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ブログ - 大阪で会計士の監査は横田公認会計士事務所

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雇用調整助成金の会計処理:通常とコロナ禍の特例措置の違い

カテゴリ: 監査 公開日:2021年01月28日(木)

はじめに

ここ最近、新型コロナウイルスのワクチン接種のニュースが多くなっています。イスラエルのワクチン接種が世界でいち早く行われており、3月までには国民全員がファイザー社のワクチン接種を2回受ける予定となっています。現状で、ワクチンを2回接種した人の感染率は0.01%と低く、感染した人の症状も軽症で高熱などの症状もないとのこと。日本も一刻も早いワクチン接種が待ち遠しい今日この頃です。

さて、個人事業者や法人が支給を受けた「雇用調整助成金」の収入計上時期ですが、国税庁が更新した情報では、通常は助成金の支給額が確定していない場合でも金額を見積り、休業を実施した事業年度に収入(益金)を計上します。ただし、今回のコロナ禍で支給要件の緩和等がされている“特例措置”では、実際に支給があった事業年度に収入計上することもできます。

通常の会計処理

雇用調整助成金の支給手続きでは、通常、休業期間等を計画し労使協定を結んだ後に、労働局等に「計画届」を提出します。その計画等に基づき休業の実施や休業手当を支給し、休業の実績に基づいて助成金の支給申請を行います。

最初に、「計画届」の提出の手続きをとり、雇用調整助成金による補填を前提に休業手当が支給されるため、収益費用対応の観点から、休業を実施した事業年度に支給額が確定していなくても、支給額を合理的に見積もって休業を実施した事業年度に収入を計上するものとされています。税務も同様です(法基通2-1-42)。

(会計処理)

休業を実施した年度末に支給見込額を見積り以下の仕訳を行う。

Dr)未収入金××× Cr)雑収入 ×××

コロナ禍の特例

コロナ禍の特例措置として、同助成金の支給要件の緩和や助成率の引き上げ、手続きの簡素化などが図られています。事前の「計画届」の提出が不要とされています。通常の措置とは異なり、休業の実施や休業手当を支給した後に、その実績に基づき支給申請を行えばよく、あらかじめ手続きをとり、同助成金の補てんを前提に休業手当が支給されているものではないこととなります。

この場合には、休業手当の支給が同助成金による補填を前提としていないことから、支給の決定を受けた事業年度に支給額を収入に計上すればよく(支給決定基準)、休業を実施した事業年度においては金額を見るもる必要はありません。

コロナ禍の特例の雇用調整助成金は、任意の1年間の対象期間内の休業の実績を1か月単位で判定し、通常はその期間ごとに支給申請をする仕組みになっています。

各支給申請に係る雇用調整助成金の支給が決定する度に、その支給額を収入計上する処理を行うこととなります。

おわりに

コロナ禍特例の雇用調整助成金は、上記に様に、労働局の審査を経て支給決定時に支給額を収入に計上します。事業年度末までに支給決定が通知されており入金がまだの場合には以下の仕訳を行います。

・支給決定額の通知があった場合の未入金の支給額

Dr)未収入金××× Cr)雑収入×××

 ・事業年度末に支給決定がない場合

  仕訳無し

支給額は雑収入として、営業外収益に計上し、休業に関わった費用と相殺するのは間違った処理となりますので注意してください。

横田公認会計士事務所は、非上場の会社法監査、医療法人の会計監査、学校法人の会計監査、労働組合の会計監査など上場会社を除く会計監査に特化した監査事務所です。

上場会社を監査している監査法人と比較し、費用面を抑えて実質的な監査を行うことを基本方針にしています。効率性の高い会計監査を目指しています。

監査のご依頼・ご相談は、問い合わせフォーム(24時間年中無休)、電話にてのご連絡は平日10時~17時、にてご連絡ください。

3月決算の会社等の監査は日程等についてご相談ください。3月決算を除く会社等の監査はまだ日程的にお受けできますので大歓迎です。お気軽にご相談ください。

緊急事態宣言下、時短・リモートにて営業しておりますので電話でのご連絡は平日11時~16時までにお願いします。なお、緊急の場合を除き、できるだけ問い合わせフォームをご利用ください。

令和2年分の医療費控除の適用には『医療費控除の明細書』の添付が必須

カテゴリ: 税務 公開日:2021年01月27日(水)

はじめに

大阪で緊急事態宣言が発出されてから2週間が経ちます。昨日の大阪の感染者数は343名、東京では1,026名となっていますが漸く、ここ一週間は前週の同じ曜日と比べて減少してきています。ただし、緊急事態宣言の期日である2月7日に宣言が解除されるかは微妙なところです。そもそも人手があまり減っていない現状、宣言を解除してもしなくてもそれほど大きな違いが無いのでは?という疑問もあります。

それでは、本題に入ります。令和2年分の所得税から医療費控除の適用を受けるためには「医療費控除の明細書」が必須となります。平成29年分から令和元年分までの各年分の確定申告について、経過措置として、従来通り医療費の領収書の添付又は提示により申告することもできましたが、令和2年分以後は『医療費控除の明細書』の添付がなければ適用できなくなります。

なお、医療費控除とは選択適用となるセルフメディケーション税制についても、医療費控除と同様に明細書の添付を要する点にも留意ください。

医療費控除の明細書

医療費控除の明細書については、以下で構成されています。

1.医療費通知に記載された事項

2.医療費(上記1以外)の明細

3.控除額の掲載

1.には医療費通知(原本)を提出する場合に記入しますが、医療保険者から交付を受けた医療費通知を添付することで明細書の記載を諸略出来ます。

医療費通知とは、①被保険者等の氏名、②療養を受けた年月日、③療養を受けた者、④療養を受けた病院、診療所、薬局の名称、⑤被保険者等が支払った医療費の額、⑥被保険者等の名称のすべての事項が記載されたもので、すべての記載がなければ利用できません。健康保険組合等が発行する「医療費のお知らせ」が該当し、例年1月半ばころに送付されるものがこれに当たります。

その他、2.医療費(上記1以外)の明細は、医療費の領収書から必要事項を記載します。3.控除額の掲載は医療費控除額を計算し、確定申告に転記するものです。

領収書の保存期間

領収書は5年間の保存義務があります。医療費控除の適用に当たっては、平成29年税制改正により、医療費控除の領主所の添付又は提示に代えて「医療費控除の明細書」の添付が必要となりました。経過措置によって、平成29年分から令和元年分までは、明細書の添付に代えて、医療費の領収書の添付又は提示によることもできるとされていました。その経過措置が終了したことから、令和2年分の所得税からは医療費控除の明細書の添付がない場合は適用を受けられなくなるためです。

令和2年分の所得税から医療費控除の明細書の添付が必要となり、領収書の添付等が不要となったものの、明細書に記載した医療費については、確定申告期限の翌日から5年を経過する日までの間は、税務署から医療費の領収書の提示又は提出を求められる場合があるので、自宅で領収書を保存する義務があります。

おわりに

医療費控除とセルフメディケーション税制の明細書は、国税庁HPからダウンロードが可能で、医療費集計フォームを利用して計算することができます。

医療費控除の準備:令和2年分 確定申告特集 (nta.go.jp)

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今後の会計事務所の付加価値を上げるものは財務に関するスキル

カテゴリ: 税務 公開日:2021年01月26日(火)

はじめに

経営者が会計事務所に対して抱く不満には、以下のようなものがあります。

・経営、資金繰りの相談に乗ってくれない

・試算表作成の時は短い時間しか会社にいない

・商売の実態に応じた財務指導がもらえない

・融資をどのように受けたらよいのかの知識がない

などなど、経営者は「財務」を重視しているのに、相変わらず税理士は「税務」(節税)を重視していないでしょうか。

旧来の会計事務所が提供してきたサービスに加えて、会計事務所の付加価値を上げるために財務コンサルの業務が必要ではないでしょうか。

税理士と財務コンサルティング業務の相性はよく、既存の高い専門知識を活かせることに加え、経営者に対して税務に加えて、財務の面から積極的にアドバイスをすることができるため、結果として、会計事務所としての付加価値を上げることになります。

財務コンサルティングの業務内容

財務コンサルティングの業務内容は、財務諸表の作成、税務申告という業務から財務諸表から経営状態の分析を行い、経営上の課題や伸びしろの発見、資金繰り改善、銀行融資ノウハウの提案などを行います。数字の面から事業戦略実現の角度を高めるアドバイスをする、まさに経営者の参謀としての役割を担うものです。

そのため、顧客の事業への理解はもちろん、業界のことや刻一刻と変化する社会情勢も理解している必要があります。

当然ながら、財務・税務コンサルをする上では高度な知識が求められることはもちろん、常に勉強し続ける姿勢が求められます。

資金繰り表や事業計画書の作成を行い、銀行融資のノウハウを提供することで、単なる税務顧問ではなく、会社の右腕を外部採用するイメージを顧客は持つのではないでしょうか。結果、顧客である会社は顧問料とは別に財務コンサルティング料として相応の報酬を支払うことについて躊躇しないのではないでしょうか。

旧来の業務との違い

財務コンサルタントは、財務諸表から会社の経営状況を分析・判断したうえで、現状の課題やその対策はもちろん、将来どのように経営をしていくべきかアドバイスをすることがメイン業務となります。

これまで会計事務所に求められてきた財務諸表の作成から税務申告、節税対策といった経験を活かしつつ、更にその先に踏み込んだ業務と言えます。

税理士になるために国家資格を取得する必要があるのに対し、コンサルでは独占資格にあたるものが特に存在しません。そのため、この分野においては、他の経営コンサルタントと競合することになります。しかし、税理士の有資格者が「会計分野の専門家」として、アドバイスをすることで、無資格の経営コンサルタントとの差別化を図ることができます。

税理士が財務コンサルティングするメリット

税理士が財務コンサルティングを行うメリットは、旧来の会計や税金に関する支援を通じて、顧客企業の経営状態を深く理解している点にあります。その企業の財務状況を的確に把握している中で、そこから更に発展したアドバイスができるため、顧客企業としても安心してアドバイスを受け入れてくれるでしょう。

そのため、財務コンサルができる税理士にかかる期待は大きく、寄せられる信頼も確固たるものになります。まさに会社の右腕としての信頼を得られるのではないでしょうか。

近い将来、会計自動化の流れやAIを利用した新しいサービスが台頭してくるとしても、積極的にそれらを活用して、課題抽出や経営戦略の提案ができる税理士なら顧客の信頼は確固たるものとなることでしょう。

おわりに

税理士がコンサルティング業務をするうえで、求められるスキルをいくつか挙げてみます。

●財務諸表から経営状態を読み解く洞察力(資金繰り表や事業計画書の作成)
●顧問先のビジネスに高い関心をもつこと
●顧客を説得するコミュニケーションスキル

税務に関する専門家ともいえる税理士は、財務諸表などから今までの企業の財務状態を把握する能力に長けています。

その反面、顧問先のビジネスに高い関心をもつことや顧客を説得するコミュニケーションを苦手とする税理士もいます。独占業務を中心にサービスを提供してきたことで、教える側、指導する側としてのスタンスが抜けない税理士は注意が必要です。税理士が顧客に対してマウンティングしてしまうようでは、信頼を得ることはできません。

もちろんコンプライアンスを守ることは前提となりますが、一般論や正論を振りかざすのではなく、経営者と目線を合わせて、一緒に課題解決をすること、将来の展望を語ることが財務コンサルティングを行っていく際に必要になると考えます。

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収益認識基準を適用した場合の税務上の取扱い(電気・ガス事業者等)

カテゴリ: 監査 公開日:2021年01月25日(月)

はじめに

昨日は、東京都の新型コロナウイルス感染症の陽性者が久しぶりに1,000人を下回りました。直近一週間のコロナ感染者数も減少傾向にあります。少しですが、光が見えてきたような気がしています。引き続き、ワクチン接種や治療薬が開発されるまで人との接触はなるべく避け、テレワークや不要不急の外出は控えたいと思っています。

さて、以前のコラムにも記載しましたが、収益認識に関する会計基準の適用指針の改正案では、検針日基準を認めていません。

電気・ガスの事業者は検針日程と会計期間とで異なる部分の収益の見積りが必要となります。平成30年度税制改正では、確定した収益認識会計基準(会計処理)を取り込む形で法人税法が改正されました。当時は会計基準において検針日基準に関する特別の対応の可能性が残されていたため税務対応についても気になるところとなります。

税務における検針日基準

法人税に関しては、基本通達で検針日基準の取扱いが示されています。要は、「月等を単位として規則的な検針に基づき料金の算定が行われ、法人が継続してその検針が行われた日に収益計上を行っているときは、当該検針による収益の計上を認める」というものです。この内容から検針日基準が収益の金額と時期の決定方法として認められていることがわかります。

会計基準適用なら検針日基準は?

収益認識基準を適用していない場合、従来通り検針日基準により収益経理をしている場合はその処理も税務上公正な処理基準に該当し、検針日基準で算定する収益の額を税務上も計上することになります。

一方、税務上は、一般に公正妥当と認められる会計処理の基準に従って収益経理した場合は、事業年度の所得の金額の計算上、益金の額に算入することが明確化されている(財務省「平成30年税制改正の解説P.274」ことから、収益認識基準の適用企業は、税務上も収益認識基準に従った見積りによる収益の額を計上することになります。

申告調整によって検針日基準で算定する収益の額に戻すことはできないということになります。逆に言うと、検針日基準に戻す必要はないということです。

おわりに

税務上、収益認識基準による収益を益金の額に算入することが明確化され、検針日基準を認めない収益認識基準の場合、検針日から期末日までの日数等の応じて収益を追加で見積り計上することになりますが、そもそも初年度は収益(益金)の額が見積分だけ多くなります。私個人の見解としても益金の額が多くなることについて税務上否認されることはあり得ないことだと思っています。

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今からeLTaxでの給与支払報告書の提出は早急に!

カテゴリ: 税務 公開日:2021年01月23日(土)

はじめに

もうすでに、給与支払報告書を提出した会社等も多いと思いますが、25日以降に提出予定の方は早めに提出しましょう。eLTaxへのアクセス集中で対応遅延の可能性があります。

例年1月末までに各市町村へ提出する、住民税の計算の基礎となる給与支払報告書ですが、今年は1月末が日曜日のため2月1日が期限となっています。令和2年分の給与支払報告書をeLTaxで提出しようと考えている方は、例年より早い動きが求められそうです。通常よりeLTaxへのアクセスが集中しやすい要因が重なっていて、提出期限の直前に手続しようとする場合、処理が遅れる可能性もあるためです。

期限直前には1日何百万件もの提出?!

給与支払者は、前年中に給与を従業員等の住所地の市区町村に対し、1月末までに給与支払報告書を提出しなければなりません(地法317の6)。

故意による未提出等を除き、期限内に提出できなかった場合の罰則等はありません。しかし、翌年6月からの住民税の賦課作業が間に合わなくなることもあり得ることから、未徴収月分の住民税が生じた際は残りの月数に上乗せされて徴収される可能性があります。

そのため、人事給与を扱う担当者は従業員等の人数分の資料を準備し、期限までに郵送またはeLTaxによる方法で提出するというのが通常の流れです。

地方税共同機構によれば、eLTaxによる提出の場合、例年1月中旬から提出件数が増えはじめ、期限直前には1日で100万件を超える日もあるということです。

昨年提出の様式が使えない

令和3年度給与支払報告書の提出が、例年同規模で、同様式を用いるのであれば、特段、書類の早期提出を求めることもありません。

ただ、令和2年度税制改正で寡婦控除の見直しやひとり親控除の創設等が行われたことで、様式変更が発生しています。記入方法が昨年と異なるにもかかわらず、新型コロナウイルス感染症拡大防止の観点から、各自治体等が例年行っている実務担当者向けの説明会等が十分に開けず、周知できていない状況が発生しています。

さらに、令和3年1月以後に提出する給与支払報告書等については、前々年の源泉徴収票の枚数が100枚以上の場合、eLTaxまたは光ディスク等による提出の義務化(所法228の4等)という平成30年税制改正の影響もあります。

これに加え、同年1月はコロナ禍に係る「固定資産税の減免特例」もeLTaxで提出可能となっているため、例年以上にeLTaxの利用増加が見込まれる状況となっています。

同時期にアクセスが集中すれば、システムに負荷がかかり、円滑な処理ができなくなるといった可能性もあります。

eLTaxの利用方法等について電話対応するヘルプデスクも例年より繋がりづらい状況がすでに発生しています。

おわりに

上記のようにアクセスが集中しやすい複数の要因が重なっていることから、令和3年度提出分については、給与支払報告書等の提出に係る特設ページやQ&Aを作成することで、大きな混乱が生じないよう備えてはいる状況です。

R2_kyuuyoshiharai_qa.pdf (lta.go.jp)

ヘルプデスクも人員を増員して対応にいどんでいるようですが繋がりません。各書類の提出がeLTaxに一時的に集中することを危惧し、地方税共同機構では「書類の修正等や処理の遅延が生じることも見込んで、例年以上に時間に余裕ある対応をお願いしたい」と呼びかけています。

2月1日ではなく、1月最終週は週の前半には提出するよう対応しましょう。

令和2年分確定申告の留意事項

カテゴリ: 税務 公開日:2021年01月21日(木)

はじめに

1月7日、東京都、埼玉県、ちばけん、神奈川県を対象に政府の緊急事態宣言が発出され、13日には、大阪府、京都府、兵庫県、栃木県、愛知県、岐阜県、福岡県もその対象に追加されました。

税務署の税務調査は、これから所得税の確定申告を迎えるための対応事務等があることなどから、原則、税務調査は抑制するように、対象地域を所轄する国税局や税務署に指示が出されたようです。また、緊急事態宣言の対象地域の税務職員の出勤が一定程度制限されることも想定されます。このような中、国税庁では新型コロナ感染リスク軽減のため、自宅等からのe-Taxによる申告を推奨しています。確定申告をされるみなさんもe-Taxによる自宅での申告を行うよう知識を身に付けて確定申告を行ってください。

令和2年分の主な改正事項

令和2年分から適用される主な改正事項は以下の通りです。

1.給与所得控除及び公的年金等控除の控除額10万円引き下げ等(所法28③、35④)

2.基礎控除額の10万円引上げ等(所法86①)

3.所得金額調整控除の創設(措法41の3の3)

4.青色申告特別控除の65万円控除の適用要件に電子帳簿保存またはe-Taxによる電子申告が追加(措法25の2)

5.ひとり親控除の創設(所法81)

6.チケット寄附税制の創設(新型コロナ税特法5)

新型コロナウイルス感染症の影響に伴い国や地方公共団体から個人に対して支給された助成金の課税関係についてもご注意ください。

ひとり親控除

ひとり親とは、原則として所得税の計算対象の12月31日の現況で、婚姻をしていないこと又は配偶者の生死の明らかでない一定の人のうち、下記の要件の全てに当てはまる人です。

事実上婚姻関係と同様の事情にあると認められる一定の人がいないこと。

納税者自身が婚姻届けを提出せずに同居をして生計を一にしている、事実婚の相手がいる場合には、ひとり親控除の適用を受けることは出来ません。

生計を一にする子がいること。

この場合の子とは、その年分の総所得金額等が48万円以下で、他の人の同一生計配偶者や扶養親族になっていない人に限られます。

総所得金額等が48万円以下というのは、子にアルバイト収入がある場合においては、給与収入が103万円以下であることと同意となります。

また12月31日の現況で判断をするため、会社で年末調整を受ける時点では産まれていない子であっても、その子が12月31日迄に誕生をしていれば、このひとり親控除の要件を満たす子に該当をします。

合計所得金額が500万円以下であること。

納税者自身の合計所得金額にも、子と同様に適用の出来る所得上限があります。合計所得金額が500万円超の納税者自身はひとり親であっても、控除を適用するほど養育費の面で困っていないだろう、という所得税法の判断によるものです。

【ひとり親控除の控除額】35万円

チケット寄附税制

新型コロナの影響で一定のイベントが中止・縮小され、入場料等の払い戻しを主催者に請求しなかった場合に、その入場料が寄附金控除の対象とされるもの。

対象となるのは、2020年2月1日から21年1月31日までに開催を予定していた文化芸術イベントのうち、主催者が文化庁・スポーツ庁に申請して審査を通った指定行事となっています。

おわりに

令和3年1月からは、マイナポータルと確定申告書等作成コーナーを連携することで生命保険料控除証明書等の情報をまとめて取得でき、申告書に自動入力できるようになりました。また、マイナンバーカード方式の場合であっても、読み取り対応のスマートフォンがあればICカードリーダライタは不要となります。

改定監査基準「その他の記載内容」の監査手続と監査報告書への記載内容

カテゴリ: 監査 公開日:2021年01月21日(木)

はじめに

本日、バイデン氏がアメリカの大統領に就任しました。就任式にはトランプ前大統領は欠席。なんと退任する大統領が就任式を欠席するのは152年ぶりとのことです。トランプさんはまさに破天荒な大統領でした。私が知っているこれまでの大統領は、世界を代表する大統領というイメージでしたが、トランプさんにはその面影がまったくなく、ある意味、アメリカだけのための大統領であり、アメリカンファーストを貫いた大統領ではないでしょうか。

それでは、本題に入ります。

昨年11月に監査基準が改定されました。公認会計士を除いた一般の方はそうなの?と思われる方がほとんどでしょうが。

改定監査基準の主な改定点は

1.「その他の記載内容」について

(1)監査報告書のおける「その他の記載内容」に係る記載の位置付け

(2)「その他の記載内容」に対する手続き

(3)「その他の記載内容」の記載

(4)経営者・監査役等の対応

2.リスク・アプローチの強化について

以上2点です。

1の「その他の記載内容」に関する改定点への対応として金融庁は昨年12月24日、財務諸表等の監査証明に関する内閣府令等に関する改正案を公表しました。「企業会計審議会において、「その他の記載内容」について監査人の手続きを明確にするとともに、監査報告書に必要な記載を求める等の監査基準等の改定が行われたことを受け、所要の改正を行う。」とされています。

ここで、「その他の記載内容」ってなんだ?と思われる方が多いことでしょう。簡単に言うと、会計監査人が監査した財務諸表を含む開示書類のうち当該財務諸表と監査報告書とを除いた部分の記載内容のことです。「その他の記載内容」は財務情報も含まれますが、文章や大株主の状況など非財務情報も含まれます。

「その他の記載内容」の監査手続と監査報告書への記載

ここ数年、経営者による非財務情報の開示の充実化が進んでいます。一方で、財務諸表または監査人が監査の過程で得た知識と「その他の記載内容」について重要な相違があった場合、財務諸表の信頼性を損なうことが懸念されます。

そこで、「その他の記載内容」に関して監査人が実施すべき手続の明確化等を求める内容で監査基準の改定が検討され、2020年11月の企業会計審議会総会において、改定監査基準が了承されました。

この監査基準の改定により、監査人は「その他の記載内容」を通読し、当該情報と財務情報または監査人が監査の過程で得た知識との間に重要な相違があるかどうかについて検討することが求められることとなりました。

また、監査報告書においては「その他の記載内容」に係る区分を新設し、重要な誤りの有無やその内容等についての情報提供を充実させることとされました。

今回の改正案は、監査報告書の記載内容の変更に係るもので、以下4つです。

①財務諸表等の監査証明に関する内閣府令の一部改正(案)

②企業内容等の開示に関する内閣府令の一部改正(案)

③附則(案)

④『財務諸表等の監査証明に関する内閣府令」の取扱いに関する留意事項についての一部改正(案)

このうち①は「その他の記載内容」について監査報告書に次の事項の記載を求める内容となっています。

・その他の記載内容の範囲

・その他の記載内容に対する経営者および監査役等の責任

・その他の記載内容に対して監査人は意見を表明するものではない旨

・その他の記載内容に対する監査人の責任

・その他の記載内容について監査人が報告すべき事項の有無およびその内容

「その他の記載内容」についての記載の性質

従来同様、「その他の記載内容」について監査人は意見を表明するものではないとされています。また、「その他の記載内容」の通読及び検討にあたっては、財務諸表監査の過程で入手した監査証拠等以外の新たな監査証拠の入手は求められていません。

現行においても「その他の記載内容」に関して、監査人には「通読」が求められ、場合によっては監査報告書への追記が必要とされていますので、手続的に従来と大きく変化することは想定されておらず、被監査側からしても基本的に対応に追加で手間がかかるということはないと思われます。

ただし、“監査人は、「その他の記載内容」の通読及び検討に当たって、財務諸表や監査の過程で得た知識に関連しない「その他の記載内容」についての重要な誤りに気づいた場合には、経営者や監査役等と協議を行うなど追加の手続を実施することが求められる。「その他の記載内容」に重要な誤りがある場合において、上記の追加の手続を実施しても当該重要な誤りが解消されない場合には、監査報告書にその旨及びその内容を記載するなどの適切な対応が求められる”とされていますので、「その他の記載内容」に関連して追加の手続が実施されることはありえます。

非上場会社の場合の取扱

「その他の記載内容」の関する監査報告書の記載については、非上場会社の場合であっても同様の取扱いが求められています。この点、公開草案に対するコメントに対する考え方17では以下の様に記載されています。

【監査基準は公認会計士監査のすべてに共通するものであるため、上場企業か否かにかかわらず、監査報告書日までに「その他の記載内容」を入手していない場合でも、「その他の記載内容」の区分を設けることは求められます。 監査人は、経営者との協議により、予め「その他の記載内容」 を入手する方法や時期を決定することが考えられます。特に非上場企業においては、監査報告書日までに「その他の記載内容」 を入手できない場合もあると考えられますが、その場合は、監査報告書に入手する予定の「その他の記載内容」を記載することが考えられます。この取扱いについては、上場の有無によって変わることがないものと考えられます。 また、~ 「その他の記載内容」に対する手続」に記載した通読及び検討等の手続は、入手後の「その他の記載内容」についても行われるものと考えます。】

2021年3月期から早期適用可

また、③附則は施行期日および経過措置に関するもので、改正後の布令は交付日以後施行され、適用日は改定後の監査基準の通り、「その他の記載内容」に係る改正について2022年3月31日以後終了する事業年度に係る監査証明から適用されます。

ただし、2021年3月31日以後に終了する事業年度に係る監査証明からの早期適用も可能となっています。

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その他の監査(医療法人など)の平均監査報酬

カテゴリ: 監査 公開日:2021年01月20日(水)

はじめに

公認会計士協会(JICPA)が2020年12月14日に公表した、「監査実施状況調査(2019年度)」は2019年4月期から2020年3月期までに係る被監査会社等の監査実施状況を記載したものです。

調査対象は、(1)金融商品取引法・会社法監査、(2)信金・信組・労金監査、(3)学校法人監査、(4)その他に分類し、会社(法人)数、監査の実施状況(監査人の数)、監査時関数、監査報酬について売上規模等の各区分ごとに詳しく記載されています。

詳細をご覧になりたい方は、公認会計士協会(JICPA)のホームページを参照ください。監査実施状況調査(2019年度) | 日本公認会計士協会 (jicpa.or.jp)

(4)その他は(1)、(2)、(3)以外の監査についての分類です。

今回はその他に分類されている医療法人や社会福祉法人について簡略化して取り上げます。監査時関数は8時間/日として日数換算し、監査報酬は平均監査報酬のみ取り上げました。

医療法人監査実施状況

(法人区分)   (法人数)    (監査日数)   (平均監査報酬)

医療法人     202      59日     5,804千円

社会医療法人   269      40日     3,943千円

総計・総平均   471      47日     4,741千円

社会福祉法人

(サービス活動収益区分) (法人数)  (監査日数)  (平均監査報酬)

30億円未満       121     30日   5,804千円

30億円以上       348     60日   5,551千円

総計・総平均        469               47日   4,777千円

おわりに

上記、医療法人及び社会福祉法人共通に言えることがあります。監査日数(1日8時間換算)と平均監査報酬の関係ですが、いずれも日数×10万円程度になっていることです。これは前回の学校法人でも同様ですが、我々公認会計士等の監査の平均監査報酬は

【監査報酬=10万円×日数】

これから監査を受けられる組織の方や現在監査を受けている会社や法人の方は上記監査報酬を参考にご自分の会社等の監査報酬について検討してみてください。

一般論ですが、あくまで上記10万円×日数の監査報酬は大手監査法人から中小監査事務所(個人事務所を含む)の平均です。監査報酬は、基本報酬プラス監査事務所の共通費の合計です。中小監査事務所は共通費が少なく、大手監査法人になるほど共通費は高くなりますので、監査報酬の高低は、高い順に、大手監査法人>準大手監査法人>中規模監査法人>中小監査事務所>個人の公認会計士事務所となります。

また、日数も監査報酬が決まるもう一つ重要な要素です。日数についても単価と同じく大手監査法人ほど多くなります。なぜでしょう?

大手監査法人を含む上場会社監査登録事務所は、日本公認会計士協会のレビューを少なくとも3年に1度(大手・準大手は毎年のように)、金融庁の監査審査会の調査を順番(大手監査法人がメイン)に事務所として受けます。これらレビューや調査への対応日数も監査日数と同様に所属公認会計士が対応します。また、レビューや調査での指摘事項に対しての今後の対応についても報告書を作成し、事務所内に周知するよう文書化等も行います。これらの指摘事項を反映して、文書化(データ化)するための監査手続が年々増える傾向にあります。

結果、日数は増加しているものの実質的な経営者とのコミニュケーション(形式的なコミニュケーションは手続き上必須)や会社等の実情を職業的専門家として肌で感じる余裕があるかどうかについて、私個人としては大いに疑問に感じています。

会計監査人を決める際に監査報酬は少なからず影響を及ぼす事項です。このコラムが参考になれば幸いです。逆に監査報酬は低い方が良いとは思っていません。費用対効果の問題です。中小監査事務所を選ばれるときには大手の監査法人等と違って、実績がない等のため当たり外れがあると思います。一定レベルの品質の監査を必ず求めるなら大手を含めた監査法人を選ぶのも間違いではありません。ただ、時間を掛けて費用対効果の高い監査を求めるなら中小監査事務所も一つの選択肢となります。

このコラムを見てくださった方の組織にとって、最も良い選択となる会計監査人を選ばれることを願っています。

会社法監査の平均監査報酬

横田公認会計士事務所は、非上場の会社法監査、医療法人の会計監査、学校法人の会計監査、労働組合の会計監査など上場会社を除く会計監査に特化した監査事務所です。

上場会社を監査している監査法人と比較し、費用面を抑えて実質的な監査を行うことを基本方針にしています。効率性の高い会計監査を目指しています。

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3月決算の会社等の監査は日程等についてご相談ください。3月決算を除く会社等の監査はまだ日程的にお受けできますので大歓迎です。時節柄、12月決算の会社等からのご依頼をお待ちしています。

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学校法人監査の平均監査報酬について(最新情報)

カテゴリ: 監査 公開日:2021年01月18日(月)

はじめに

緊急事態宣言が1都2府8県に発出されている現状ですが、給与支払報告書や源泉徴収票、報酬等の支払調書などの提出期限が迫っています。人事・経理に従事する方々はまだ忙しくされていることでしょう。新型コロナウイルス感染症の感染予防を徹底して業務を行ってください。

さて、昨年の12月に日本公認会計士協会(JICPA)より公表された「監査実施状況調査」においては、上場会社の監査・会社法監査・学校法人監査・その他の監査の区分で監査報酬の開示がなされています。

先週は、会社法監査の平均監査報酬を取り上げましたが、今回は学校法人監査の平均監査報酬を取り上げます。

学校法人監査を受けている学校の方はご参考にしてください。

※監査日数は監査実施状況調査の監査時間を8時間で割り戻した日数を記載しています(端数四捨五入)。

文部科学大臣所轄学校法人監査実施状況

(事業活動収入※)   (法人数)   (監査日数)    (監査報酬)

7億円未満        40法人    24日      2,297千円   

10億円未満        26法人             29日               2,692千円

15億円未満        49法人     33日     3,415千円

20億円未満      62法人     38日     3,930千円

30億円未満      97法人     45日     4,915千円

40億円未満      57法人     54日     5,595千円

50億円未満      49法人     55日     6,237千円

70億円未満      68法人     60日     6,396千円

100億円未満      58法人     70日     8,080千円

150億円未満      44法人     88日     9,459千円

150億円以上      91法人      135日     14,418千円

※10億円未満は7億円以上10億円未満、15億円未満は10億円以上15億円未満を表しています。以下同じ。

知事所轄学校法人監査実施状況

1.高校・中学・小学校法人

(事業活動収入※)   (法人数)   (監査日数)    (監査報酬)

3億円未満       88法人    11日     1,013千円   

4億円未満         56法人            15日              1,462千円

5億円未満       60法人    17日     1,665千円

6億円未満       52法人    14日     1,595千円

7億円未満                   42法人    18日     2,183千円

8億円未満       44法人    17日     2,000千円

9億円未満       47法人    19日     2,316千円

10億円未満      46法人    21日     2,354千円

20億円未満      266法人    24日     2,812千円

20億円以上      102法人    37日     4,393千円

※4億円未満は3億円以上4億円未満。以下同じ。

2.幼稚園法人

(事業活動収入※)   (法人数)   (監査日数)    (監査報酬)

3千万円未満      60法人      5日           408千円   

4千万円未満         84法人             5日                  446千円

5千万円未満       97法人     6日         454千円

6千万円未満     102法人     6日        501千円

7千万円未満               134法人     6日       501千円

8千万円未満     184法人     6日        570千円

9千万円未満     150法人     6日        565千円

1億円未満      150法人     6日        592千円

1.5億円未満     781法人     7日      623千円

2億円未満      499法人     8日      721千円

3億円未満      537法人     8日      843千円

3億円以上      478法人    12日     1,198千円

※4千万円未満は、3千万円以上4千万円未満。以下同じ。

おわりに

文部科学大臣所轄学校法人とは、大学や短大のことです(大学等)。大学等の場合の監査報酬は、概ね2百万円から大規模な大学で1千万円を超えています。平均的な大学では約5百万円となっています。

小・中・高校の場合は規模別に1百万円から4百万円、平均的な規模の学校で2百万円前半といったところでしょう。

幼稚園の場合は、規模別に40万円から1百万円を超える程度で、平均的な規模では50万円~60万円となっています。

会社法監査の監査報酬を記載した時には、日数を7時間/日で計算して記載しましたが、少し私が知っている現場の監査報酬とは違和感があったので、今回は8時間/日にて日数換算を変更しました。

大学等、小・中・高校、幼稚園に共通して日数と平均監査報酬とを比較してみてください。概ね、平均監査報酬は日数×10万円となっていることでしょう。監査法人の規模によっては日数の単価は概ね10万円~15万円にて見積りを計算します。上記は実績ですが、ほとんどの監査では見積より実績の方が監査時間は多くなる傾向にありますので、上記の日数は私の肌感覚では妥当ではないかと感じています。

横田公認会計士事務所は、非上場の会社法監査、医療法人の会計監査、学校法人の会計監査、労働組合の会計監査など上場会社を除く会計監査に特化した監査事務所です。

上場会社を監査している監査法人と比較し、費用面を抑えて実質的な監査を行うことを基本方針にしています。効率性の高い会計監査を目指しています。

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3月決算の会社等の監査は日程等についてご相談ください。3月決算を除く会社等の監査はまだ日程的にお受けできますので大歓迎です。時節柄、12月決算の会社等からのご依頼をお待ちしています。

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監査のオンライン化を推進:自民党小委員会の提言

カテゴリ: 監査 公開日:2021年01月14日(木)

はじめに

緊急事態宣言が先週の1都三県から本日14日より大阪など2府5県が加わりました。去年の緊急事態宣言との違いは、学校等が一斉休校となっていないことや、時短や休業要請の範囲が飲食店等クラスター発生の可能性が高いところに集中していることです。

また、人々(特に若者)の考え方が去年と変化しているように思われます。去年は若者も含め、感染すると重症化や命の危険を身近に感じたように思いますが、「慣れ」でしょうか、高齢者や基礎疾患がない人は無症状も多く、それほど怖いウイルスではない、または身近に陽性者が居ないことから他人事のように感じているのではないでしょうか。とにかく、街の人々の往来はあまり減少していないようです。

2月7日に1日の感染者が減少して、緊急事態宣言が終わるのか誰もが懐疑的に思っているのではないでしょうか。私は、感染者がかなり減少していることを切に願っています。

それでは本題に入ります。

自民党宇野政務調査会・金融調査会は12月18日、「コロナ禍における高品質な会計監査の維持に向けて」(中間提言)をとりまとめました。

昨年2月以降、我が国で新型コロナウイルスの感染者がでると、上場企業の決算業務や監査業務、リスク情報の開示と株主総会等についての懸念が出始めました。

そうした状況を受けて同小委員会は関係者から事情を聞くなどして問題を確認しました。

今回の中間提言は、経過を注視してきた課題への対応を総括して、関係者にデジタル技術の活用等による今後の取り組みを促すものとなっています。

コロナ禍の前期3月期決算の総括

新型コロナウイルス感染症の影響拡大に伴い、自民党の小委員会が関係機関に対応を求めた点について以下のように振り返っています。

企業会計小委員会は、企業や公認会計士または監査法人が十分な時間を確保することによる高品質な会計監査の維持等に向けて関係機関に対して以下の対応を促した。

・有価証券報告書等の提出期限延長

・新型コロナウイルス感染症の拡大が事業活動等に与える影響に関する早期開示・開示の充実

・オンライン等での開催を含む株主総会の開催方法等に関する周知

上記、取組みや現場の関係者の努力により、感染拡大のピーク時を含め、クラスターの発生等の大きな混乱はなく、3月期の決算・監査業務を乗り越えられた。

ただし、関係者間での懸念は払しょくしきれていないのが現状です。すなわち「現場が無理して乗り切った」との声もあり、継続的な対応が必要との認識があります。

提言の内容

自民党の中間提言では、新型コロナウイルスの影響長期化に備え「健康や安全を優先しつつ、上場企業には適時開示を、監査法人等には高品質な監査の徹底」を求めています。

現下の状況等を踏まえてあげた具体的な提言項目は次の通りです。

・進行年度監査の進め方について、企業等と監査人が早い段階から適切にコミュニケーションをとる必要がある。監査人はリスクアプローチに基づきつつ、不正リスクへの対応も念頭に監査を徹底されたい。

・デジタル技術を活用した監査を行う上で課題とされた点につき、日本公認会計士協会(JICPA)や全国銀行協会等の関係者の協力により、特に棚卸卸立会に伴う留意点の明確化や残高確認錠のオンライン化を進めるべきである。

監査人による遠隔地からの実地棚卸の立会(リモート棚卸立会)について、実務上考慮すべき事項等を整理する必要がある。

監査人による残高確認の手続きについて、上場会社だけでも100万通ほどあると推計される残高確認状のオンライン化を推進する必要がある。

・従業員等の健康・安全を優先するため、上場企業等が株主総会の開催時期を変更する場合に備えておく必要がある。2021年の基準日の到来に先立ち、決算・監査手続きに関する日程を監査役会・監査委員会・会計監査人と十分に調整し、株主総会開催日を後ろ倒しにするための別の基準日を設けることも検討することを期待したい。

以上が提言の内容です。

おわりに

今回、取り上げた自民党の小委員会の中間提言は、主として社会的に影響が大きい上場企業を念頭に置いた提言ですが、監査のオンライン化が定着すれば、上場企業のみの問題ではなく、会社法監査、医療法人監査等の監査にも影響する内容です。

「リモート棚卸立会」、「残高確認状のオンライン化」は、当然上場企業以外の監査にも適用されるようになるでしょう。

横田公認会計士事務所は、非上場の会社法監査、医療法人の会計監査、学校法人の会計監査、労働組合の会計監査など上場会社を除く会計監査に特化した監査事務所です。

上場会社を監査している監査法人と比較し、費用面を抑えて実質的な監査を行うことを基本方針にしています。効率性の高い会計監査を目指しています。

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