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コロナ禍における学校法人の会計処理②(収入等) - 大阪で会計士の監査は横田公認会計士事務所

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コロナ禍における学校法人の会計処理②(収入等)

カテゴリ: 監査 公開日:2021年06月21日(月)

はじめに

今日、6月21日(月)より沖縄を除き、緊急事態宣言が解除されました。

私の住む大阪を含め近畿・関東・愛知・福岡・北海道は「まん延防止等重点措置」の対象となっています。酒類の提供は午後7時まで提供可能となりました。

午後7時です。夏至の今日、午後7時はまだ明るい時間です。なんともすっきりしない緊急事態宣言の解除ですね。

やはりワクチン接種が国民全体の4割まで進む8月あるいは9月まで飲食店の営業時間を含め生活パターンがコロナ前の水準に戻るのは持ち越しのようです。

更に、本日はニューヨークの株安を受けて、日経平均株価は1,000円を超える下落となっています。私の個人的な見解ですが、この下落自体は、短期的なものと考えていますが、緊急事態宣言明けの2021年6月21日月曜日の夏至は、すっきりしない週初めとなっています。

それでは、そのようなもやもやの中、本題に入ります。

今回は、前回のブログに続き「コロナ禍における学校法人の会計処理」の収入と過去の会計処理です。

1.国や地方自治体からの補助

【事例】

①国や地方自治体からの休業協力事業者への協力金

②小学校休業等対応助成金

③日本学生支援機構の新型コロナウイルス感染症対策助成事業

④雇用調整助成金

<会計処理>

・国又は地方自治体からの助成金(国又は地方公共団体からの資金を原資とする間接的な助成金である日本私立学校振興・共済事業団及びこれに準ずる団体からのものを含む)⇒ 「補助金収入」

・学校法人委員会実務指針第 39 号「寄付金収入に関する実務指針」(平成 27 年 10 月 7 日)6項 「また、補助金収入(国又は地方公共団体からの助成金のほか、国又は地方公共団体からの資金を原資とする間接的助成金である日本私立学校振興・共済事業団及びこれに準ずる団体からの助成金を含む。)に該当しない金銭その他の資産の贈与又は助成を受けたときは、雑収入として処理された祝い金等を除き、寄付金収入として処理するものとする。

・また、事業者の負担する雇用保険料等を原資とした助成等については、その財源を考えると補助金収入には馴染まず、雑収入も考えられる。

・その他、学生生徒等へ支給するために学校法人が代理受領する場合には預り金処理も考えられ、実態に応じた適切な科目を用いることが適当

<計上部門>

・支給者の支給目的に沿った各部門・学部で計上すべき

・法人単位で受領し、その支給目的から各部門・学部へ按分することが適切ではないものは、法人本部での計上も考えられる。 なお、「資金収支内訳表等の部門別計上及び配分について(通知)」(昭和55 年 11 月 4 日文管企第 250 号文部省管理局長通知)についても留意ください。

2.預かり保育従事者に対する「特別給付金」の会計処理

【事例】

緊急事態宣言の期間中において、感染リスクのある中、保育所同様の預かり保育を実施した幼稚園の職員に感謝の意を表すとともに支援を行うことを目的に地方自治体が独自に特別給付金等を支給する場合において、幼稚園を通じて支給されるときの会計処理はどうなるか。

【会計処理】

当該特別給付金等は、地方自治体から代理受領したものと考えられるため預り金処理が適当である 。

しかし、従事者数や勤務時間等で特別給付金等を按分したときの端数を幼稚園が負担した場合や幼稚園が独自で見舞金を支出した場合においては、教職員に対する所定福利費以外の福利費と考えられることから大科目「管理費(支出)」の小科目「福利費(支出)」を計上すればよいと考えられる。

ただし、知事所轄法人については、所轄庁の指示がある場合にはその指示により処理することに留意ください。

なお、「新型コロナウイルス感染症に関連して使用人等が使用者から支給を受ける見舞金の所得税の取扱いについて(国税庁・令和2年5月 15 日)」において、非課税所得とされる見舞金に該当するものの範囲が示されているので、参照ください。

3.授業目的公衆送信補償金制度の会計処理

・授業目的公衆送信補償金制度に従って補償金を支払った際の会計処理はどうなるか。

【会計処理】2020年 4 月より、オンデマンド型の遠隔授業などでの公衆送信について、学校法人が「一般社団法人授業目的公衆送信補償金等管理協会」( SARTRAS )へ補償金を支払うことで、個別に著作権者等の許諾を得ることなく利用可能となった。この補償金を支払った場合には、教育において著作物を利用する対価としての性格を有することから、大科目「教育研究経費(支出)」の中の小科目「手数料(支出)」等に計上することが適当である。

なお、2020 年度については 、新型コロナウイルス感染症による 緊急的かつ特例的対応として補償金の額は「 0 円」 とされている。

ただし、知事所轄法人については、所轄庁の指示がある場合にはその指示により処理することに留意ください。

以下は過去の参考となる会計処理です。

1.新型インフルエンザによる学園祭等にかかるキャンセル料の処理について

Q:今年度、全国的に流行している新型インフルエンザによる影響から、学園祭が中止となりました。この中止によって、すでに業者とレンタル契約をしている備品に関してキャンセル料が発生します。このキャンセル料について、どのように処理すればよいでしょうか。

A:学園祭、体育祭等の学校行事は教育研究活動の一環であると考えられるので、その活動にかかる費用は「教育研究経費(支出)」として処理をして差し支えありません。

(日本私立学校振興・共済事業団「月報私学」2009年12月号経営実務 Q&A より)

2.新型インフルエンザによる休校の際にかかる費用の処理について

Q:新型インフルエンザの学内での流行によって、休校となりました。この際に、罹患している生徒数の状況を把握し、とりまとめをして保健所等の公共機関への連絡をする必要があることから、教員が毎日、自宅から全校生徒へ電話で連絡をします。これにかかる通信費については、どのように処理すればよいでしょうか。

A:学校法人において生徒の病状等の把握をすることは、教育研究活動の一環と考えられ、これにかかる費用については、「教育研究経費(支出)」として処理をして差し支えありません。ただし、この場合においては、立て替払いを清算する必要があるため、通信費の明確な使途によって相当額を計上することに留意してください。

(日本私立学校振興・共済事業団「月報私学」2009年12月号経営実務 Q&A より)

3.新型インフルエンザによって入学選抜試験を複数回実施した際にかかる費用の会計処理について

Q:入学選抜試験の当日に新型インフルエンザにかかったり、感染の疑いがあったりした入学志願者のために、後日改めて入学選抜試験を実施することを予定しております。この際の会場使用料等の経費は「教育研究経費(支出)」で処理すればよいでしょうか。

A:学生生徒等の募集のために要する費用は、「管理経費(支出)」で処理することとなっていますが、入学選抜試験に要する経費は含まないこととなっています。

本問の経費は通常の入学を志願する者に対して行う入試選抜試験と同様の経費であり、入学選抜試験にかかる費用と解すことができますので、「教育研究経費(支出)」で処理して差し支えありません。

また、再試験に備えて諸会議等の経費が生じた場合にも、「教育研究経費(支出)」で処理して差し支えありません。

(日本私立学校振興・共済事業団「月報私学」2009年12月号経営実務 Q&A より)

おわりに

以上、前回と今回のブログにて「コロナ禍における学校法人の会計処理」について支出・収入・過去の参考となる事例について記載しました。

ワクチン接種が65歳以上の高齢者を中心に全国で1回接種した人の数が3,000万人を超えてきました。しかし、今年の末までは、コロナ禍における特別な会計処理が続くことが予想されます。

前回と今回のブログに基づいて、コロナ禍における学校法人の会計処理について参考としてください。

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