要な記載を求めることとされています。

また、」リスク・アプローチに基づく監査の実施において、特別な検討を必要とするリスクを含む重要な虚偽表示のリスクの評価についての強化が図られています(2023年3月期から強制適用)。

「その他の記載内容」に関する現行の監査基準からの変更点としては、例えば「監査の過程で得た知識との比較として、「その他の記載内容と監査人が監査の過程で得た知識の間に重要な相違があるかどうかを検討すること」などがあります。

この点、JICPA会長声明では、この「その他の記載内容」に関する理解を深め、通読と検討及びその結果についての監査報告書における記載を通じて、「非財務情報の開示の拡充に関する社会からの期待に適切に応える必要がある」と強調しました。

また、リスク・アプローチに基づく監査に関しては、会計上の見積り等についてのリスク評価を適切に行い、そのリスクに応じた深度ある監査手続を実施できるように監査のプロセスを見直すなど、監査品質の一層の向上に取り組むことの必要性を唱えています。

我々JICPA会員各位に対しては、「改定監査基準を今後の監査実務に適切に導入するため監査計画の立案や十分な監査時間の確保に向けて、経営者や監査役等と十分なコミュニケーションを行うこと」に留意するよう求められています。

KAMについて

会長声明では、2021年3月期の上場会社等の金融商品取引法監査において強制適用となる「監査上の需要な検討事項」(KAM)についても言及しています。

新型コロナウイルス感染症等の影響による厳しい経済環境下、資本市場に対して有用な情報を提供することの重要性が高まっているとして、この認識を踏まえ、KAMの記載により「実施した監査の透明性を向上させ、利用者にとって有用な情報が提供されるよう」取り組むことを併せて要請しています。

おわりに

改定監査基準での「その他の記載内容」と「リスク・アプローチの強化」は、横田公認会計士事務所が対象とする非上場の会社法監査等の監査においても、何らかの形で影響が出てくることでしょう。今後の公表物等について注意してみていきたいと思っています。

一方、「監査上の主要な検討事項」(KAM)については、上場会社等の金融商品取引法監査の置いて強制適用となりますが、その他の監査においては強制適用ではありません。ただし、適用をすることは妨げられませんので、KAMを記載して欲しいといった要望があればいつでも対応できる知識は身に付けておきたいと思っています。

横田公認会計士事務所は、非上場の会社法監査、医療法人の会計監査、学校法人の会計監査、労働組合の会計監査など上場会社を除く会計監査に特化した監査事務所です。

上場会社を監査している監査法人と比較し、費用面を抑えて実質的な監査を行うことを基本方針にしています。効率性の高い会計監査を目指しています。

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会計・監査:新型コロナウイルス感染症に関して所轄庁・関係団体からの公表物

カテゴリ: 監査 最終更新日:2020年11月27日(金) 公開日:2020年11月27日(金)

はじめに

新型コロナウイルス感染症の第3派の真っただ中にある現状、これまで所轄庁や関係団体からの公表物についてまとめてみました。

第2派との違いは、重症患者数の増加が一番目立ちます。第2派では重傷患者数がそれほど多くなく、医療体制がひっ迫する状況では無かったため世の中に少し楽観的なムードが漂っていたような気がしますが、今回の第3派では重傷患者数が第1派を超えてきており、医療体制がひっ迫してきていることが危機感に繋がっているのだと感じます。

皆さんは、忘年会や年末年始の移動についてはどうされる予定でしょうか?まだ決めかねている方が多いのが現状ではないでしょうか。私は、大阪の時短要請期限の12月11日(金)までは様子を見て、そのあとその後の行動を決めようと思っていますが、年末年始の帰省は諦めています。

所轄庁・関係団体からの公表物

1.企業会計基準委員会からは、新型コロナウイルス感染症の収束時期等を予測することが困難な状況において会計上の見積りを行う際の留意点が議事概要として公表されています。

2.日本公認会計士協会からは、新型コロナウイルス感染症に関連する監査上の留意事項として、会計上の見積り、固定費等の会計処理並びに金融機関の自己査定及び償却・引当などの項目が公表されています。

3.株主総会をめぐる対応については、「新型コロナウイルス感染症の影響を踏まえた企業決算・監査等への対応に係る連絡協議会」(以下「連絡協議会」という。)(※)から、2020年4月15日付けで、株主総会の延期や継続会の開催など、例年とは異なるスケジュールや方法とすることの検討を求める声明文「新型コロナウイルス感染症の影響を踏まえた企業決算・監査及び株主総会の対応について」が公表されています。

(※)新型コロナウイルス感染症の影響下における、企業の決算作業及び監査等について、関係者間で現状の認識や対応の存り方を共有するため、設置された組織で、事務局及び構成メンバーは、日本公認会計士協会、企業会計基準委員会、東京証券取引所、日本経済団体連合会、日本証券アナリスト協会、オブザーバーは、全国銀行協会、法務省、経済産業省、事務局は金融庁。

4.上記3.に関しては、金融庁・法務省・経済産業省から2020年4月28日付けで「継続会(会社法317条)について」が公表され、継続会開催に当たっての留意事項が明確化されています。

5.新型コロナウイルス感染症の影響に関する企業情報の開示については、金融庁・企業会計基準委員会・日本公認会計士協会・日本証券アナリスト協会からは、新型コロナウイルス感染症の影響に関する具体的かつ充実した企業情報の開示が強く期待されること等を内容とする要請文が公表されています。

6.上記5.に関して、金融庁・企業会計基準委員会・日本公認会計士協会によると、今後も、四半期報告書等も含めた適時適切な開示を期待するとされ、金融庁からは2020年7月1日付けで「四半期報告書における新型コロナウイルス感染症の影響に関する企業情報の開示について」が発出されています。

7.上記6.では、新型コロナウイルス感染症の影響に関する会計上の見積りの仮定について、その後の経営環境の変化を踏まえ見直しを行った結果として、会計上の見積りに変更が生じた場合には、四半期財務諸表において、当該見積りの変更の影響を反映する必要があるとされています。

8.上記のほか、東京証券取引所から決算発表日程の再検討のお願いが上場会社宛てに通知されたほか、日本経済団体連合会からは、新型コロナウイルス感染症の影響を踏まえた定時株主総会の臨時的な招集通知モデルが公表されています。

9.なお、上記3.の連絡協議会は、2020年7月2日の会合にて一区切りとされ、万が一状況の変化があった場合は再開するとされています。

おわりに

上記のように所轄庁・関係団体からの公表物は主に上場会社を念頭に置いた内容の公表物がほとんどですが、会計上の見積りを行う際の留意点などは非上場の会社等も参考になります。また社会経済活動の中心はやはり大規模上場会社であり、これらの会社の動向によりその他の会社も影響を受けることから非上場の会社等の関係者の方も上記の公表物には注意を払わざるを得ないのではないでしょうか。

新型コロナウイルス感染症の第3派の最中ですが、今日の日経平均株価等も上昇しています。午後1時過ぎの日経22526,592円74銭(前日比+55.43円)。世の中暗い話題が多い現状ですが、これで株価も連日安値を更新するようなことがあればもっと暗い気持ちになりますのでせめてもの救いとして今後のコロナ後の世の中に期待したいと思っています。

横田公認会計士事務所は、非上場の会社法監査、医療法人の会計監査、学校法人の会計監査、労働組合の会計監査など上場会社を除く会計監査に特化した監査事務所です。

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公益法人の監査:公益法人特有の基準としての財務三基準の概要について

カテゴリ: 監査 最終更新日:2020年11月26日(木) 公開日:2020年11月26日(木)

はじめに

忘年会シーズンを前に、大阪市と札幌市の繁華街は午後9時まで、東京では午後10時までの時短営業の要請が出ました。これらの地域の飲食店の経営は厳しいですね。

一方で、日経平均株価は今日も上昇を続けています。株価はワクチン開発で実体経済の先を見越して景気が上昇するとみている投資家が多いようです。今、苦しい飲食店の経営者はなんとかこの時期を乗り越えられれば良いのですが。

さて、本題の公益法人特有の基準としての財務三基準の概要の説明をします。

財務三基準の概要

1.財務三基準は、公益法人制度に特有の制度である認定法第5条各号の公益認定基準において、公益社団・財団法人の財務に関連する基準として規定されているものであり、具体的には、次のとおりです。

① 収支相償

公益目的事業に係る収入が適正な費用を超えないと見込まれること(認定法第5条第6号)⇒公益法人は、その公益目的事業を行うに当たり、当該公益目的事業の実施に要する適正な費用を償う額を超える収入を得てはならない(認定法第14条)

② 公益目的事業比率

公益目的事業比率が50%以上となると見込まれること(認定法第5条第8号)

⇒公益法人は、毎事業年度における公益目的事業比率が50%以上となるように公益目的事業を行わなければならない(認定法第15条)。

③ 遊休財産額保有制度

遊休財産額が一年間の公益目的事業費を超えないと見込まれること(認定法第5条第6号第9号、第16条)

2.上記1.①については、公益目的事業が、不特定多数の者の利益の増進に寄与すべきものであり、これに充てるべき財源を最大限に活用して無対価又は低廉な対価を設定し、受益の範囲を可能な限り拡大することが求められていることから、その確保を目的とするものである。

なお、求められているのは単年度ではなく、中・長期的な視点での収支相償です。

3.上記1.②については、公益法人が、公益目的事業を行うことを主たる目的とし、「公益法人」の名の下、国民からの寄附等を受けつつ事業活動を行うものであることから、公益法人が行う全ての活動の規模に占める公益目的事業の規模の割合について、少なくともその半分を占めていることを求めるものです。

4.上記1.③については、寄附等により取得・形成された財産について、速やかに公益目的事業の拡充等に使用されるべきであり、公益目的事業の実施とは何ら無関係に法人内部に過大に蓄積することは適当ではないことから、設けられた規定です。

5.公益社団・財団法人は、公益法人会計の基準に従って作成する財務諸表の数値を基に、毎年度、定期提出書類を作成し、提出する義務がありますが、当該書類の数値に基づき算定された財務三基準の遵守状況を行政庁に報告することとなるため、公益法人会計の基準と財務三基準は密接に関連することとなります。

財務三基準に対する監査上の対応

1.監査人は、公益社団・財団法人が属する制度によって適用される法令、公益社団・財団法人が当該法令をどのように遵守しているかを全般的に理解しなければならない(監基報250第12項(※)、実務指針第34号第24項)。

2.公益社団・財団法人が作成する財務諸表に重要な影響を及ぼすことがあるその他の法令への抵触の識別に資するため、監査人は、財務三基準の趣旨を踏まえ、理事者及び適切な場合には監事等への質問を行う必要がある。また、規制当局とのやり取りを記録した文書がある場合には、それを閲覧する(監基報250第6項(2)及び第14項(1)(2)(※)、実務指針第34号第24項)

3.また、財務三基準への抵触が疑われる場合には、当該事項について理事者及び必要に応じて監事等と協議する必要がある(監基報250第19項(※)、実務指針第34号第24項)。

おわりに

要するに、財務三基準に抵触していないかどうかは監査上、重要な手続きであり、抵触している可能性があれば、その違法性の重要性を考慮して、その違法行為が財務諸表に重要な影響を及ぼす可能性があると監査人が判断した場合、監査人は、法律専門家に助言を求める必要があるかを検討しなければならない(監基報250「財務諸表監査における法令の検討」19)。ということになります。

公益法人の経理に係る方は、財務三基準に抵触していないかどうか常に注意を払ってください。

横田公認会計士事務所は、非上場の会社法監査、医療法人の会計監査、学校法人の会計監査、労働組合の会計監査など上場会社を除く会計監査に特化した監査事務所です。

上場会社を監査している監査法人と比較し、費用面を抑えて実質的な監査を行うことを基本方針にしています。効率性の高い会計監査を目指しています。

監査のご依頼・ご相談は、問い合わせフォーム(24時間年中無休)、電話にてのご連絡は平日10時~17時、にてご連絡ください。

3月決算の会社等の監査は日程等についてご相談ください。3月決算を除く会社等の監査はまだ日程的にお受けできますので大歓迎です。

医療法人の監査:簡便的な会計処理を採用している場合の留意点

カテゴリ: 監査 最終更新日:2020年11月25日(水) 公開日:2020年11月25日(水)

はじめに       

11月25日となり、今年も残り1か月余りとなっています。新型コロナウイルス感染症の第3派により、大阪市と札幌市がGo To トラベルの対象から外れることが決まりました。大阪市に事務所がある当事務所でも影響がありそうです。接待を伴う飲食店は午後9時までの営業になるとのこと。今年の忘年会はどうしようか?まだ決めていません。更に追い打ちをかける事態が当事務所では起こっています。当事務所が入居しているテナントビルが空調設備の入替を急きょ行っており、暖房が12月7日(月)まで使えないのです(泣)。先週は暖かくて問題なかったのですが来週からは冷え込みがきつくなりそうで、セーターを着ながら仕事をするか、自宅でできる作業は在宅ワークに切り替えようか気温をみながら考えたいと思っています。

それでは、本題に入ります。

簡便的な会計処理を採用している場合の監査上の留意点

医療法人は簡便的な会計処理を採用できる旨は、前回述べましたが、簡便的な会計処理を採用している場合の監査上の留意点は以下の通りです。

1.医療法人が簡便的な会計処理を採用しているかどうかは、計算書類の利用者が計算書類を理解する基礎として重要な項目であると考えられる(実務指針第39号第19項)。

2.このため、医療法人が簡便的な会計処理を採用している場合、計算書類の重要な会計方針等において当該簡便的な会計処理方法が明瞭に注記されていなければならず、注記が不十分な場合には、監査人は適切な指導を行う必要があることに留意しなければならない。また、理事者確認書においても当該簡便的な会計処理を採用している旨の記載を求めることを検討する必要がある(実務指針第39号第19項)。

3.さらに、計算書類の利用者に特に注意を喚起しておく必要があると認められる場合には、監査人は監査報告書に「強調事項」区分を設け、簡便的な会計処理が採用されている旨を記載する必要があるかを検討することとなる(実務指針第39号第19項)。

4.なお、医療法人会計基準において容認されている簡便的な取扱いを採用せず、原則法のみによって計算書類が作成された場合であっても、医療法人会計基準という財務報告の枠組み自体が準拠性の枠組みとして取り扱われることから、適正表示の枠組みとして取り扱うことはできないことに留意する(実務指針第39号第20項)。

おわりに

簡便的な会計処理を採用→注記→監査報告書に「強調事項」の区分を設けてその旨記載するか検討→どちらにしても準拠性の枠組みとして取り扱われるということです。

適正表示の枠組みか、準拠性の枠組みか、その区分にどれほど意味があるのかについて医療法人の計算書類を利用する方にはそれほど興味がないのではないでしょうか。

恐らく、その区分の違いに関心があるのは、監査報告書にサインをする公認会計士くらいかもしれません。準拠性の枠組みであれば、適正表示の枠組みと比べて監査責任者の責任の度合いが低いと言えます。

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医療法人の会計監査:準拠性の枠組みについて

カテゴリ: 監査 最終更新日:2020年11月20日(金) 公開日:2020年11月20日(金)

はじめに

本日もこの話題でニュースサイトがもちきりです。新型コロナウイルス感染症の第3派について、連日、全国の感染者数が過去最高の人数を更新しています。Go To トラベル、Go TO イートは今のところ継続の方向です。Go To を継続しながらマスクを着けたままの静かな会食をと菅総理他、専門家らが推奨していますが、マスクを着けたままの会食のやり方には不謹慎かもしれませんが笑ってしまいます。本当に現実にそんなことをする国民がいるのでしょうか。

それでは、本題に入ります。通常の会社法等、公認会計士の会計監査では監査意見については計算書類等が適正(適法)に表示されているかどうかについて意見を述べます。これを適正表示の枠組みといいます。これに対して医療法人の計算書類に対する公認会計士等の監査については、準拠性の枠組みが適用されます。

この理由について考えて説明したいと思います。

医療法人の会計基準が準拠性の枠組みとして取り扱われる理由

1.医療法人会計基準及びその運用指針においては、公益法人、社会福祉法人等において適用されている会計の基準とは異なり、以下のような簡便的な会計処理の採用が容認されています(実務指針第39号第13項

リース取引開始日が、前々会計年度末日の負債総額が200億円未満である会計年度である、所有権移転外ファイナンス・リース取引について、賃貸借処理を行うことができること(医療法人運用 指針9)。

前々会計年度末の負債総額が200億円未満の医療法人においては、法人(昭和40年法律第34号)における貸倒引当金の繰入限度相当額が取立不能見込額を明らかに下回っている場合を除き、その繰入限度額相当額を貸倒引当金に計上することができること(医療法人運用指針12)。

退職給付引当金の計上は、「退職給付に関する会計基準」に基づいて行うものであるが、前々会計年度末日の負債総額が200億円未満の医療法人については、簡便法を適用することができること (医療法人運用指針12、医療法人Q&A Q11)。

2.上記1.の簡便的な会計処理が採用された場合、本来の原則的な方法を採用した場合と比較して、場合によっては計算書類に重要な影響を与え、原則的な方法を採用した場合との差異の金額が計算書類の利用者に誤解を与える程度に生じる可能性も考えられます(実務指針第39 号第14項

3.このため、医療法人会計基準は、適正表示の枠組みとして取り扱うことは適切でなく、準拠性の枠組みとして取り扱うことが妥当と考えられています(実務指針第39号第15項

おわりに

上記のように、医療法人会計基準が企業会計の会計基準のように原則的な会計基準ではなく、簡便的な会計基準を容認していることから監査意見も適正(適法)意見ではなく、慰労法人会計基準に準拠して作成されているという準拠性意見となるのです。ご理解いただけましたでしょうか。

私も2020年3月期決算監査において、医療法人の監査を行いましたが、監査の実施時期が5月ということもあり、現場には監査に行けず、完全リモートにて実施しました。慣れない、突然のリモート監査であった事からかなりの混乱がありましたがなんとか終了しました。

やはり、監査においてある程度の日数は現場の空気感を感じながら質問等の手続きを実施し、その回答を得る作業は必須であると考えています。今の新型コロナウイルス感染症第3派がいつおさまるのかはわかりませんが、来年の5月には全国民がワクチンを接種して、監査現場に行って監査をできることを祈っています。

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公認会計士監査における「監査役等とのコミュニケーション」の改正の概要

カテゴリ: 監査 最終更新日:2020年11月19日(木) 公開日:2020年11月19日(木)

はじめに                          

毎日新型コロナウイルス感染症のニュースが話題となっています。本日11月19日の東京での陽性者数は、連日の1日当たりの最高人数を更新し、500名を超えました。このままいくと4週間後には1,050人となるようです。マスクの着用、消毒、会食時のできるだけのマスクの着用が叫ばれています。私の実家は和歌山県の南紀の方面ですが、昨日母親より年末年始の帰省は止めるようにといわれてしまいました(^^;。

高校生の娘は、おばあちゃんと伯母(私の姉)とは、1年近く会っておらず、買ってもらうものリストを作っていましたが、年末年始もお預けとなると知って、かなり落ち込んでいます(/_;)。

さて、そろそろ本題に入りたいと思います。

日本公認会計士協会から2020年8月20日付けで「監基報260「監査役等との

コミュニケーション」の改正について」が公表されたましたが、その概要について簡略に記載したいと思います。というのも、監査役等への伝達事項についての記述ですが、その伝達事項は公認会計士協会のレビューに内容や金融庁の検査結果について伝達するものです。

横田公認会計士事務所は、上場会社監査登録事務所の登録を3年前から止めていますので当事務所の会計監査では必要がありません。伝達する内容がないわけですから当該手続きも必要なく、その点日数も抑えることができ監査報酬にも反映できることになります。

概要

1.本改正は、2020年6月5日付けで改正された品質管理レビュー基準等(2020年7月1日から適用)の内容を反映させることを目的としたものです。

2.監査事務所の品質管理のシステムの外部のレビュー(日本公認会計士協会)又は検査(金融庁)の結果については、監査契約の新規締結又は更新に際して、直近の状況に基づき伝達し、監査期間中にレビュー若しくは検査の結果を受領した場合には、個々の状況に応じて適宜伝達することが適切であるとされています(監基報260「監査役等とのコミュニケーション」第A31項)。

3.本改正は、上記2.のうち、日本公認会計士協会の品質管理レビューに関して、次の品質管理レビュー基準等の改正内容を反映するものです。

・品質管理レビュー報告書において、結論の種類(「限定事項のない結論」、「限定事項付き結論」及び「否定的結論」)が廃止され、監査事務所の品質管理のシステムの整備及び運用の状況について「極めて重要な不備事項」又は「重要な不備事項」の有無に関するレビューの実施結果が記載されることになったこと

・従来のフォローアップ・レビューが廃止され、通常レビューを実施した結果、「極めて重要な不備事項」又は「重要な不備事項」のある実施結果となった場合は、原則として、翌年度に通常レビュー又は改善状況の確認を実施して必要な指導を行うこととされたこと

4.改正内容は、2020年7月1日以降新たに開始される品質管理レビューの結果の伝達から適用することとされている。

おわりに

上記のように、上場会社を監査している監査事務所(公認会計士事務所または監査法人)は日本公認会計士協会の通常レビューを最低限3年に一度(大手監査法人及び一部の準大手監査法人は毎年)、その結果、「極めて重要な不備事項」又は「重要な不備事項」があれば翌年度もレビューを受けなければならないということです。

公認会計士協会の通常レビューの日数は監査事務所の規模にもよりますが、横田公認会計士事務所の場合、3年前まで受けておりましたので、個人事務所の場合で通常1週間、監査法人の場合は2週間からほぼ1か月レビューを受ける場合もあります。

このレビューに係る経費(実施した監査調書の内容についてレビューアーからの質問があれば回答しなければならず、意見の相違があれば追加の説明等が必要となり相当な労力が必要でありその期間、レビューアーへの対応者は通常の監査業務ができません)は、その監査事務所の経費として全体のクライアント(被監査会社)の報酬に上乗せされることとなります。

この点からも非上場の会社法監査等の場合は、上場会社監査登録事務所より、横田公認会計士事務所のようにレビューを受けない事務所の方が監査報酬を抑えることができる原因にもなります。

効率的な監査をご希望の、非上場の会社法監査、医療法人の会計監査、学校法人の会計監査、労働組合の会計監査は横田公認会計士事務所までお問い合わせください。

問い合わせフォーム(24時間年中無休)、電話にてのご連絡は平日10時~17時、連絡をいただければ迅速に対応致します。